○スメタナ 「売られた花嫁」序曲 アンチェル/チェコ・フィル 1958年9月11、12日
○ドヴォルジャーク 序曲「わが家」 アンチェル/チェコ・フィル 1962年1月22日
○ドヴォルジャーク 序曲「自然にて」 アンチェル/チェコ・フィル 1961年12月7日
○ドヴォルジャーク 序曲「謝肉祭」 アンチェル/チェコ・フィル 1961年11月117日
○ドヴォルジャーク 序曲「オテロ」 アンチェル/チェコ・フィル 1962年2月3日
○グリンカ 「ルスランとリュドミュラ」序曲 アンチェル/チェコ・フィル 1965年1月20日
○R=コルサコフ スペイン奇想曲 アンチェル/チェコ・フィル 1964年12月1日
アンチェルが指揮した序曲などの小品の中で好きな演奏をいくつかのCDからピックアップしたもの。
アンチェル/チェコ・フィルの音は独特のものがあると思います。
木管楽器はとても素朴で、ホルンは哀愁を帯びていて、ティンパニは雄弁でまさに太鼓を感じさせる音を響かせ、そして弦楽器は批評家が言うように「いぶし銀」の趣があります。演奏者を知らされないで曲を聴かされてもわかるのではないかと思います。
「売られた花嫁」は、大変活気に満ちていて、弦楽器の歯切れよい刻みが心地よいです。
「謝肉祭」は、1973年の暮れにFM放送で、この年亡くなった指揮者の特集で初めて聴きました。そのときは、指揮者までは確認してなかったのですが、後になってアンチェルとわかりました。これは雄弁なティンパニにほれ込みました。
「オテロ」は、終わりの部分でテンポを上げて緊張感のある締めくくりをしています。
「ルスラン」はテンポの早い小気味良い演奏です。第2主題を奏でるヴィオラが印象的です。この曲は昨年の群響定期でもデリック・イノウエさんの指揮で大変素晴らしい演奏を聴かせていただいたのですが、FMで放送されなかったのが残念でした。
(左:わが家、自然にて収録、右:売られた花嫁、ルスラン、スペイン奇想曲収録)