虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

日本漁船銃撃・拿捕のニュース

2006-08-18 | 新聞・テレビから
最近のニュースの中で一番大きな事件は、漁船拿捕のニュースだろう。漁船員がロシアの国家機関によって有無を言わさずに殺されたのだから、ただの犯罪事件ではない。

この事件は16日の朝におきたことで、あいにく16日の夕刊はどこかへいってしまって、どういう報道のしかただったか今はわからない。
でも、17日の朝刊からは持っている(朝日新聞)。17日の朝刊、トップではない。トップは太陽系惑星12個に、だ。
その日の夕刊、トップは「枚方「暑さ」全国級だ」。これが漁民拿捕の記事よりも大事?

今日の朝刊、もう1面からは姿が消えた。
そして今日の夕刊、どこを探しても記事がない、と思っていたら、社会面の一番下に2行だけ書いてあった。今日は、政府関係者が現地に出発した日なのにだ。

事件が起きてからの記事はすべてモスクワ特派員発で、ロシアの通信社からの情報ばかり。政府関係者の記事もなければ地元の記事もない。新聞社は、地元に特派員を出したのか?

麻生外相は、事件がおきた16日の夕には、臨時大使を呼んで、厳重に抗議する、陳謝と関係者の処罰を要求した。当然だろう。だが、その後の政府の態度はさっぱりわからない。あれは、ただのポーズだけだったのか。麻生さんは外務大臣だけど、外交の仕事として今まで何をしたのかまったく印象のない人物だが、総裁選なんか捨てて、最低、この事件くらい真摯に取りくんだらどうだ。

今日、政府関係者が現地に行って交渉する、ということだが、遅すぎる。国民が殺されたのだから、即、現地に飛ぶべきだろう。一刻も早く救い出すべきだ。このままでは、ロシア側の都合と理由だけで、事件は解決させられてしまう。浮かばれないのは、漁民たちだ。きっと国に対する信用もなくなるだろう。麻生外相のあの言葉は、臨時大使の「責任は日本にある」の言葉で腰くだけになったにちがいない。

役人だけではない。新聞社も現地に行けよ。こんな事件をロシア側の通信社からの情報にたよるな。ロシアの現地取材もむつかしいのかもしれないが、根室の地元の漁民の報道すらほとんどない。ややこしい話はつつかない、という報道管制でもなされているのだろうか。国民を刺激しないようにとか?アメリカのジョンベネちゃん事件なんかどうでもいいよ。漁民が殺されているのだ。国家的見地からではなく、一漁民のための新聞であれ。なぜ漁民を救わないのか。

画像は伊根湾のかもめ