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フィリピン国鉄新型DMUの乗務員室に乗車

2010年02月11日 01時28分18秒 | フィリピン
先日からの続きで今回もフィリピン国鉄の話題を少々述べていきたいと思います。
先月1月に何度か一新されたフィリピン国鉄に乗車しましたが、15日のTutuban12時ちょうど発のCX109列車において、Rotem車製新型DMUの乗務員室に乗車することができました。
原則として新型DMUに限らず、Tutuban~Binan(ビーニャン)間の12系客車列車においても、一般乗客が乗務員室へ乗車することは禁止されておりますが、DOTC(Depertment of transportaiton and communication)の方の立ち会いのもと乗車することができました。
実はこの前日の14日にフィリピン国鉄の車庫やLRTの車庫へ訪問する方法を知るためにOrtigas駅近くにあるDOTCにアポもなく聞きに行ったのですが、そのうちの1人の担当者が一緒に車庫へ行ってあげるよとおっしゃるので、そのお言葉に甘えて同行することになりました。
ついでにフィリピン国鉄の担当者の方と御会いし、いろいろな話しが聞けるのではないかと期待しておりましたが、この15日はあいにく担当者は不在であり、車庫内の撮影だけとなりました。当初はこのままCaloocanにあるフィリピン国鉄の車両工場を見学することを予定しておりましたが、同行していただいたDOTCの方の申し出により、Pasay市内にあるLRT1号線のBaclaran車庫へ向かうべく、Tutuban12時ちょうど発の列車に乗車し、Baclaranに近いEdsa(Magallanes)で降車することにしました。
日本ではあまり考えられませんが、11時なのにもかかわらずTutuban駅内の待合所には早くも乗客が集まり始めておりました。発車時間の約30分前には新型のDMUが3番線に入線すると出札が行われ、待合所で待っていた乗客達が一斉に列車に乗り込みました。日中を走る列車としてはこのCX109列車とこの列車の折り返し列車であるCX110列車(Bicutan12:50発)しかないのですが、利用客があまりにも多いのにはどうも運賃が安いというのが大きな理由だと思われます。ちなみに運賃はTutubanからEdsaまでは10ペソ、F.T.I.から先は15ペソと安く、12系客車列車についてはDMUよりも約2割ほど安くなっております。

Tutuban駅で列車に乗り込む乗客。


Tutuban駅で発車を待つCX109列車。


CX109列車、Bicutan行きの車内の様子。日中においても先頭車は女性専用車。


乗務員室に一般乗客は乗車できないということはこの時点で知っておりましたが、ダメもとで乗務員に聞いてみるとやはりダメとのことでした。列車は12時ちょうどに出発すると間もなく乗務員の方から乗せてあげるとのことで、乗務員室に入ることができました。DOTCの方が同行しているというのも1つの理由かと思いますが、Tutuban駅付近においてはセキュリティーがしっかりしているため、見つかると乗務員にもペナルティーがどうもあるようです。

線路の両側には不法占拠の住居が撤去され、見通しが良くなりました。(Espana付近)


乗務員室では1人が運転士、もう1人が車掌役を担っており、どうも2人で列車を運行しておりました。(もちろん検札係は別におります) 運転士は右手で警笛のボタンを頻繁に押しながら、十分注意して運転し、危険な箇所についてはスピードを緩めますが、見通しの良い区間につては最高70km/hまで出すと述べておりました。(実際にはこのDMUは約80km/hまで出せるとのこと) もう1人の相棒である車掌はドアの開閉と各駅での停車時刻のチェックを行っておりました。

警笛を鳴らしながら、ハンドルを握る運転士。


車掌は各駅の停車時刻をチェックし、用紙に書き込む。


この列車は朝のラッシュ時と違い、この列車しか運行されていないため、対向列車が1本もなくスムーズに運転ができます。また、以前はスケーターを多く見ましたが、どうも今回は一度も確認できませんでした。

列車はマニラの南北を分断するPasig Riverを渡るところです。


列車はPaco駅を過ぎると左側に大きくカーブし、そしてOsmena(オスメニャ)Ave. とSouth Super Highwayに沿って一直線に進みますが、見通しが良いのかスピードも幾分上げました。

Vito Cruz付近?を通過するところで、Pacoの南側からAlabangまではほぼ一直線です。


運転士や車掌は乗務中につき職務に没頭することが必要でありますが、私も含めて他愛もない話しをしておりました。インドネシアでもそうですが現在の日本ほど厳粛ではなく、フィリピンはおおらかな国だということを実感しました。
あっという間に目的地のEdsa駅に到着し、乗務員にお礼を言って、我々はLRTの車庫があるBaclaranへとタクシーで向かいました。


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