らんかみち

童話から老話まで

秋刀魚を炭焼きして納得、料理はハートのみにて成らず

2009年09月08日 | 酒、食
 先日の日記に「主婦は料理の職人で自動的に料理ができてしまうなら、ハートなんて込めていないのではないか」と書いたら、「そんなことはない、たいていの主婦はハートで料理を作っているはず」という見解と、「ハートを忘れ、食工になっている自分に気がつき反省しております」という二通りのメールをいただきました。
 
 ぼくの母なんてハートとかいう問題もさることながら、味覚に問題があるのか、それとも人に食わせるわけじゃないと考えてか、真っ当な料理ができなくなりました。父が死んで以来だれも味付けに口出ししなかった月日が長かったせいでしょう。
 
 料理にハートを入れているかそうでないかは、もしかしたら主婦歴の長短と家族との距離感に比例するのかもしれません。知り合いの夫婦なんて、飛び跳ねている奥さんがハート抜き料理すら作らなくなって久しく、今やご主人がハートで食事を作っているのだとか。「女房に手打ちうどんを食べさせてやりたいので、打ち方を教えてください」と、ハートのこもった申し出をいただきました。
 
 さて我が家はエアコンが壊れて残暑に苦しみつつも、食事だけは秋を先取りして秋刀魚を焼いてみました。長方形の七輪に炭火をおこし、塩ふり秋刀魚を二尾焼いたら、ビールと間違えて買った発泡酒の秋生でグイッ、やっぱ秋刀魚は炭焼きに限るわい! 
 秋刀魚が通常とは反対向いてますが、裏側を見せられないほど焼き過ぎてしまったんです。料理はハートのみにて成らず……ですねぇ。