能『雷電(らいでん)』は、太宰府に左遷させられた菅原道真公の亡霊が、雷神となって宮中に入り自分を冷遇した宮廷人に報復しようとしますが、その前に恩師の法性坊僧正に内裏に召されても断ってほしい、と頼みます。
僧正が二度までは断るが、三度に及んだら出向く、と答えると亡霊は怒り、凄まじく形相を変えて暴れまわります。ここが前場の見どころです。
さて、ワ . . . 本文を読む
5月23日(日)の「喜多流自主公演」は予定通り開催いたします。
但し、既に予約されていらっしゃるお客様のみのご入場の制限付きとなりますこと、ご了承の程よろしくお願い申し上げます。(チケット販売は停止しております)
私はこの5月公演にて、初めて能『小塩』を勤めます。
先ず能『小塩』のあらすじを簡単にご紹介いたします。
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11月喜多流自主公演にて能『雨月』(シテ)を勤めます。
「『雨月』は上田秋成の雨月物語と関係ありますか?」
と、お尋ねを受ける事がありますが、まったく関係ありません。
能『雨月』は能『高砂』と同じく、摂津の住吉神社の住吉明神を取り上げた演目で、前場と後場の複式構成となっています。
前場に老夫婦が登場しますが、シテの老翁は摂津・住吉明神の神霊ですので、シテツレの姥は播州・高砂明神の化身とも考えられま . . . 本文を読む
好きな女性の顔に、共通点があるのを知った。
それは、口角が上がっていること。
某舞台人が
「オーデションは、顔立云々より、まず口角が上がってる者じゃないと通らない!」と教えて下さった。
口角が下がっている者は、どんな演技をしても魅力的に見えない、が理由らしい。
女性には、口角云々と言いながら、ふと己の顔を鏡に写すと、「こりゃいかん、上がってないじゃないか!」と猛反省。
能面に「ベシミ」と言 . . . 本文を読む
厳島神社御神能の初日の模様を写真でご紹介します。
7時半のフェリーで宮島へ
神社の神殿より海を見る
能をご覧になる大勢の方々、
翁の御神酒の神事がはじまる前の囃子方の皆様
御神酒をいただき、大夫に挨拶してお調べとなります。
お調べをするお囃子方
三番三を勤める茂山良暢氏
楽屋弁当
初日の留めは『雷電』替装束、シテは出雲康雅氏
執事、出雲康雅氏のお兄様、森田流 . . . 本文を読む
葛城市の葛城歴史博物館の夏季企画展に私の『雲雀山』の写真が掲載されています。
お近くの方のご来場お待ち申し上げております。
當麻寺縁起絵巻展
場所:葛城市歴史博物館
〒639-2123 奈良県葛城市忍海 250番地1
TEL:0745(64)1414 FAX:0745(62)1661
観覧料:大人 200円(160円)
高校・大学生 100円( 80円)
小・中学 . . . 本文を読む
こんなもの見つけました!
能をどのくらい知っているか?
試してみて下さい。
受験はこちらから
答えを捜すのに役立つかも 15日21時からビートたけしが教えてくれる
テレビはこちら . . . 本文を読む
今年は父の七回忌、父のお弟子様方とのお付き合いも6年目に入った。
能楽師の友人から
「親が亡くなり本当に落ち着くのは、5年経ってからだよ」
と言われたが、まさにその通りだ。
父の東京、大阪、広島の社中の皆様にもお世話になり、深く感謝している。
東京と大阪という対極的な両社とふれると、いろいろな違いの発見がある。
言葉のイントネーションからはじまり、食文化、そして物事への取り組み方、生き方そ . . . 本文を読む
父が「今が食べごろ」を阿吽8号に書いていますが、私もここでちょっと生臭い食べごろをご紹介します。
「赤身の鮪や白身魚の鯛や鮃も、釣ったばかりの新鮮なものが美味しいのは当たり前、でも鮪や白身の本当に旨いのは、少々寝かせたものよ」とは寿司屋のご主人の弁です。
本当かどうか?
こういうのは己の舌で確かめるのが一番。
今まで水槽で泳いでいた鮃を薄造りの刺身にしてもらい、二、三日おいたものと食べ比べ . . . 本文を読む
最近はなんとかガールが流行っている
「釣りガール」「山ガール」「囲碁ガール」まである。
ならば「能ガール」なるものを流行らそうと思い検索をかけたら、
「農ガール」が出て来た。
ということは、まだ「能ガール」はいけるかも
現代の能楽を支えて下さっているのは女性の力が大だから、
今更「能ガール」でもないのかな?とも思ったが・・・、
いや、何かよいアイデアで「能ガール」なる言葉を流行らせ能界 . . . 本文を読む
写真は朝7時、私の乗るバス停「西澄寺前」で朝日に照らされた西澄寺と紅葉がとても綺麗だったので、おもわずコンパクトデジカメで撮影。
さて、本題に、昨日は日立喜多会の稽古でした。
現在、会員数は4名と寂しくなり、今後の日立喜多会の存続を心配しています。
このような時こそ一生懸命指導して
「あ~、謡と仕舞は面白いなあ、楽しいなあ~」
と喜んでいただきたいと思い、今回はいろいろ趣向を凝らした稽古にしま . . . 本文を読む
昨日は喜多能楽堂で、少年・青年のための囃子勉強会がありました。
次世代の若い喜多流の能楽師のエネルギーを感じて気持ちが良かったです。
ひとことで若い能楽師と言っても、いろいろ様々。
それでよいと思いますが・・・・・
これについては後日書くとして・・・・
午後7時からは
親友の観世銕之丞さんの紫綬褒章受賞のお祝いを神田小川町の「いるさ」で
仲間数人(正確には6名)と祝いました。
こういう小さ . . . 本文を読む
私がはじめて「新城薪能」にお手伝いに伺ったのは~
第2回からですから、もう20年勤めたことになります。
私、35歳でした。
当初は文化ホールの前の広場で屋外薪能でしたが、
近年は大ホールの中で、舞台を作り、薪も燃やします。
(実際に火は灯しません)
この「新城薪能」は地謡後列以外はすべて素人が演じる珍しい薪能。
当然、入場無料です。
披露する芸は未熟で、拙いものも多々ございますが、
皆一 . . . 本文を読む
二年に一度の山口薪能は盛会に終わりました。
「全国にたくさんの薪能が催されていますが、ここの蒸し暑さは特別!」
と話すのは狂言師・野村萬斎さん。
確かに山口薪能は蒸し暑いです。
演者も観客もこの蒸す&暑さに耐えて演じ、鑑賞する、そんな薪能です。
今回、私は舞囃子『忠度』と能『船弁慶』の地謡を勤めましたが、
いつもに比べ、少し風が吹いてくれたので、ほんの少しですが、楽でした。
それでも、 . . . 本文を読む