cute photographer おしゃれな写真が撮れる本

　その名も「女子カメラ」という雑誌があるぐらい、若い女性にカメラや写真がこの数年ブームです。
　日常的な視線、露出明るめ、彩度ちょっと低め…というのが共通した特徴でしょうか。肩ひじを張らない、さりげなさが持ち味だと思います。
　（余談ですが、こういう写真もいいですが、正反対をばりばり進む藤女子大写真部のような行き方も良いと思います）

　今回、コンピュータ書籍を主に扱う出版社である翔泳社が出したこの本を「北海道美術ネット別館」で取り上げるのは、共著者のひとりが、札幌在住の渡邉（わたなべ）真弓さんだからです。
　彼女は「旅行先の風景のステキな撮り方」の章を担当しています。

　渡邉さんはサイト「allo？」で、ポラロイドカメラや、デジタルカメラで撮った写真を公開しているほか、ポストカード制作や写真展の開催などにとりくんでいます。
　サイトは開設から10年がたち、道内のアート関係サイトでは最古参の部類に入ることは間違いないでしょう。スタイルシートもない時代にこれほどすっきりとおしゃれなデザインを作っていたこと自体、驚くほかありません。

　例として挙げられている写真の撮影地は、渡島管内八雲町（たぶんハーベスター八雲）や札幌など道内ばかり。
　大がかりで気合いの入った旅行ではなく、ちょっとした旅先の写真というあたりに、渡邉さんとこの本のスタンスが見えるようです。

　この章にかぎらず、サンプルを挙げて、どのように撮影したのかを、見開きで、イラストを添えてわかりやすく解説しています。
　トイカメラの写り方の説明や、フォトレタッチソフトの易しい解説などもあり、写真を撮り始めて間もない女性にぴったりの1冊です。

　共著者は、かくた みほ、八二一、waragai kate、吉川 智子、田部 朋子、胡桃、渡邉 真弓、 今道 千里、桔花、井上 陽子の各氏。長嶺輝明さんが監修しています。

　1764円 （税込み）。
　176ページ。


□allo? from Mayumi http://alloblog.exblog.jp/
□http://www.allo-japon.com/