『融』の後シテは、ありし日の融大臣として曲のテーマである「月」の下で昔を偲び舞います。舞は「早舞(はやまい)」と呼ばれる盤渉調(ばんしきちょう)の高音の音色で、やや早めのスピードある舞です。その舞をどのように優雅に舞うか、そして型の多いキリの仕舞所も見どころです。
今回の早舞(はやまい)は「クツロギ」の特別演出でいたします。
「クツロギ」とは文字通りお休みする、と言う意味です。舞の途中で橋がかり . . . 本文を読む
NHK・FM能楽鑑賞で、能『花月』全曲と『湯谷』ロンギより最後まで、を録音して参りました。
放送日は平成28年3月13日(日)6:00より
『花月』シテと地謡 粟谷明生
ワキと地謡 長島 茂 地謡 内田成信 大島輝久 佐藤 陽
『湯谷』シテと地謡 粟谷明生
ワキと地謡 長島 茂 ワキツレと地謡 内田成信 地謡 大島輝久 佐藤 陽
文責 粟谷明生
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昨日は粟谷能の会鑑賞講座でした。ゲストに脇方の森 常好氏をお招きしていろいろなお話が出来ました。特に、ワキ方からご覧になる『融』への思いなどのお話が面白く、ご来場いただきました皆様から「3月6日が楽しみです」とご感想をいただき、私たちスタッフ全員とても喜んでおります。
では、写真でご紹介します。
最初の30分は司会の金子あい氏と私で、お話させていただきました。
19時、森 常好氏が登場され . . . 本文を読む
後シテは、ありし日の融大臣として、『融』のテーマである「月」の下で昔を偲び、舞を舞います。舞は「早舞(はやまい)」と呼ばれる高音の盤渉調(ばんしきちょう)で、やや早めのスピードある舞です。後場のみどころはこの舞姿と型が多いキリの仕舞どころです。
今回の早舞(はやまい)は「クツロギ」の特別演出でいたします。全体的に舞の前半を楽しく明るく「陽」の気持で、「クツロギ」の月を眺める型からは、徐々に栄華 . . . 本文を読む
旅僧(ワキ)と汐汲み老人(前シテ)の立っている六条河原の院跡は、昔左大臣源融が風雅贅沢をした屋敷跡です。
陸奥の塩竃の景色を広大な庭に模作し、難波から海水を運ばせ塩を焼き、それを見て楽しんでいましたが、融の死後はその子、源昇(みなもとのぼる)が宇多天皇に献上し、その後相続・管理する人もなく廃墟となってしまいました。
この汐汲み老人、実は源融の霊の仮の姿です。老人の目に廃墟がどのように写ったの . . . 本文を読む
「粟谷能の会」をご鑑賞いただく日本女子大学の学生さんに、事前に能面や装束・小道具を実際に身につけて体験しながら能をご紹介させていただいている「事前講座」は石井倫子先生のお力添えをいただき、今回で5回目となりました。
昨日は参加学生さんが5名に石井先生と私の7名で、場所は恒例の目黒「香港園」。毎回、サービスで個室を提供して下さり助かっています。そのお部屋で、装束の「長絹(ちょうけん)」や能面を身に . . . 本文を読む
喜多流の『融』は、汐汲みの老人(前シテ)が田子桶を担ぎ登場し、常は常座(太鼓前)に出て、すぐに謡い出しますが、一度揚げ幕の方(東の方角)を振り返り、その後、正面に向き直し「月もはや、出潮になりて盬竃の、うら寂まさる、夕べかな」と謡います。
この、一度振り返る型はなにを意味するのか?
伝書には「東見る」としか記載されていませんので、ここは演者が考えなくてはいけないところとなります。私 . . . 本文を読む
おもて・工房「幻」もこれで活動は一旦終わりとなり、同人の皆様はそれぞれがまた面打ち道に、ご精進されるようです。
数面、撮影して来ましたので、ご紹介します。
増女
節木増
鼻瘤悪尉
小べし見
痩女
邯鄲男
撮影 粟谷明生 . . . 本文を読む
「旧雨の会」の写真は前島吉裕氏と吉越研氏に依頼して撮影していただきましたが、前島氏より写真データが送られて来ましたので、ご紹介します。
17時半より「金春国和氏を偲んで」思い出話のゲスト・武田孝史氏、森 常好氏、観世銕之丞氏、そして私。司会は辰巳満次郎氏が勤めました。
私は舞囃子『船弁慶』を勤めました。
お囃子方は笛・一噌隆之氏、小鼓・観世新九郎氏、大鼓・亀井広忠氏、太鼓・観世元伯氏。
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