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福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

五輪九字明祕密釋・・29

2018-07-29 | 諸経
五輪九字明祕密釋・・29
問。世間の眞言行者并びに道心者の但念の者を見聞するに未だ必ずしも皆な淨土に往生せず。何なる用心をもってか今度び往生の願を遂げんや。既に一念十念を以て往生の親因と説く、心あらん男女何ぞ往生の思ひを絶たんや。
答。多因縁あり。能く能く當に用心すべし。謂はく、或は眞言行を修し、或は但だ念佛を致し、他人の見聞を思うて佛陀の知見を信ぜず、是の行は順因にあらず。或は他人の恭敬を求めて後世の苦行を作す。亦た順因にあらず。或は名利を以て法華經等を讀誦す、亦た順因にあらず、或は名聞の持戒亦た順因にあらず。或は自是非他、亦た順因にあらず。或學人云はく、十念の順因は別時意趣(別時において念仏往生の利益があるとする方便)なりと。當に知るべし、方等經を謗ずるに同じく亦た順因にあらず。或は顯密の行業、自を執し他を非する者は亦た順因にあらず。或は彌陀・彌勒之の行者互ひに是非をなす、是れ即ち地獄の業因なり。二諦を論ぜし菩薩の如し。若し如是の用心を知らば誰人か往生せざらん。

大師云。「迷悟己にあれば執無くして到る(十住心論)」と。
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