HAVE A NICE DAY!

徒然なるままに特に音楽の話を中心にあーだこーだと書き連ねます。

Diver

2011年02月11日 | NICO TouchestheWalls
気がつくと去年一年一度もNICO Touches the Wallsのライブに行ってなかった。
ブログ自体にもあまり登場してなかったね。

それは以前のブログに書いたような感じが
自分とNICOとの距離を少し開けたのかもしれない。

何度も言うけれど
私の彼らとの出会いは「夜の果て」
あのイメージが彼らだった。

どこか光より影の方が強くて
行き場の無い怒りのようなものがあって
光村くんが何かを模索している感じが
NICOだった。

焦燥感
孤独感
怒り
失望
わずかな希望

そんなものを音に鳴らすバンドだと
勝手に解釈していた。

ところが、「オーロラ」のアルバムが
リリースされたころから、どこか
そんなイメージは間違ってたんじゃないかと
感じざるを得なかった。

カラフル過ぎるというか
アメリカのお菓子のような
そんな印象が強くなってきた。

ソニーのプッシュもかなりあって
会社がどれだけ彼らに期待しているか
素人にもわかるくらいだったけれど
そんな中でメンバーはどう感じているんだろう?
って思っていた。

いつのまにか
自分たちのペースで動けなくなっているんだろうなって。

おそらくミチナキミチをやったのは
インディーズのバンドがリリースなんて
まったく決まってない曲をライブ会場で
鳴らし続けていき、それが音源もないのに
どんどんファンの間で広がって
リクエストを聞くとそのタイトルがあがってくる
そんな感覚を呼び戻そうとしてやったんだろうね。


最新のシングル「Diver」
これを聞いたとき、やっと私はもとに戻って来れた気がした。
あ~やっぱり私のイメージしてたNICOは存在していて
それが本当の姿だったんだって。

「サドンデスゲーム」から戻ってきつつあったけれど
「Diver」でやっと這い上がれた感じがした。

これは潜る意味があるんだろうけれど
私はこの曲で潜っていた水面からガバッと水上に顔を出して
やっと呼吸できた感じだ。

そして光できらめく海面を見た気がした。


こういう曲なんだ。
私が好きなNICOのやる曲は。

人間くささが漂って
激しいドラミングと
ギターのノイズとかっこいいインスト
ベースの力強さ

どこかのインタビューで光村くんが
「オーロラ」はオブジェみたいなアルバムと
言ってたけれど、本人もそう感じていたんだ。

それはいい意味にも悪い意味にもとれるかもしれない。

いい意味なら誰が聞いても美しく楽しく聞けるアルバムであり
悪い意味なら反骨精神や汚い部分や人目に出せない部分
は見せてないアルバムなのかもしれない。

「Diver」を聞く感じでは今度のアルバムは
きっともっと、リヴェラルな感じの美しさや楽しさにこだわらず
ドロドロなものや汚れた部分も含めて吐き出してくれるんじゃないかと
思っている。

だって、聞く人たちは毎日いいことよりむしろしんどいことが多くて
汚い人間社会で溺れそうになっている人の方が多いんだもの。

そういう人が流れてく木切れの端っこでもつかんで、
その流れに負けないように泳ぎ続けて前へ進むっていう
そんな力をくれる音と歌を彼らは今度は手渡してくれるんだろうと
信じている。NICOの歌がその木切れみたいになるって。
そして、その横でNICO自体もいっしょに泳いでるっていうね。

カップリングの
「友情賛歌」はちょっとブルースまじりでもあるけれど
サザンっぽいところもあって、こういうのもまた彼らの
もうひとつのらしい面だと思った。

今年は4月にNICOのライブに行くつもりだ。
1年あいたその間に彼らがどれだけ
でかくなっているかを体感してこようと思ってる。

そういえば私が最初にNICOのライブを見たのも4月。

彼らの「April」っていう曲を久しぶりに聴いてみよう。

まだ2月だけれど4月が待ち遠しい。



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする