2010年8月号
『タイムスクープハンター』シーズン2、終わってしまったー(ToT) 続編期待!
あと、『リューシカ・リューシカ』が近所にないー! 読みたかったのにー!!
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
●こうかふこうか (佐藤両々 先生)
ついに来た、慶喜さんからのプロポーズ!
幸花さんは受けるの?受けないの??
・・・いやいやいや? ヾノ ̄Д ̄;)それはナイ
ということは誰でもわかるのですけど、トビラのウェディング幸花さんが
読者を誤解へといざなうわけですね。
亀山さんの言うとーり、慶喜さんが男なら、幸花さんとお似合いなんですけどね~(ぉぃ
まあ、そこは当人同士の気持ちの問題でもありますし。
それはともかく、慶喜さんプロポーズの話題。
素直に喜ぶ幸花さんと、どこか面白おかしく楽しむ周囲。
「可愛い」と言われることに免疫ないため、からかわれて赤面する慶喜さんの可愛いこと。
さらに面白いのは、失礼なこと言われて怒りをためていたはずの慶喜さんが、
「可愛い」連呼のあとで、岩井くんの失礼発言に、真剣に悩んでいるところ(^◇^;)
これって、「可愛い」連呼で調子をくるわされたこともあるのだろうけど、
慶喜さん本来の【悩み】でもあるんでしょうね~。
「どっちがウェディングドレス着るか・・・」
自分の容姿を気にしてしまうため、弱気になってしまう状況が、面白く描かれていますね。
そして、弱気になる慶喜さんに対して幸花さんはこう言います。
「寧々ちゃんは『私なんか』って言っちゃダメだよ!」
・・・これ、幸花さんがよく言うセリフなんじゃないですかね?「私なんか」って。
ここは今後、幸花さん自身の課題になってしまうような気配。
それにしても、何だか亀山&岩井エピソード以降、
幸花さんの「外側が埋められる」ような展開になっていますよね?
祝部さんをはじめ、亀山さんと財前くん、鶴見さんと富山くん、そして慶喜さんと嬉野くん。
このまま、幸花さん話へ自然に流れてゆくんですかね~。
しかし、鶴見さんは富山くんの毒牙にかかってしまうんでしょうか。
亀山さんと財前くんはどーなっているんでしょうか。
(岩井くんに対して、ずいぶんあっさりしていたな~ということは、ちょっと語りたかったかも)
そして、嬉野くんって、出世しそうなタイプですよね?慶喜さん安心だな。
亀山&岩井エピソードが、ちょっとドロドロっぽかったのに対して、
最近は笑えて楽しいエピソードの連続。
このままの流れで、幸花さんの「幸せ発見物語」にでもつながってゆくのでしょうか。
今後も楽しみです!
●オフィスのざしきわらし (小坂俊史 先生)
「いつでも関係なく眠りたいときに眠る。
OLとしては×(まちがい)でも、生き物としては○(正しい)かも?」
とありますけど・・・そう生きられるものなら、生きたいものです(T_T)
でも、そうはいかぬが人の世よ。
ところがどっこい、今日も今日とて人の世の真理にあらがいつづけるOL・笑子さん。
ふてぶてしく、会社の中でも自由気まま。
置き布団とか、夜勤もなさそうなのに何で必要なんですか?とか、
退社時間を10分ガマンできませんか?とか、マイペースにもほどがある!(^^;)
まあ、部長も驚くほどの事情通だったり、短期集中型の仕事人間だったりもするみたいで、
そこらへんでバランスがとれているのかもしれませんが。(とれてるのかなあ?)
今回は、「価値観の逆転」も目立ってましたね。
「やせること」が“絶対正義”の時代にあって、笑子さんは「やせたこと」にクレームつける。
また、漢字検定1級の柿鳥くんは、その能力ゆえに煙たがられたりしています。
ここにあるのは、「価値観の逆転」であり「常識の反転」。
こんな所も面白味ですね。
とくに漢字のネタに関しては、かつて「漢字読めない」ことを“最大の悪”であるかのように
責め立てられた宰相がいたことに対する、世の中への暗めなユーモアあふれる皮肉・・・
と感じたのは私だけでしょうか。
と、そんな調子でサボったり遊んだりする笑子さんと仲間たちなんですけど、
まあぶっちゃけ、マジメにお仕事している人からしたら、眉をしかめたくなるのも当然です。
正直、私もあんまり感心しないな~・・・なんてことありましたからね(;゜ー゜)
部長さんがそんな読者の代弁キャラクターではあるけれど、「応報」のない笑子さんたちに
対して、今ひとつ弱い感じでもあります。 ・・・そこも味ではあるんですけど。
この作品は、笑子さんをはじめとする「ダメ人間」を描くもの。
そこに面白味を感じられるかどうかは、受け手しだいなのでしょうが、
なんというか、そこには現代社会へのちょっとしたアイロニーも感じられたりして、
私としては「ダメ」と言いきれない部分もあったりするのです。
単純に言ってしまえば、「ガチガチ仕事一辺倒の価値観でいいの?」といった印象。
あ、いや、私だってサボり肯定論を是とするわけではないですけどね。
さらに言えば、べつにそれを声高に主張しているわけではなく、自然体にしみ出てくる感覚。
そして、それが「ギャグ4コマ」として描かれているという点も重要かな・・・と。
こうした「ダメ人間」を描いた作品というものも、4コマ誌という形態の中に必要ではないか?
なんて考えてしまったりもするのです。
「変化球」というか、「苦味」をもつ作品というか、そうしたものですね。
ダメ人間がダメなまま生きる姿。
「成長」を求めて、追い立てられるように焦ることもなく、悠然とたくましく現状・自己肯定。
それが気張ったものではなく、ただ自然体でこなしている。
もちろん「ダメさの克服」という面も必要ですが、それとは別の「ダメさの肯定」という面も
また必要であり、そうした「達観」とか「たくましさ」のようなものを感じられたり・・・
それが、小坂先生流・肩の力がぬけたブラック混じりのユーモアで描かれている。
私としては、そんなところに面白味を感じられているんですね。
たぶん、作家先生に対する「信頼感」ゆえに楽しめている・・・という面も大きい。
とりとめもなく語ってしまいましたが、要するに今後も楽しみ!ということです。