六条御息所(シテ)が巫女(シテ連)の呪文と梓の弓に引かれて現れると「不思議だ、誰だかわからないが高貴な女の方が破れ車に召されている」と巫女は大臣(脇連)に告げます。 「破れ車」とは、葵祭りに参加する光源氏の姿をひとめ見ようとよい場所を確保していた御息所の車。そこへ後から葵上の車を運ぶ人々が来て、見づらい後方に追いやり、遂にはボコボコに惨めな状態にした御息所の車のことです。 この事件は、御息所の . . . 本文を読む

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能を鑑賞するには、観る方ご自身の想像力が必要です。能は余計なものを出来るだけ排除したため、あまりサービスの良い演劇とは言えません。が、しかし想像力を働かせてご覧になると、とても面白くご覧になれます。 今回、能をはじめてご覧になる方もいらっしゃるので、初心者向けに少しご案内をさせていただきます。 舞台の裏手、鏡の間より囃子方のお調べ(チューニング)が聞こえてくると、「そろそろ能がはじまりますよ!」 . . . 本文を読む

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「粟谷明生の能楽体験教室」第五期生の三日目の稽古風景を写真でご紹介します。 今回は仕舞『湯谷』を三段階に分けて指導しています。三日目に最後の3段目までをお教えして、次回最終日は全曲通してのお稽古となります。 三段目は曲線で動くことが多いので、全員が輪になって「右廻り」と「左廻り」に慣れていただきました。 右手を高く上げる型「カザシ」が出来ると、仕舞は終盤となります。 全員の動きのスピードが . . . 本文を読む

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能『葵上』の主人公は題名の葵上ではなく六条御息所です。若くイケメンの光源氏は年上の人妻、東宮(皇太子)の妃である美しい六条御息所に憧れ恋に落ち、二人は深い関係となります。楽しい時間が流れますが、源氏が葵上を正妻に迎えると、御息所との関係は次第によそよそしくなり疎遠となります。気位の高い年上の御息所は、東宮に先立たれ次第に権力も衰え寂しい日を送っていました。ある時、気晴らしに葵祭りの見物に出かけ事件 . . . 本文を読む

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能に睡魔は付き物だろう。 よい能ほど眠くなる、とも言われる。 演者が下手だと「危なっかしくて、おちおち寝ていられない」とすごいことを仰る観客もおられるが「う~確かに!」と頷いてしまうから、こわい。 観劇中に寝るのは仕方が無いと思う。「寝るな!」とは言わないが、せめて観ている方の邪魔をしないでほしいものだ。静かにまわりに迷惑をかけないようにお願いしたい。 寝ると、いびき、寝言、歯ぎしりをする人 . . . 本文を読む

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昨日は久し振りに大阪大学校舎内での阪大喜多会の稽古でした。16時より20時まで、二名の欠席、二名の途中退席がありましたが7名の現役部員に12月の自演会に向けての稽古をみっちりして来ました。 12月6日(土)山本能楽堂にて、OBをお迎えしての自演会を企画しています。大勢様のOBの方々のご参加をお待ちしております。 恒例の稽古後の懇親会は20時過ぎから千里中央の「がんこ寿司」で乾杯となりました . . . 本文を読む

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iPhone6が突如、昨日の朝9時からメールの送受信が出来ない状況になり困っておりました。が、しかし今朝、喜多流能楽師・アップル宗家の金子敬一郎師に救いを求めたところ、見事あっという間に、指導改善され交信可能となりました。 フェイスブックのメッセンジャー、LINEなど、連絡方法は他にもあるとは言え、やはり仕事はメールがメインですので、立ち直りは超ウレシイ限り。一部の皆様、お騒がせいたしました。 . . . 本文を読む

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昨日8時より、iPhone6でのメール受信が出来ない状況となりました。 ご迷惑をお掛けしているかもしれません、お詫び申し上げます。 a.awaya@ezweb.ne.jp での送受信は不通となっております。 akio@awaya-noh.comはPCのみで受信可能です。 取り急ぎご連絡まで 粟谷明生 拝 . . . 本文を読む

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先日の粟谷能の会での『清経』の演能レポートを更新しましたので、ご覧いただければ幸甚です。 こちらから 文責 粟谷明生 . . . 本文を読む

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粟谷明生の「能楽・特別体験教室」第五期生の二日目のご報告です。 二回目よりご参加された後藤様も、楽しく皆様と和気藹々お稽古されています。 仕舞『湯谷』は三つのブロックに分けて指導していますが、昨日は第2ステップまで進みました。来週はお休みですが、再来週には最後の第3ステップまで進み、一曲の全体がお判りになるようにお教えしたいと、今から楽しみです。 第2ステップは「上羽」からです。まず模範を舞いま . . . 本文を読む

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11月1日(土)は古典の日。喜多能楽堂にて『葵上』のシテを勤めます。 世の中には、プライドが高い人がいます。「源氏物語」の六条御息所もそのひとり。 時は葵祭りの頃、光源氏の正妻・葵上と六条御息所が祭り見物の場所取りから事件は起きます。最初からよいところに留めていた御息所の車に対して、後から来た葵上の車を引く男どもが数名、「俺たちの車には偉い葵上様が乗っておられるだぞ~、どけ~場所をあけろ~」と . . . 本文を読む

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粟谷能の会(10月12日)は無事盛会に終了いたしました。 ご来場の皆様、ご鑑賞有難うございました。御礼申し上げます。 『清経』の小書「音取」は研究公演以来二度目でした。今回も前回同様、粟谷家所蔵の「紅白段模様唐織厚板」、これは佐々木装束店が「桃山時代のものかもしれません・・・」と高い評価して下さるほどの名品、滅多に身につけことが出来ない装束で勤めさせていただきました。 お笛は一噌仙幸先生、と . . . 本文を読む

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昨日は雑誌「いきいき」が企画する粟谷能の会鑑賞事前講座でした。 講座の模様を写真でご紹介します。 会場は東京・五反田駅から徒歩4分の「池田山舞台」です。 今回のご参加は10名様ほとんどが女性でした。能面の説明をする私、粟谷明生。 実際に舞台での演技を少しご披露しました。 全員に能面をつけていただき、視界の狭さを体感していただきました。 スタッフの松本さんにモデルになっていただ . . . 本文を読む

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清経は愛する妻を西国まで同行させたく、妻もそれを熱望していた。しかし重盛の子息達・小松家の人々に対して心の底から気を許すことをしなかった宗盛を総大将とする平家一門と時子。そして妻の縁辺の藤原氏もまた同行には猛反対であった。 なぜ?  それは妻が平清盛殺害を企てた藤原成親卿の娘であったことが大きく、そのような状況下で、愛し合う若夫婦であったが、離ればなれにならなければいけない、宿命となってしまった . . . 本文を読む

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『清経』の小書は喜多流では「音取」と呼び、他流では「恋之音取」であると思っていたが、我が家の伝書には「恋之音取」の記載となっていたのを発見、驚いている。 平凡社「能百番」からの引用させていただく。 「恋之音取」の演出が、能『清経』本来のものであったと思われる。地謡の「夢になりとも見え給へと」の謡の内に、笛方は後座より本舞台に進み入り「枕や恋を知らすらん」と妻が眠りにつくと、橋掛に向かい静かに譜を . . . 本文を読む

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