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福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

今日は法然上人が「七箇条制誡」を制せられた日

2022-11-07 | 法話

今日は法然上人が「七箇条制誡」を制せられた日

 

法然上人は元久元年(1204)一一月七日から九日までの三日間にかけて弟子一九〇名の署名を募り、以後の専修念仏の修行に関する制誡を制しました。

 

「七箇条制誡」

「あまねく予が門人と号する念仏の上人等に告つぐ。

 

一 いまだ一句の文をも窺はず真言・止観を破したてまつり、 余の仏・菩薩を謗ずることを停止すべき事。

右道を立破するに至りては、 学生の経るところなり、 愚人の境界にあらず。 しかのみならず誹謗正法はすでに弥陀の願に除けり。 その報まさに那落に堕すべし。 あに痴暗の至いたりにあらずや。

 

一 無智の身をもつて有智の人に対し、 別行の輩に遇ひて好みて諍論を致すことを停止すべき事。

右論義は、 これ智者の有なり、 さらに愚人の分にあらず。 また諍論の処にはもろもろの煩悩起る。 智者はこれを遠離すること百由旬なり。 いはんや一向念仏の行人においてをや。

 

一 別解・別行の人に対たいして、 愚痴偏執の心をもつてまさに本業を毀て置くべしと称して、 あながちにこれを嫌喧することを停止すべき事。

右修道の習、 ただおのおの自行を勤てあへて余行を遮せず。 西方要決にいはく、 「別解・別行のものには総て敬心を起すべし。 もし軽慢を生ぜば、 罪を得ること窮りなし」 と。 云々 なんぞこの制を背かんや。 しかのみならず善導和尚これを大呵したまふ。 いまだ祖師の誡を知しらず、 愚闇のいよいよはなはだしきなり。

 

一 念仏門において、 戒行なしと号してもつぱら婬酒食肉を勧め、 たまたま律儀を守まもるものをば雑行の人ひとと名なづけて、 弥陀の本願を馮ものは、 造罪を恐ることなかれと説ことを停止すべき事。

右戒はこれ仏法の大地なり、 衆行まちまちなりといへども同くこれをもつぱらにす。 これをもつて善導和尚は、 目を挙げて女人を見ず。 この行状の趣、 本律の制浄業の類にも過ぎたり。 これに順ぜずは、 総じては如来の遺教を失し、 別しては祖師の旧跡に背けり。 かたがた拠るところなきものか。

 

一 いまだ是非を辨ぜざる痴人、 聖教を離れ師説にあらずして、 ほしいままにわたくしの義を述しみだりに諍論を企てて、 智者に笑はれ愚人を迷乱することを停止すべき事。

右無智の大天、 この朝に再誕してみだりがはしく邪義を述す。 すでに九十六種の異道に同ず、 もつともこれを悲しむべし。

 

一 痴鈍の身をもつてことに唱導を好み、 正法を知らずして種々の邪法を説て、 無智の道俗を教化することを停止すべき事。

右解りなくして師となることは、 これ 梵網の制戒なり。 黒闇の類おのが才を顕さんと欲ひ、 浄土の教をもつて芸能となし、 名利を貪り檀越を望む。 ほしいままに自由の妄説を成じて、 世間の人を誑惑す。 誑報の過ことに重し。 これむしろ国賊にあらずや。

 

一 みづから仏教にあらざる邪法を説て正法となし、 偽りて師範の説なりと号うすることを停止すべき事。

 

右おのおの一人の説といへども、 積るところ予が一身の衆悪たり。 弥陀の教文を汚し、 師匠の悪名を揚ぐ、 不善のはなはだしきことこれに過すぎたるはなきものなり。

 

以前の七箇条甄録かくのごとし。 一分も教文を学せん弟子らは、 すこぶる旨趣を知しれ。 年来の間念仏を修するといへども、 聖教に随順してあへて人心に逆はず、 世の聴へを驚かすことなかれ。 これによりて今に三十箇年無為なり。 日月にを渉て近来に至りてこの十箇年より以後、 無智不善の輩時々到来す。 ただ弥陀の浄業を失するのみにあらず、 また釈迦の遺法を汚穢す。 なんぞ烱誡を加へざらんや。

 

この七箇条の内、 不当のあひだ巨細の事等多し。 つぶさに注述しがたし。 総じてかくのごときらの無方は、 慎しみて犯すべからず。 このうへなほ制法に背く輩は、 これ予が門人にあらず、 魔の眷属なり。 さらに草庵に来きたるべからず。

 

自今以後、 おのおの聞き及ぶに随ひて、 かならずこれを触れらるるべし。 余人あひ伴なふことなかれ。 もししからずんば、 これ同じ意の人ひとなり。 かの過作すごときのものは、 同法を瞋り師匠を恨むことあたはず、 自業自得の理、 ただおのが心にあるのみ。

 

このゆゑに今日四方の行人を催おして、 一室に集て告命す、 わづかに風聞ありといへどもたしかにたれの人の失とも知ざれば、 沙汰によりて愁歎す。 年序を送る、 黙止すべきにあらず。 まづ力の及に随ひて、 禁遏の計を回すところなり。 よりてその趣を録して門葉等に示す状、 件のごとし。

 

◇元久元年十一月七日 沙門源空

 

(花押)

 

◇信空 感聖 尊西 証空 源智 行西 聖蓮

見仏 導亘 導西 十人 寂西 宗慶 西縁

親蓮 幸西 住蓮 西意 仏心 源蓮 源雲 廿

欣蓮 生阿弥陀仏 欣西 西縁 安照 如進

 

導空 昌西 導也 遵西  義蓮 安蓮 導源

証阿弥陀仏 念西 行西 行首 尊浄 帰西

行空 四十 導感 西観 覚成 禅忍 学西

玄曜 澄西 大阿 西住 実光 五十 覚妙

 

西入 円智 導衆 尊仏 蓮恵 源海 蓮恵

安西 教芳 六十 念西 安西 詣西 神円

辯西 空仁 示蓮 念生 尊忍 参西 七十

仰善 忍西 好阿弥陀仏 鏡西 昌西 惟西

好西 禅寂 戒心 了西

 

同八日追加人々

 

僧尊蓮 八十 僧仙雲 僧顕願 僧仏真 僧西尊

僧良信 僧綽空 僧善蓮 蓮生 度阿弥陀仏

阿日 九十静西 成願 自阿弥陀仏 覚信

念空 正蓮 向西 親西 実蓮 観然 百人

 

蓮智 実念 長西 信西 寂明 行西 恵忍

円空 観阿弥陀仏 蓮慶 百十人 浄阿弥陀仏

観尊 具慶 蓮慶 蓮仏 進西 正念 持乗

覚辯 蓮定 百二十人 導匠 深心 往西 観尊

 

一円 実蓮 白毫 正観 有西 上信 百人

定阿弥陀仏 念仏 観阿弥陀仏 蓮仁 蓮酉

徳阿弥陀仏 自阿弥陀仏 持阿弥陀仏 西仏

空阿弥陀仏 百四十人

 

九日

 

覚勝 西仏 慶俊 信西 進西 源也 雲西

実念 心光 西源 百五十人 応念 惟阿 源西

行願 信恵 忍西 寂因 安西 仏心 心蓮

百六十人 観源 聖西 蓮寂 智円 参西 永尊

 

空寂 願蓮 証西 西念 百七十人 戒蓮 専念

法阿弥陀仏 西阿 西法 西念 西忍 幸酉

成蓮 実念 百八十人 西教(花押) 僧慶宴

沙門感善 有実 浄心 立西 唯阿弥陀仏

行西 向西

 

 

 

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