らんかみち

童話から老話まで

梅華皮(かいらぎ)の出し方、レッスン2

2009年09月21日 | 陶芸
 小春日和の今朝は待ちに待った窯出し。ティーグランドに立つ前はアンダーパーを目指して意気揚々とプレーを始めるものの、帰る頃にはすっかり落胆しているゴルフと同じで、陶芸も窯を開けるまでは期待に胸を膨らませているのです。
 
「うむっ、君の作品群の中に一つだけ茶を飲んでみてやっても良いかなと思う作品がある」と、ぼくが窯から作品を出し終えるや、テストピースをこっそり窯の隙間に仕込んでいた陶芸クラブの重鎮、要釉斎先生がおっしゃいました。
「そ、そりゃ本当ですか先生。で、その茶碗はどれでしょう?」
 要釉斎先生が他人の作品を褒めるなんてことは滅多にないことですから、ぼくも浮き足立って聞いたのですが、
「それは自分で考えてみるが良かろう、君の勉強のためを思うて言うておるのじゃから」と、もったいつけてぬか喜びをさせてくださいます。
「う~む、ラーメン鉢もたくさん出来て、君もラーメンを食べるのが楽しみじゃのう」
 結局はぼくの井戸茶碗群をラーメン鉢呼ばわりして帰って行かれたんですが、敬老の日だからムカつくところであっても穏便に済ませておこうと思いました。
 
 そういや敬老の日を迎え、下の姉からひ孫の写真やらなにやら、母へのプレゼントが贈られてきました。上の姉からも母へのプレゼントが届き、いそいそと開封した母が、「ゴキブリ・ホイホイ……?」と固まってしまいました。
 そうなんです、出てきたのはゴキブリ・ホイホイ。もちろん新品で、ゴキブリが捕獲された形跡は無いけど、何ゆえ? 不可解な物を送ってくる上の姉ですが、とりわけ奇妙なプレゼントです。敬老の日を前に母の顔が頭に浮んだからといって、どうしてゴキブリを連想したのでしょう。今日一日ぼくが頭を悩ませて出した結論は、ぼくの日記ネタを提供してくれたのでないとしたら、姉は何も考えていないのだ、ということでした。ぼくにはそれしか思いつきません、だって熟考の末にチョイスしたのがゴキブリ・ホイホイでは、余りにも姉が可哀想で……。
 
 陶芸作品の梅華皮(かいらぎ)の出し方について考察してみたことを書こうと思ったけど、今日は色々と疲れることがあって明日に回します。