阿毘達磨倶舍論によると宇宙は、「成、住、壊、空」(つまり成立の成劫、安定の住劫、壊滅の壊劫、何も無くなった空劫)を繰り返しているとされます。
そして住劫では、人々が「美食にふける」「性嬾惰になる」ことにより「刀兵、疾疫、飢饉」がおこり減劫(住劫のなかで人々の寿命が10歳まで縮む時代)となるとされます。(注1)
注2)阿毘達磨倶舍論第十二
「諸の有情虚誑語を起せしより、諸の惡業道は後後轉増す。故に此洲の人の壽量漸く減じて乃ち極十に至り、小の三災現ず。故に諸の災患は二法を本となす。一は美食にふける。二は性嬾惰なり。この小の三災は中劫(減劫)の末に起る。三災とは、一に刀兵、二に疾疫、三に飢饉なり。謂く、中劫の末(減劫)、(人の寿命)十歳の時、人は非法の貪のために染汚の相續の不平等の愛、その心を映蔽して邪法縈纒し、瞋毒増上なり。相見ればすなわち猛利害心を起す。今の獵師の野禽獸を見るが如し。手に従って執るところは皆利刀となり、各兇狂を逞して互いに相い殘害す。又た中劫の末(減劫)、十歳時の人は、前の如きの諸の過失を具するが故に、非人毒を吐いて疾疫流行し、遇はば輒ちに命終し、救療すべきこと難し。又た中劫の末、十歳の時の人、前の如きの諸の過失を具するが故に、天龍忿責して甘雨を降らせず。是によりて世間久しく飢饉に遭う。既に支濟無ければ多分命終す。」とあります。(大の三災、火災・水災・風災は壊劫の終わりに起こるとされます)。
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