第二期の体験教室・三日目はお二人のご欠席がありましたが、予定されていたプログラムを皆様、体験体得されました。来週は最終回、一曲を最後までお教えして、全員で『湯谷』が舞えるように指導いたします。 では写真でご紹介します。 仕舞のお稽古の前に行う運び(歩行)レッスン、ゆっくり前の人と同じように動くことから始めます。 仕舞は片膝ついて座る=下居(したにいる)の状態で、まず舞人が謡うところからはじま . . . 本文を読む

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演者・粟谷明生の考える白拍子の女 『道成寺』の前シテは限りなく美しく魅力的で、しかも不思議な雰囲気が漂う女、そのように観て感じていただきたい、と思っています。 「稽古をしっかり積めさえすればそれでいい、余計なことは考えるな」そう教えられた時代がありました。確かに間違いではありませんが、それがすべて、ではないように思えます。能を演じるには、まず自分の思う役作りを考え、それに似合う面と装束を選び、そ . . . 本文を読む

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ソチオリンピックは閉会しました。 いろいろな感動を与えてくれた雪や氷の上で活躍したアスリートの皆さん「感動を有難う!」と、お礼を言います。 アスリートたちは、「また次ぎなる目標に向かって」と語っていますが、伝統芸能に携わる私たちも、「次の機会にさらなる飛躍を」という志は同じだと思います。 能・狂言の世界では、大きな曲に挑み、演ずることによって、成長の証を示さなくてはいけないことがありますが、そ . . . 本文を読む

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「乱拍子」の最後は「寺とは名付けたり」のシテ謡から大鼓も打ち出し、白拍子の思いは遂に爆発するが如く、とても早い舞、「急之舞」に突入します。 この早い舞は、揺るぎの無い下半身としなやかな上半身の動きが必要で、剛柔の技を駆使し、身体を乱すことなく俊敏な足さばきをしながらも、「女」を感じさせなくてはいけない、と言われています。そして舞のあとに「春の夕べを、来て見れば」「入相の鐘に花や散るらん」と、シテと . . . 本文を読む

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アイのはからいで、シテは女人禁制の鐘供養の場に入れてもらい舞を舞うことになります。烏帽子をつけ身支度をして舞うのがこの曲の山場の一つ「乱拍子(らんびょうし)」。白拍子の舞を模した舞で、シテと小鼓の二人による特殊な舞です。シテ方は小鼓方の流儀に合わせて舞(型=動き)を合わせます。 初演では幸流の亀井俊一氏のお相手で勤めましたが、今回は大倉流宗家・大倉源次郎氏にお願いしました。 ではまず型についてご説 . . . 本文を読む

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鐘が吊られると、アイ(能力=野村萬斎)は鐘の供養が行われ、その間は女人禁制であることを、観客に「ふれ」伝えます。そこへ前シテの白拍子が登場します。今回はこの前シテの登場の習之次第(ならいのしだい)を特別演出で行います。 通常はシテが幕を上げて姿を見せるのに3~4分かかりますが、今回は笛のヒシギ(甲高い音色)が鳴り響くと同時に幕上げとなり、すっとシテが姿を現す演出です。そして替之型(特別演出)とし . . . 本文を読む

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粟谷明生の特別体験教室の第2期の2回目のお稽古は、男子1名様がお仕事の都合でご欠席でしたが、女子が全員揃われて無事終了いたしました。 皆様、謡の発声も音の高さを決めることも飲み込みが早く、型(かた=動き)は「上羽(あげは)」「左右(さゆう)」までご指導することが出来て、順調に進んでいます。 では写真でご紹介します。 まずは、『湯谷』の仕舞について説明いたします。 型のお稽古は全員一緒に行い . . . 本文を読む

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来たる3月2日(日)、弟95回粟谷能の会(於:国立能楽度)で『道成寺』を勤めます。演能に先立って、みなさまに、その鑑賞ポイントや見どころを何回かに分けてご案内したいと思います。 第一回は「道成寺縁起」と「あらすじ」そして「鐘の作り物の鐘と作成」についてです。 能『道成寺』は「道成寺縁起」から作られていますので、まず縁起からご紹介します。 延長六年(929)、真砂庄司娘・清姫は奥州から熊野詣に来 . . . 本文を読む

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MOA美術館定期演能会(平成26年2月15日)は、前日から日本全土を襲う大雪のため、お足元の悪い中でのご来場となりました。 自宅から最寄りの駅までの移動がむずかしい、交通機関が運転の見合わせをしているなど、いろいろな悪条件が重なり、鑑賞をキャンセルされる方が多く、残念ながら見所は空席が目立つ寂しい演能会となりました。 しかし、足下がずぶ濡れになるほどの悪路の中を、また何度も交通機関を乗り継ぎさ . . . 本文を読む

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熱海に前入りしていたので、面をこしらえました。 本来、天神も浅黄の面紐ですが、あまりに目立つので黒色を使用します。 後の天神には鍬形を下にしてつけますので、こんな格好になると思います。 熱海MOA美術館能楽堂13時半から、まだチケットございます。お近くの方は是非、喜多流にしかない『白田村』をご覧いただきたく、ご紹介申し上げます。 お申し込みはこちらをご覧下さい。 撮影 文責 粟谷明生 . . . 本文を読む

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第95回粟谷能の会の「事前鑑賞講座」は12日(水曜日)無事終了いたしました。 はじめて夜18時からの開講とさせていただきましたが、反響は「仕事があるので夜の方がよい」とのご意見が多く、次回も夜の開講とさせていただくこととなりました。 特別ゲストの小鼓方大倉流宗家・大倉源次郎氏は、小鼓方の歴史や『道成寺』の乱拍子について、日頃聞けないお話をしていただき、とても貴重で充実した講座となりました。 大 . . . 本文を読む

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明日は能楽鑑賞講座が、国立能楽堂二階大講義室に於いて18時よりございます。 能役者はどのようにしてシテを勤めようとしているのか? 演者の本音やこだわりを進行役の女優・金子あいが粟谷明生から聴き出します。今回は、小鼓方大倉流宗家・大倉源次郎師をお迎えしてお話を加わっていただきます。 現在、80名を超えるご参加登録がございます。粟谷能の会チケットをお持ちの方は入場無料、また講座のみのご希望の方は . . . 本文を読む

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能舞台には東西南北の設定があり、それはシテ方五流儀によって異なる。 喜多流は本舞台を正面からご覧になる方から見て、笛柱の後方が南、ワキ柱の方角が西、目付柱が北、シテ柱から揚げ幕方向が東と決めている。 2月15日(土)MOA美術館定期公演での、能『白田村』では、京都の近郊を紹介する名所教えがあるが、その際、お相手をして下さるワキ方は喜多流の方角に合わせて尋ねて下さる。 「まずこれより南にあたって . . . 本文を読む

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能役者は役に入り込む時にいろいろな手法をとる。 出番前まで笑顔談笑していて、出の寸前で人が変わる方もいれば、朝の楽屋入りからもう役になりきろうとしている方もいる。それぞれの役に入るスイッチの入れ方があると思うし、その設定は自由だ。私は朝からでは、いざ出番という時にくたびれてしまうので、鏡の間に入ったらゆっくりスイッチをオンにするタイプだ。 とここまでが自分での作業。ここから先に何かがある、その . . . 本文を読む

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先日の稽古のこと。お集まりの中からお一人だけが謡の稽古をされた。稽古時の録音は許可しているので生徒さんは私の謡を録音している。それなのに周りではそれを聞くでもなく、ガヤガヤとお喋りに花が咲き出した。睨みつけるのだが、一向に止めようとしないから、わざと声を小さくし、気が付いてくれるだろうと思って謡ったが当てが外れた。 次第にお喋りの声は大きくなるばかり。こりゃいけない、レコーダーに余計な声ばかりが . . . 本文を読む

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