昔は撮影の時、フイルムの無駄が無いように、ピントよりまず露出を考えましたが、コンパクトカメラだけでなく、デジタル1眼レフでも露出は自動で行うことができます。
カメラメーカーにより表示が異なりますが、私が使うソニーではAUTOが有ります。
このモードではシャッタースピードと絞りだけでなく、撮像素子の感度、ISO感度まで自動で決めます。
しかし我々アマチュアでも通常 AUTOを使わず、もう少し上のカメラの機能を使います。
私だけでなく多くの人が良く使う機能に、絞り優先が有ります、SONYの場合Aと表示してある所にダイヤルを合わせます。
1.なぜ絞り優先を多く使うか?
1)これは1回目のピントと関係が有ります、被写体のどこにピントを合わせ、前景や背景のピントをどのようにしたいか、と言うことを考えるからです。
主題以外をボカしたい時はレンズの開放値のFに対し、少し絞るだけにし、これを固定し、シャッタースピードを自動(カメラ任せ)にする方法です。
この方法では、主題以外のボケ具合を制御できるのです。
2)ただし絞り優先の場合、シャッタースピードはカメラ任せになります、明るさ、ISO感度の値により、変わり、その速度で良い写真を撮ることができるか、知らなければなりません。
例えば日光が当たっていない暗い被写体に場合、F値を絞るとシャッター速度が遅くなり、手ブレを生じ易くなります。
その場合はカメラのISO感度を上げる、三脚を使う等対策が必要なのです。
2.シャッター速度優先の撮影(Sと書いてある)
1)高速で動く被写体を撮影する時はその動きでブレ無いシャッター速度を予め決め、撮影します。
その場合は絞りはカメラ任せになり、結果として、主題以外の被写体のボケ具合は制御できないのです。
2)この場合も予め絞りがどの位になるか知り、もう少し絞りたい場合はISO感度を変え、調整するのです。
3)流し撮りの時も使います、流し撮りとは動く主題に合わせ、カメラで追いかけ、撮影する高度な手法です。
この場合、主題はシャープに、背景はボケることが重要です。
背景をボカス為に、シャッター速度は1/20~1/30秒位にするのが一般的です。
4)川の流れや海の波等をボカシて撮影したい時、それに応じて、遅いシャッター速度を選びます。
明るい被写体の場合で、希望するシャッター速度まで遅くならない場合はNDフルターと言う減光フィルターを使います。
3.マニアル撮影(M)を使う時(ピントだけでなく露出もマニアルモードが有ります)
1)星、月、ホタル、夜景など暗い被写体の場合、良くマニアルで露出を決めます。
例えば天の川の撮影には、星が線にならない、時間シャッターを開けますが、広角レンズの場合、15秒程度です。
そしてレンズの開放値から1段絞った位の絞り値で露光できるISO感度にします。
2)今までISO感度について触れませんでしたが、値を大きくするほどノイズが増えます。
私は通常400までにしますが、比較的暗い時800まで多用します。
この天の川撮影の場合レンズの絞りF=3.5で撮影ですとISO感度は1600位に上げないと撮影できません。
ISO感度とノイズの関連はカメラメーカー、機種で様々ですので、評判や実際自分で体験して覚えます。
私は星の撮影はRAWで撮り、PC上でノイズ処理します。
4.1眼レフカメラの露出補正機能
1)カメラには露出補正機能が通常有ります、露出を標準から +1、+2、+3 -1、ー2、ー3 とか3ランク位あるのが一般的です。
2)カメラの機能設定に露出を画面のどこで決めるか選択する測光モードが有りますが、私のカメラではスポット、中央重点平均、多分割が有ります。
そのようにして計測した明るさに対し、暗くしたり、明るくする機能が露出補正です。
3)例えば画面の一部に特に明るい部分が有ると、その明るさを中心に、露出が決まる傾向が有ります。
すると明るい部分以外の暗い部分が黒くつぶれしてしまい、何が写っているか分からい状態になるのです。
このような場合で、暗い部分も良く見せる画像にする場合、+補正設定にすると、明るい部分は白飛びしますが、暗い部分の映像が浮かび上がります。
4)デジタルカメラの場合、メモリーを大きくすれば何枚での撮影できます、そこで1回シャッターを切ると、露出を変えた3枚撮影できる機能が通常有ります。
私は連写撮影、M撮影以外、ほとんどその機能を使い、後で最適露出の画像を選びます。