能の悲劇の曲目のお話です。 一曲が終わり、演じた能役者に「よかったよ!」と送る拍手、あれってどうだろうか? 能は余韻を味わうところがよい、特に悲劇のものは尚更。 拍手は大事な余韻を消すようで、私はあまり感心しない。 昨日の大槻能楽堂自主公演での『小原御幸』のこと。 シテやツレがまだ橋掛にいるのに拍手が湧いた。 最近、関東では舞台に能楽師がいなくなってから拍手が起こる風潮だが・・・ 関東 . . . 本文を読む

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友人の九世・観世銕之丞さんが「能のちから」を出版されたのは去年のことですが、 読んでとても面白く、良かったので皆様にも、と言っても・・・・ 能に興味がある方でなければ、面白くないとは思いますが、私はお薦めします。 ¥3300+税 青草書房 . . . 本文を読む

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我が家の喜多流の伝書は非常に貴重なものです。 早いうちにデジタル化して、保存したいと考えています。 実はこの伝書を読むようになったのはここ10年ぐらい前からのことです。 なにしろご覧の通り、昔の字で書かれているので、最初は読めなくて即、挫折でした。 「だめだ、読めない」と諦めていましたが、広島の小鼓の横山晴明先生から読み方を教えていただいてからは、徐々に読めるようになり、読めるようになると . . . 本文を読む

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昨日は、東京渋谷にあるセルリアンタワーホテルの地下にある、セルリアンタワー能舞台で、日頃のお稽古の成果を披露する明生会初会が催されました。 今回で80回を迎えるこの会は、25歳の時からはじめて、今年は31年目になります。 長く続けてこられたのも、ひとえに社中の皆様のご協力のお陰と感謝しております。 会も無事に終わり、懇親会でも盛り上がり、最後に・・・・ 「80回ですから、全員で記念撮影をしま . . . 本文を読む

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前回の「『景清』鑑賞手引き・その4」で投稿しました『景清』の謡「あ~い、な~~れ」は「粟谷菊生・能語り」編・粟谷明生に載っていますが、ここで一部をご紹介します。 あるお弟子様が「遊女と相馴れ!」と大きな声で謡うので、僕は「二人は抱き合っているんだ、女の子ができるんだ。そんな謡い方ではだめだ!」と言って何度も何度もやり直しをさせたことがある。 そうしたらやがて良い感じで「相馴れ(あ~い、な~~ . . . 本文を読む

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木曜日は酒田社中の新年発表会でした。 と言っても仲間内だけのこじんまりとした総勢14名の会でした。 乾燥注意報が出る東京からANAで庄内空港まで一時間でひとっ飛び、 庄内はド晴れ「こんないい天気のう、ひんさしぶりだものな~」と現地の人 発表会まで時間があったので雪の山居倉庫を見て時間潰し さて、新年会は恒例の料亭「香梅咲(かめざき)」で行われました。 いつもは雪の中を、転ばないように . . . 本文を読む

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今日は『景清』鑑賞手引きのその4です。 「遊女とアイナレ」口伝の謡 景清の謡に、昔、尾張の国、熱田の遊女と仲良くなって女の子を生ませた、 と語るところがあります。 遊女を胎ませる時代背景の意や、そもそも当時にお相手した遊女が世間でどのような立場であったかなどは『景清』を観て下さる方々のご想像にお任せすることにします。 父は、「演者は必死に嘘をつけばいいの、その役になりきってね。 観る方は嘘 . . . 本文を読む

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フェイス・ブックに友人がイベント紹介を作成して下さいました。 こちら . . . 本文を読む

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三井記念美術館で展示されている「能面と能装束ー神と幽玄のかたちー」は今月28日(土)まで展示されているので、まだ行かれてない方はどうぞいらして下さい。 昨日、鑑賞中に地震にあったエピソードはフェイスブックには投稿しましたが、肝心要の面や装束については何も書いていないので、ご紹介を兼ねて、また周りの目を気にせずに私の感想を投稿します。 まず最初の展示はお囃子のお道具が並んでいます、次ぎの小さな部 . . . 本文を読む

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昨年まで中野の粟谷舞台や目黒の喜多能楽堂、新大久保の大和舞台でお稽古場を拝借してきましたが、諸般の事情により、今年、本日より五反田駅から徒歩4分の「池田山舞台」を拝借することになりました。 新築の綺麗なお舞台で、なんと屋根の高さは国立能楽堂と同じという広々としたお舞台です。 この舞台写真をご覧になると・・・・・ 「ちょっと能の世界を覗いてみようかしら」 「謡を謡ってみようかなあ」 . . . 本文を読む

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以前このBLOGでもご紹介した、4月18日の厳島神社の桃花祭・神能の『枕慈童』の地謡の募集は、募集公開日に早速応募された方々がいらっしゃり、私も社中も喜んでいます。 第一回稽古日は中国新聞の取材うけ、その記事が記載されましたので、ここでご紹介します。 中国新聞 1月6日(金) . . . 本文を読む

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昨日は今年初の自分の能の稽古日でした。 3月4日の粟谷能の会『景清』を、息子・尚生(たかお)共々、我が師・友枝昭世師から教えていただきました。 『景清』のシテ(主人公)は藤原(伊藤とも)悪七兵衛景清です。 平家滅亡後も東大寺の大仏供養を参詣する源頼朝を暗殺しようとしますが果たせず、いったんは逃げるものの、遂に捕らえられて日向(宮崎県)の国へ流されてしまいます。 「源氏の栄える世など見たくない! . . . 本文を読む

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私が初めて『景清』のツレ人丸(ひとまる)役を勤めたのは昭和45年(15歳)の時で、シテは父・菊生でした。 人丸役は13回勤めてきましたが、そのうち9回が父の『景清』でしたので、いかに父が多く『景清』を勤めたかが判ります。 写真は父が晩年札幌で公演したもので三上文規氏の撮影です。 15歳の青二才に人丸役を演らせた父や伯父・新太郎の考えは少々無謀で,あまり賛同出来ませんが、「何事も経験」という . . . 本文を読む

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本日は、第91回・粟谷能の会のチケット発売日です。 10時より粟谷能の会ホームページのショップ、 または粟谷明生のブログ(右チケット申し込み)からお申し込み頂けます。 今回勤める『景清(かげきよ)』について演者自身から鑑賞手引きを投稿いたします。 少々、マニアックな(笑)内容となってしまいましたが、ご覧いただきまして「では行ってみようかな~」と思っていただけると嬉しいです。 写真は昭和55年 . . . 本文を読む

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演者が己の演じる姿を観ることは大事なことです。 昭和の初期まで、己の舞台を映像で見ることは一般的ではありませんでしたが、近年録音や録画の技術が進み、演能後に自分の舞台姿を観たり聴いたりすることが可能になりました。 これは単に記念に残すだけではなく、己の欠点を知るよい機会となります。 昨夜放映された厳島神社・観月能・喜多流『融』シテ友枝昭世、仕舞『鵜之段』粟谷能夫、『松風』香川靖嗣、『船弁慶』 . . . 本文を読む

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