Asian Railway Plaza

アジア各国の鉄道やJR南武線の話題などをお届けします

Ancol行き観光列車に乗車

2009年07月17日 17時21分38秒 | インドネシア
ジャカルタ滞在中に日曜日に滞在したことがありませんでしたので、日曜日と休日のみに運行されるAncol行き観光列車に乗車したことがありませんでしたが、今回初めて乗車することができましたので、その様子について述べさせていただきたいと思います。
寝泊まりをしているDepok車庫を7時前に出発し、車庫の中を覗くと運良くEkonomiの車両が出庫するようで、手を大きく振って止まる合図を送りました。すると列車はゆっくりと停車し、Depok駅まで乗せてくれるように告げると、どうぞということでその列車に乗り込みました。以前でしたら本線上でも営業している列車を止めたりとか好きな場所で降ろしてもらうことはできましたが、今のご時世ではこよのような勝手もまったくできなくなり、私としては少々残念に思っております。特に日中ですとDepokの車庫に用事がある時にはEkspresはDepok駅に停車しない列車が多いので、不便さを強いられております。
このDepok車庫から出庫した列車はKota行きであり、私達はBogorへ行って、そこからAncol行き観光列車に乗車することにしておりましたので、このままこの出庫した列車には乗車できず、一度、切符売場でBogorまでの切符を購入し、Bogor行きを待つことにしました。Bogor行きEkonomi列車はすぐに到着し、乗り込むとおよそ30分ほどでBogorに到着しました。
Bogorで朝食を済まし駅の北側にある車庫でKRL Maniaと待ち合わせをしておりましたが、すぐに彼らと会うことができ、そろったところで8時24分発のAncol行き観光列車に乗車しました。この日この列車に充当されたのが写真のように6151F6両編成でありました。列車は定刻よりも若干早く発車し、Ekspres列車として快調に飛ばしましたが、Manggarai駅手前で少々信号待ちのため停車し、Manggarai駅では高床ホームのない7番線(Bogol線下り本線の西隣)に停車しました。ここでしばらく停車となったのですが、Tanah Abang方面からEkonomi列車が到着し、Serpong方面などからの乗客がこのAncol行き列車に乗り込みました。列車は10分ちょっと停車したのち、進行方向を変えて環状東線(Bekasi方面)へと下に掲載したように何度も線路を渡りゆっくりしたスピードで転線し、Jati Negaraへと向いました。乗車率の方はというとBogor線内ではほぼ全員の乗客が座れておりましたが、Manggarai駅でSerpong線方面からの乗客を乗せたため立つ乗客も目立つようになりました。

写真はmanggarai駅に停車中のAncol行きとTanah Abang方面からのEkonomi列車。


上の図はManggarai駅の配線図です。左側がKota・Tanah Abang方面で、右側がBekasi・Bogor方面です。(BudはBukit Duri車庫)

Jati Negara駅ではManggarai駅と同様に再び進行方向が逆となり、運行する上では非常に面倒なことになります。私はこのまま終点のAncol駅まで乗車してみたかったのですが、私のお連れの方は大の東急ファンであり、Bekasiの電留線に常駐している8604Fの編成の撮影を行う予定になっておりましたので、とりあえずKRL Maniaの何人かと一緒に行動してもらうため、この駅で降りてもらうことにしました。このJati Negara駅ではもちろん停車するものの側引戸が閉まったままであり、慌ててManggarai寄りの乗務員室から降りていき、一足お先にBekasiへと向いました。
取り残された私とKRL ManiaのG君はこのまま列車に乗車しAncolへと向いました。このKRL ManiaのG君の話しをちょっとここで話しをさせていただきたいと思いますが、以前も話しをしたように大の東急ファンであり、帯の色や方向幕やLEDの行先表示などを見てこれは8510編成、これは8508編成などと簡単に答えてしまうのですが、将来はやはり電車の運転士になることを夢みており、できれば現在Depokの車庫で働くR氏のように運転士兼検修の鉄道マンになりたいと述べておりました。どうも鉄道の仕事に就くには難関の試験に突破しなければならないのですが、是非とも彼には頑張ってもらって夢を叶えてもらい立派な鉄道マンになってほしいものです。
我々のAncol行き観光列車は環状東線の下町の中を快走し、あっという間にAncol方面と環状東線が分岐するRajawali駅にさしかかりました。

上の写真が分岐点のRajawali駅で、ここで進路を北東方向へと変えますが、線路は複線のものの実際には西側の線路しか使用されておらず、実質単線区間となります。スピードのほうも線路状態が良くないのか30km/hほどにスローダウンしました。西側から直線の線路が見えるとこのRajawali駅からの線路と交差する直前に小さな駅が設置されたところが終点のAncol駅で、多くの乗客はここで一斉に降車し、今まで賑やかだった駅も3分ほどで静かな駅となりました。

写真はAncol駅です。右の線路がKotaへ向う線路で現在リハビリ中で、今年中にはKota~Tanjung Priokの間に列車が運行されるものと思われます。

私達は切符を売っているのかどうかわからずこのまま乗車し続け、折返しで先程と同じルートで戻る列車に乗ってJati NegaraでBekasi方面に乗り換えることにしました。5分ちょっとでAncol駅を折返し、先程の環状東線を通ってJati Negara駅で一度降りて、Ancol行き観光列車(実質Bogor行きです)に別れを告げました。
15分ほどで8618FのEkonomi ACのBekasi行きが到着し、この列車に乗車するとしばらく3線区間で徐行運転となり、2本のCikampek方面に向う列車に追越されました。しばらくして3線区間も終わり本線に合流すると、通常のスピードにもどり20分ほどでBekasi駅に到着しました。

上の写真はBekasi方面からAncol行き観光列車に充当されたと思われる8604Fです。この帯の色もそろそろ見納めかと思われます。

Bekasi駅から西側にある電留線は線路沿いを歩いて5分ほどのところにありますが、ここで先程Jati Negaraで別れた仲間と合流し、私は車庫で撮影開始となりました。既に我々の仲間はおおかた撮り終えたようでしたが、私はまだ撮影しておりませんでしたので、とりあえず先に駅に向ってもらい、Bekasi駅で待ち合わせの上、12時10分発のKota行きEkonomi ACに乗車することにしました。
この列車の発車まではこの時点で20分ちょっと残っていたため、10分ほどで撮り終え、駅に向うことを考えていたのですが、途中下の写真のようなおじさんが自転車を漕いで回す、自家製の子供観覧車を見つけ眺めておりました。

インドネシアでは列車の中で自家製のカラオケセットで歌を歌う商売もありますが、12時10分に乗るはずの列車のことも忘れてしまい、これも面白い商売だなーとしばらく眺めておりました。急いでBekasi駅に戻ると、既に12時10分発の列車が入線しており、我々の仲間を探したのですが見つからず、もしかしたら切符売場にいるのではないかと思い、切符売場に行ってみました。しかしながら見つからず、切符も買わないで仲間を見つけることにしました。私は列車の後方から車内とホームを探しましたがそれでも見つからず、この時点で列車の発車を告げるチャイムの音が流れておりました。すると前方のほうに豆つぶの姿にしか見えませんが、我々の仲間であることを認識し、乗るように合図を送りました。すぐに列車の扉は閉まり発車したのですが、私は切符を購入しておらず、通常の2倍ほどの運賃を払うことを覚悟しておりました。車内を移動し前方へと進むと我々の仲間に合流できましたが、私のことを心配していただいたのか私の分まで切符を購入していただき、私は通常の2倍近くもする運賃を払わないで済みました。これも我々仲間のおかげであり、ご迷惑をおかけしたことをお詫びしますが、私のために切符を購入していただいた方にはその料金も未だにお支払いしておりませんので、あらためてお支払いしたいと思っております。
私としてはちゃっかりとした行為で申し訳ありませんでしたが、ちょっとした面白い冒険ができたのではないかと思っております。それでは今日のところこの辺で終わりとして、また別の話題を後日述べたいと思います。