能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
能の世界も個人の生活もご紹介しています!

阪大喜多会機関誌「邯鄲」への寄稿文

2019-03-24 08:04:11 | 能が好きな学生たちと
大阪大学喜多流能楽研究会の機関誌「邯鄲」2019年3月 復刻第2号に寄稿いたしましたので、記録としてここに投稿しておきます。 阪大喜多会の歴史を思う 粟谷明生 阪大喜多会(大阪大学喜多流能楽研究会)は昭和42年から今日まで、長い歴史を持つ伝統ある部です。一時は廃部の危機もありましたが、不思議とその時には能楽に興味ある学生さんが現れ、危機を救ってくれました。52年間途絶えることなく継 . . . 本文を読む

「粟谷明生の能楽教室」 『芦刈』第1期コースのご案内

2019-03-21 09:09:10 | 粟谷明生の日常
「粟谷明生の能楽教室」初級編、『小塩』第1期コースは大勢さまのご参加をいただき、和気藹々の雰囲気にて無事終了いたしました。 次回は、4月30日(火祝)より5月7日 14日 21日の4日間、『芦刈』第1期コースがはじまります。 能の世界をちょっと覗いて体験してみたい! 能に興味はあるが、気軽に体験出来ないものか! と、お思いの方々 是非、この機会にお気軽にご参加をご検討下さい。 . . . 本文を読む

訃報 三王 清様 ご逝去のお知らせ

2019-03-21 08:22:31 | 粟谷明生の写真ギャラリー
地元広島で永年ご活躍され、私も何度もご一緒に舞台を勤めさせていただきました大鼓方 葛野流の三王清(本名 藤井清)氏が66歳という早さで、誠に残念な事にご逝去されました。 昨年12月の高知での「土佐女子中学高等学校新校舎落成記念能」では体調を崩されながらも私の舞囃子『高砂』と半能『石橋』をお勤めになられ、これが最後のお相手となりました。 三王清様の楽屋での写真は、昨年私が撮影しました厳島神社 . . . 本文を読む

第102回 粟谷能の会へのご感想文をご紹介

2019-03-11 09:05:58 | マジメ能楽 楽屋表話
大阪の公演も終わり、ほっと安堵しながら演能レポート『木賊』を書いておりますが、先日の粟谷能の会にお越しいただきました横山英行様からご感想をいただき、皆様にもお伝えしたく、ご本人さまの許可を得まして、ここにご紹介させていただきます。 粟谷明生様 三月三日は、素晴らしいお能を拝見し、感動のうちに帰宅いたしました。  あの日は明生さん自らが受付に出られて、わざわざ手ずから書かれたものを皆さんに . . . 本文を読む

演能レポート『木賊』を書きながら

2019-03-08 09:35:12 | マジメ能楽 楽屋表話
女の子へ、小さな恋心を持った小学校時代 大学時代の一寸大人びた、恋物語 結婚してからの夫婦愛 そして親となり子を思う親心まで すべて、お互いの気持ちが通い合えば上手くいく、のだが・・・ そうはいかないこの世の人、人、人。 『木賊』のシテ・老翁は生真面目で頑固一途な父親だ。 「自分の信じるものに間違いなど無い!」 「私の言う通りしていれば、幸せになる!」 「無駄な事はするな、余計 . . . 本文を読む

「大阪大学喜多流能楽研究会自演会」のお知らせ

2019-03-08 08:13:28 | マジメ能楽 楽屋表話
3月3日の「粟谷能の会」が終わり、次は3月10日(日)大槻能楽堂にて「大阪大学喜多流能楽研究会自演会」です。 今年は、能『羽衣』舞込を、シテ:坂本直人とワキ:竹迫杏莉、そして地謡は女子6名(地頭:上村緑)が勤めます。 奈良女子大学能楽部観世会と京都大学能楽部金剛会の学生さんにも招待仕舞でご参加いただきます。 阪大喜多会OBの皆様、「応援ご鑑賞に大槻能楽堂集合!」 なにとぞ、よろしくご協力のほ . . . 本文を読む

能『木賊』のご紹介 その6

2019-03-02 21:24:53 | マジメ能楽 楽屋表話
粟谷能の会を明日に迎え、近所を散歩しながら、綺麗に咲いた梅の花と香を楽しんじゃいましたが、まさにそれは、明日の能『巻絹』の男(シテ連)ようでした。 さて、いよいよ明日、能『木賊』を勤めますが、ご覧になる時、 「ここに注目してほしい!」 と、思うところが三ヶ所あるので、ご紹介いたします。 まず前場の鎌で木賊を切る型が見どころです。 木賊は鑢(やすり)になるほど硬い繊維質の植物のため、鎌の . . . 本文を読む

能『木賊』のご紹介 その5

2019-03-02 20:41:17 | マジメ能楽 楽屋表話
能楽は、昔からの教えを今に伝承していますが、その教えは古臭いもののように思われがちですが、実はそうではなく、その時代その時代に似合ったものを、その時の人々により変化させ継承されています。 この度勤める能『木賊』は、江戸時代の伝書には 「肩上げした水衣の袖を物着にて下ろす」 と、だけ記載されていますが、近年は掛素袍や子方長絹などを着用する演出が主流となり、これは近年の先人たちの良き工夫であると . . . 本文を読む