台湾ワン!(Taiwan One!)

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有記茶行you3 ni4 cha2 hang2

2006年12月18日 | 台湾茶・お茶会のはなし
 以前台湾に出張したおりに、日本帰国を控えた前日に、有記茶行の「前」まで行ったことがあった。日曜日で、店休日だった。台湾の人なら常識のことだが、日曜日に閉まってるところは役所ぐらい。だから、今回はちゃんと営業時間を調べてから行った。

 店は昔ながらの2階立ての赤レンガ造りで、間から垂れ下がるグリーンがレンガの赤と良いコントラストできれい。メインストリートからこんなに近いところに、こんなに時間がゆっくり流れる場所があるんだと感じさせられる。

 店に入ると、教養ありげなお姉さんがお出迎え、「請喝茶!」といれたての文山包種茶をさしだしてくれた。開店してすぐか、お客さんは私たち以外に二人だった。そんな優雅な店内を、お姉さんが親切に案内してくれた。
 
 この100年以上(1890年創業)の老舗茶行のオーナーは、三代目の王連源(wang2 lian2 yuan2)さん。台湾茶の歴史やお茶の製造工程を、もっと一般の人に知ってもらうために、古い「精製茶厰」(お茶の精製工場)をギャラリーに改造し、いまの店の姿となった。

ここでの精製作業の流れ図


不純物、要らない茎を取り除く、地味で根気のいる作業中

 店の前半部分はお茶と茶器の売り場、試飲スペースになってて、モダンでありながらどこか落ち着ける良き古さを感じられる。後半部分は、いまでも稼働中の製茶工場。ここでは「荒茶」(山で初期加工したお茶)を焙煎・精製し出荷する作業。懐かしく古い作業場は、おどろくほど清潔だ。きっとお茶を美味しくする菌が住み着いてるなと想像してみた。お姉さんの説明だと、最近は見学者が増えたので、作業場を見学しやすいように改造した。でも焙煎に使う床を掘り下げた穴は100年前のままだそう。先日も時代劇(武侠劇wu3 xia2 ju4)の撮影に使われたとか。

お茶の焙煎に使う炭を起こす一連の作業


炭を最良の状態にするために、こんなにたくさんの道具が要る

 店の2階に上がると「清源堂qing1 yuan2 tang2」、お茶の関連活動や各種文化イベントの貸しスペースとなっている。「商業施設、たとえばカフェにすれば?」とすすめられることもあったそうだが、当初の目的である文化的機能にこだわっているそう。

 さてさて、1階の店内に戻って、茶器とお茶の値段をチェックしてみよう。飲杯と聞香杯は30元~(約100円)、電気ポットが1350元(約5000円弱)とかな~り良心的。品数こそそんなにないが、茶器のメッカ「鶯歌」にも劣らない手頃さ。お茶のほうは、ティーバッグが目にとまった。なんと100個入りで100元!(約350円。さすがのグリーニ・ティーもまけた!)外から高級そうな店構えをみると、「どうせこんなおしゃれな店だから、ものも高いでしょう!」と思うだろうが、それがいい意味で裏切られた。

売り場の一角

 とまあ、ゆったりとした時間を過ごさせてもらった。最後に店を出るときに、お姉さんに「ネットでは店休日が第2.4日曜日とあったり、日曜日とあったりするけど、どっちが本当なの?」と訊ねた。「本当は第2.4日曜だけど、覚えにくいから、お客様には日曜日と言ってる」ということでした。ご参考までに。

店情報:台北市重慶北路2段64巷26号
   (店の前が朝陽茶葉公園zhao1 yang2 cha2 ye4 gong1 yuan2)
    営業時間:09:00~20:30
    日本語:少しだけ通じる
    交通:MRT「中山站」or「双連站」。
     電話:02-2555-9164
    HP:有記茶行




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