明日は粟谷能の会の申合、終了後は粟谷本家にて面と装束出しをする。
『俊成忠度』の面は「中将」、『船弁慶』の前場は小面「堰」、後場は「三日月」と決めているが、装束がまだ決まらず悩んでいる。どんな装束で登場するかは、明後日の投稿をお楽しみにしていただく。
今回一日に二番のシテを勤めるという初体験で、特に体調管理を心掛けているが、どうも花粉症が気になる。マスクしてこれから稽古に向かうが、『船弁慶』の鑑 . . . 本文を読む
動くモノ
蝶が飛んでいると、その先にどんな花があるのだろうかと目が行く。
梅の香りがすると、梅の木はどこかと捜す。
動いているもの、また止まっていても何かを発散しているものが気になり、そこに集中するというのは動く生き物の習性かもしれない。
以前は能のチケットの販売といっても、お弟子さんも多かったから手渡ししたり、また、何もこちらが動かなくてもご注文が来たりで、何とかなっていた。それは父のお陰な . . . 本文を読む
今はネットでなんでも調べられる時代で便利だ。私はネット環境に不自由している訳でもなく、調べるのが面倒くさいと無精もしていない。
「あれはなに?」
の質問に周りは速攻で詳細に答えを出してくる、そして
「ネットで出ていますよ」
と。
ネット調査は忌み嫌う訳ではないが、私は出来る限り判らないことはまず人に訊くようにしている。直に専門分野の方からご意見をお訊きする。その相談者が時には国立大学の教授で . . . 本文を読む
昨日は3月3日の粟谷能の会にお越しいただける11名の日本女子大学の学生さんと、石井先生とで懇談会。
能を身近に感じていただくには、堅苦しい作品の紹介などより、演者と直に話をして、一緒にお食事をして、お酒も入れば、それそれはフレンドリーになる。そんな体験があってその演者の舞台を観たら・・・きっと私を、能を身近に感じてくれるだろう、そう思っての企画でした。
丸テーブルに13名が並んで歓談しなが . . . 本文を読む
小面の年令
作家の里中李生(47歳)の「男の極意」に
「私は16歳の少女と付き合ったことがある。だから、少女の美しさ、純粋さ、残忍さを語ることが出来る。一方で50歳以上の年増を知らない。だから崩れた体に哀愁を感じる、というポルノ小説の一文のような台詞は言えない。私の自慢と自信と誇りは未経験のことを本に書いてこなかったことだ」
とある。
誤解しないでほしい、私は50歳の体が崩れているとは思ってい . . . 本文を読む
チラリズム
ズボンを買うと裾の長さを測るために女性店員が床ギリギリに座りながらまち針をさしてくる。そのとき店員の下着、パンティーらしきものがチラっと見えた。
目のやり場に困った、と紳士面していればいいのだろうが、私はじっくり見せてもらい楽しませてもらった。さすがにお礼は言わなかったが、自然と笑顔になった。
世の女性は「スケベね」「イヤラシイ」と批難するかもしれないが、それはどうだろうか。
後日こ . . . 本文を読む
手にする物
鞄についている肩紐、あれ正式にはなにと呼ぶのだろうか?
その肩紐とやらを長くして襷のように中年のオヤジが肩からぶら下げている。肩紐を長くして鞄が腰の位置より低くするのは最近の流行だが、中年のオヤジにはどうも似合わない。足が長くスタイルが良くかっこいいイケメン若者なら似合うだろうが、ごくふつうのオヤジが挑んでもだめだろう。これは57歳の中年オヤジの僻みも籠もった私見だが。
母方の祖父 . . . 本文を読む
先日の謡蹟めぐり京都編は、能『土蜘蛛』ゆかりの地「源頼光朝臣塚」からはじまり、能『俊成忠度』の「俊成社」と「五条三位俊成の墓」とまわって来たが、それは後日写真探訪でご紹介するとして、実は午前中に雪化粧の三千院を拝観して来た。とても美しい光景が見られてラッキーだったが、「三千院と謡曲との繋がりは?」とのご質問があったので、ここでお答えしておこう。
謡蹟保存会の駒札も立ってはいない、謡いとは無関係な . . . 本文を読む
投稿ネタがなく仕方が無い、写真でどうにか・・・・。
2月9日の京都大原三千院あたりの雪景色をアップして自己満足、という情けない投稿をご覧あれ。
三千院堂内は撮影禁止だが、お庭は許されるようだ、拝観者がカシャカシャシャッターを切っていたので、私も。これは違反?お咎めありなのかな?
往生極楽院の仏像は撮影禁止だが、ここからなら大丈夫! いや大丈夫?
早朝、雪がやんで、朝日がさす、いいロケー . . . 本文を読む
昨日中に京都入りして、今朝は9時から活動開始、本日のコースは三千院から上品蓮台寺の「蜘蛛塚=源頼光朝臣塚」烏丸通り沿いにある「俊成社」を見て、最後は東福寺近辺にあるという「俊成卿の墓」を探し当て、大阪に入り、そして今晩は「寿司芳」でしめる。
夕べからの雪で京都の山々は皆、白化粧をしている。特に叡山の麓の三千院あたりは真っ白。
9時に車に乗る頃には、雪もあがり、時折日差しがさす、すばらしい天候に恵 . . . 本文を読む
「日本の芸術や芸能がもっている、海外のものとはちょっと違う感性、それを大事にしてもらいたいと思うんです。
ふだんまじめに一生懸命働いている人々のなかには、どこかにやっぱり息抜きといいますか、現実からちょっと逃れたいなという気持ちが働くときがあると思います。そういうときに,男性が女性を演じる女形(おんながた)の色気とか甘美さ、あるいはそこにいたる役者の努力とか、そういうものが垣間見えたときに、これ . . . 本文を読む
市川團十郎さんがご逝去され、洵に残念至極、御冥福をお祈りするばかりだ。
團十郎さんの書かれた本をまた紹介したいが、少し後回しにさせていただき、一昨日の話をしよう。
2月4日、能楽学会定例会が早稲田大学早稲田キャンパス26号館(大隈タワー)の多目的講義室で行われた。
私はゲスト講師として研究発表の柳瀬千穂氏と司会・コメントの岩城賢太郎氏と対談形式で『俊成忠度』について45分ほど、話をさせて . . . 本文を読む
里中李生氏の文章は私の心にグサッと突き刺さり刺激的だ。一年前ぐらいに『一流の男と二流の男』を読んだが、また刺激が欲しくなり『できる男はこの言い訳をしない』と『いい人は成功者になれない!』を続けて読んでしまった。
『できる男はこの言い訳をしない』に、
「自分は努力しているのに誰も認めてくれない・・・」よく聞く言い訳だが、頑張っているだけではどうしようもない、結果を出さなければ意味がない、仕事は結 . . . 本文を読む