HAVE A NICE DAY!

徒然なるままに特に音楽の話を中心にあーだこーだと書き連ねます。

FoZZtone at 京都磔磔

2013年11月30日 | FoZZtone
2013年11月28日(木)晴れ

この日は京都でこの秋というか冬というか一番の寒い日でした。
仕事からのライブなので仕事仕様の服装でやや大変でしたが
服装より楽しむ事を第一に行ってきました。

この日は
片山ブレイカーズ presents「磔磔よいよい七日祭」というイベントで
片山ブレイカーズ&ザ☆ロケンローパーティと仲間たちという感じで
この日はFoZZtoneとthe PINBALLSがいっしょに一夜を飾りました。

磔磔は京都のひっそりした町中にある元は酒蔵だったところなので
建物も回りの雰囲気も京都らしく、中の木造の壁などにはその年数の
深さが刻まれていて、1988年の誰それとかの名前とかもあったりして
フォズのメンバーも生まれてたかっていう感じの年代のもありました。
ここでどれだけの音楽が時代を作ってきたかわかりません。

最近は撮影してたりしてフォズのライブでは結構後ろの方で見てたのですが
この日は前方へ行きました。

<セットリスト>
レインメイカー
Fish, Chips, Cigarettes
blow by blow
口笛男
go way go way
Shangri-La
LOVE

この日は最初がthe PINBALLSだったのですが
とってもロックンロールなバンドでちょっとフラッドを彷彿する感じで
ミッシェル系というか、服装もそういう感じでした。
ぴしっぴしっっていうメリハリがあるし、なんか引き込まれるエネルギーを
もっているバンドでした。
結構、最初からテンションあがってしまって、拳が自然とあがる感じでした。

そんな彼らの音が結構いい感じに聞こえてたので
前方でも大丈夫かなって思ってそのままいたら
FoZZtoneになって、最初のレインメイカーがちょっと音的にあれ?って
感じで動揺しました。久しぶりにこの曲をバンドで聴けたというのに
出だしの演奏と歌がモウアモウアっていう感じでバラバラに聞こえてしまって
スピーカーの位置のせいかなにかわからなかったのですが
「なんだこれ~!」って感じでほんと焦りました。PINBALLSとスピーカーの位置
そう変わってないと思うのに。
でも,途中からだんだん落ち着いてきて、ようやく2曲目からはいつもどおりに
聞く事ができてほっとしました。ゆえに1曲目は顔がこわばってたと思います。
で、2曲目からは笑顔になれました。

FIsh, Chips, Cigarettesはやっぱり大好き。
ダリとガラのくだりが特に好き。
アートな香りとジム・ジャームッシュの映画な感じが渾然一体となっていて
味わい深いそんな名曲です。

blow by blowもこの歌からはいつも本当に風が感じられて
心にさわやかな風が吹いて来ます。

そして、なによりこの日来てよかった~って思ったのは
「口笛男」が聴けたことです。

冬といえばこの曲っていう感じのMCからこれが始まったのですが、
冬といえばもう一曲「ブランケット」も聴きたかったです。

でも「口笛男」が聴けてほんとうに全身全霊でこれを体に
吸収するていで、歌う渡會さんの姿やギターを弾く竹尾さんや
ベースを刻む菅野さんやドラムを鳴らす武並さんをひとりひとり
目に焼き付けるように見ていました。
これを聴けたら、しばらく会えなくても大丈夫だって
そんな気がしました。

この曲がなぜにこんなに好きなのか?
これは渡會さんが苦しんでいた時に生まれた曲だと聞いたことがありますが
その苦しみは多くのこの世界に生きている人たちが
共有できる痛みというのか、みんなそれぞれの場所や立場で孤独なんだけれど
その孤独が朝の電車のプラットホームやありふれた道の上で
繋がって行き、ひとりなんだけれどひとりじゃないっていうような
逆転現象を感じさせる曲なのです。

もうだめかもしれないと電車を待ちながらそこにない風景をぼんやり見つめている自分が
ため息をつきながら道を歩いている自分が、自転車に乗って無邪気に口笛を吹く男の人や
電車の中でぶつぶつひとりで楽しそうに話している人に一瞬気を紛らわされ、そして
それがクッションとなって、悩んでいる自分が一瞬消えて、息をつけるというのか
そんな感覚を呼び起こす歌なのです。

私はこの曲は一生涯大事にしていくと思います。

go way go wayはテンションが自然にあがっていく曲で
あ~かっこいいな~って思える曲でもあります。
武並さんのドラムスティックの動きを見ていると
棒がしなってみえるから不思議です。やわらかくなっちゃっているかのように。
それだけすごいドラミングなわけです。

Shangri-Laはやっぱり楽しい曲で、ふりもやりたくなっちゃいますよね。
これを小さな子どもたちといっしょにやりたいな。

ラストはやっぱりLOVEでした。

この曲は彼らにとっては代表曲としての位置づけなのですね。
本当に名曲ですから。

でも、私はこの曲も素敵だし、歌詞も大好きなのですが
彼らの真髄は「黒点」だと思っています。
「黒点」から彼らの宇宙が始まっていると思うのです。

だから「黒点」こそ欠かさずにいつもやってほしいと願います。

LOVEという言葉は「口笛男」の作られた頃には
「Help」に聞こえてましたが、
今では「Happy」に聞こえて来ます。

もちろん、まだまだ大変なこともあるでしょうけれど
新たな挑戦をくりかえして、前へ前へ進んで行ってほしいと
心から願っています。

さて、とりはもちろんこのイベントの主役の
片山ブレイカーズ。
名前は昔Jet Lily StarかJet Kellyと対バンしたと思うので
聞いたことはありました。

彼らは活動を一時休止していたのですね。
その復活祭だったようです。
フォズとも昔からよく対バンしていたようですね。

彼らもロックンロールという言葉がぴったりのバンドで、
もう楽しくて楽しくて仕方がない音楽で溢れていました。
日本語歌詞ですが、どこかオーストラリアのバンドの
ナックを彷彿させるリズムというかメロディというかで
懐かしさもあったりしました。

彼らもまた始まります。チャプター2という感じでしょうか。
これからもチャンスがあればライブみたいなと思いました。

そういえばこの日の渡會さんの服装はぴしっとした
ロックンロール仕様というかミッシェル系の服装でしたね。
イベントのカラーに合わされたのでしょうか?

ライブ終了後、菅野さん手作りのネックレスを買いました。
鳥のついたものです。
その時はさりげなく見つけたみたいなふりしてましたが
実際は絶対に鳥が欲しいと思ってました(笑)
ツイッターかなんかの写真で見た鳥のがすごくかわいくて
そして、少しだけ離れる今の私にぴったりな気もしたわけです。

FoZZtoneはとてもきれいなバンドです。このきれいは外見を言ってるのではありません。
もちろん、メンバー全員に清潔感があり、男前なのは確かですが、
曲に透明感があるというか、きれいな音や歌詞を作り出すバンドということです。
だからこそ、私自身の心がちょっと濁ってきている今は、そんな気持ちで聴いて
それが汚れてしまったらいやなので、ちょっと距離を置こうかなと思っています。

今私には痛みをともなったような、命を削ってるような音楽が
必要な気もします。私の心が汚れていても受け入れてくれるような音楽。
ドロドロしていても「飛び込んでこい」って言ってくれるような音楽。
美しくなくても「ブスだなお前」って笑いながら受け入れてくれるような音楽。
年齢なんて関係ねぇよって仲間にいれてくれる音楽。
遠くにいてあまりライブに行けなくても「いつも聴いてくれてるなら安心だ」って
肩をたたいてくれる音楽。

FoZZtoneをずっとずっと大好きでいたい。あの出会った頃の感動をずっと持ち続けていたい。
だから、また私の心が澱みを消した頃に会いにいきます。
もちろん、会いにいかなくても、音楽は聴き続けるし、CDも買います。

FoZZtoneに出会えてほんとうによかったです。

ありがとう。
コメント
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