能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
能の世界も個人の生活もご紹介しています!

41年続いた阪大自演会 最後にしないために・・・・

2011-11-30 07:55:30 | 能が好きな学生たちと
明日から、12月、師走です。 師走になるとまず第一週の土曜日が阪大の自演会、 翌日の日曜日が柊会(ひいらぎかい=内田家の玄人会)とスタートして、 今年は息子の稽古能が月曜日にあります。 12月といえば忘年会です。 今年も各社中の忘年会が続き10回が計画されています。 身体の健康を考え、皆様と和気藹々楽しい忘年会を待ち遠しいです。 もっとも私、毎日忘年会のような生活をしておりまして・・・・ 周 . . . 本文を読む

長男・尚生の下稽古

2011-11-29 09:15:22 | マジメ能楽 楽屋表話
12月5日(月)は息子・尚生にとってはじめてのことばかりです。 能の世界に入ることを自身で決め、 二年ほど前から楽屋働きや仕舞・舞囃子、 そして数番の能も経験して勉強していますが 今年より喜多流職分会認定の稽古能に参加することになり『鵜飼』を勤めます。 『鵜飼』の前シテは、尉(お爺さん役)です。 20代の若者、それも最近志したばかりの若造にとって尉役がうまく出来るはずもないのです。 しかし . . . 本文を読む

みちのく社中に期待の新人が続々と

2011-11-27 08:48:25 | 粟谷明生の日常
みちのく仙台の稽古場にここ最近新規のお弟子様が増えて喜んでいます。 写真の和田浩行様は、みちのく明生会の会員・上西義昭氏のお弟子様ですが、私の社中にも入られることになり、若手男性会員は大歓迎です。 女性もお二人入られましたが、写真公開の許可を得ていませんので、ここでは控えさせて頂きますが、東北の方々がまた、古典の伝統芸能の世界に来て下さること本当に喜んでいます。 会員の皆様には、判りやすい能( . . . 本文を読む

謡蹟めぐり 『蝉丸』ゆかりの地

2011-11-25 12:32:08 | ミニ 写真探訪
『蝉丸』ゆかりの地「蝉丸神社」の謡蹟めぐりをして参りました。 幼少の時より盲目であった延喜帝の第四の皇子・蝉丸を、青年になる頃、帝は逢坂山に捨てることとし、重臣の清貫(きよつら)を同行させます。逢坂山に着くと、蝉丸の髪をおろし、手慣れた琵琶と笠、杖を持たせ、ひとり置き去りにします。 途方に暮れる哀れな蝉丸を見つけた博雅の三位は蝉丸を介抱し、藁屋を拵え、世話をします。 そこへ姉の逆髪が現れて再会し、 . . . 本文を読む

番外仕舞と番外舞囃子

2011-11-20 08:23:42 | 粟谷明生の日常
本日、喜多能楽堂で社中の発表会があります。 10時半、番外仕舞『笠の段』佐藤 陽からはじまり、 舞囃子、素謡、仕舞、連調などが数番あります。 5時頃に番外仕舞『春日龍神』粟谷明生と番外舞囃子『月宮殿』粟谷尚生がございます。 入場無料、ご来場歓迎です。 . . . 本文を読む

謡蹟めぐり 能 『西行桜』の「毘沙門堂」

2011-11-19 16:55:45 | ミニ 写真探訪
西行法師は西山に閑居していたとき、都の者たちがたくさん庭前の桜の花見に集まって来るので・・・ 「ああ、厭わしいこと、これも桜の科だ」と歌を詠む。 すると桜の精が現れ、 「おいおい西行さんよ、桜の仕業みたいに言わないで下さいよ、 浮き世の科は、非情無心の草木にあるはずがないんだから・・・」 と西行に道理を説いて、舞を舞う、それが能『西行桜』です。 『西行桜』に「毘沙門堂の花盛り、四王天の栄花もこ . . . 本文を読む

東福寺の紅葉

2011-11-18 01:04:34 | ミニ 写真探訪
平成23年11月17日 秋晴れ 『西行桜』毘沙門堂『蝉丸』蝉丸神社『舎利』泉涌寺の謡蹟めぐりをして来ましたが、 謡蹟とは関係のない紅葉の名所「東福寺」にも行って来ましたので、写真でご紹介します。 東福寺通天橋からの景色 青葉の楓もありました 青葉から紅葉へ 通天橋下は紅葉しています 陽に向かって撮影 東福寺方丈の南庭 東福寺方丈の北庭 . . . 本文を読む

長い一日  京都 滋賀 京都 大阪で阪大稽古

2011-11-17 07:45:11 | 能が好きな学生たちと
昨日は夕方5時から山本能楽堂にて、12月3日の行われる阪大喜多会自演会の下稽古でした。 前日、広島に宿泊していましたので、移動して夕方までどのように時間を過ごそうか・・・・ と、なにも考えずにいましたが、朝、目が覚めたのが5時半。 「そうだ京都に行こう!」 と、まるでJRの宣伝に躍らされるかのように、 6時半の広島発のぞみに飛び乗り、京都で紅葉の「毘沙門堂」11月自主公演で謡う『蝉丸』の滋賀 . . . 本文を読む

謡の教え 

2011-11-15 08:20:19 | 言いたいこと・伝えたいこと 
音階が正しいだけでは単なるレッスンプロだよ。 舞台の演者は「良い声でしょ~」と自己満足している程度では二流よ、 一流の謡とは、演者が気持ち良く謡うのではなく、 気持ちを込めて謡い、伝える意識を強く持つこと、 それがなくては駄目、能にならないよ 私は、こう教えられて来た。 父からは「辛く謡え!」と言われたが、 その「辛く」が今もわからないでいるので、残念ながら、まだ辛く謡えない。 . . . 本文を読む

『融』の謡蹟めぐり 源融の河原院跡だと思っていたら・・・

2011-11-12 20:38:01 | ミニ 写真探訪
今日は京都・高林家の涌泉能で『巻絹』の地謡に行きました。 東京を少し早く出発して、午前中に東本願寺の別邸 「渉成園(しょうせいえん)=別名・枳殻邸(きこくてい)」 に行き写真を撮影をしてきました。 平安時代前期 左大臣源融が営んだ六条河原院の旧跡・・・ だと思い、能『融』の謡蹟めぐりをした気分でいましたが、 どうも、現在は歴史学的に見て河原院は七条坊門小路以北、万里小路(現・柳馬場通)以東 . . . 本文を読む

渋柿は干して食べれば甘いもの

2011-11-11 07:18:33 | 粟谷明生の日常
東北の山々はすこし紅葉しはじめましたが、 なんだか今年は、あまり綺麗に紅くならないようです。 酒田の社中の謡のお稽古は伯父の家で行っています。 朝、ベランダを覗くと柿が干してあったので撮影。 食べられない渋柿も このように干せば 甘い干し柿になります この美味しそうな干し柿を、ハクビシンが狙っているそうです。 食べられないようにと対策を考えているらしいのですが・・・・ よい対策が . . . 本文を読む

「対馬」日本海海戦とバルチック艦隊 フランク・ティース著 柄戸 正訳

2011-11-10 09:06:31 | おススメ書籍
私が清水建設の謡曲部「謡喜会」を指導して、はや30年が経ちます。 この度、謡喜会会員の柄戸 正(からとただし)氏がドイツの作家 フランク・ティース著の本を訳されて「対馬」を文芸社(¥1800+税)から出版されました。 厚さ4センチの超大作です。 柄戸 正氏 撮影 粟谷明生 東方の小国日本は日本海海戦にてバルチック艦隊を攻撃して超大国ロシアを打ち破った模様が書かれています。 訳者序より . . . 本文を読む