英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season17 第11話「密着特命係24時」

2019-01-18 18:01:48 | ドラマ・映画
“密着特命係24時”的『相棒』
 “オールバック刑事”に“ワイルド刑事”…なかなか決まっていて、格好良かった!(右京は呼称については気に入っていなかったが、映像的にはまんざらでなさそう)
 事件現場に急行する伊丹と芹沢も、「緊急車両、通過します」と気取った声でアナウンスするし…
 捜査会議では中園参事官がカメラをチラ見するし(駄目でしょう・笑)……
 ハンディカメラで追っかける映像は、動きがあり緊迫感を増すなあ。

 と、面白かった。
 それに、テレビ映像が捜査のヒント(証拠)になり、意味を持っていたのも、良かった(予想通りだったが)。
 でも、立花(袴田吉彦)は《撮ってください》と言うようなスマホの角度だったなあ。


 事件は平凡だった
 今回の殺人事件も犯人、自殺偽装者は予想できたし、3年前の立花の発砲(正当防衛)も裏があったというのはお決まりのパターン。
 それに、刺殺直後に出くわし、威嚇の意図ではなく、恐怖で撃ってしまったという真相も平凡(もっと想像を超える事情かと思った)。
 そもそも、そんなビビり行為と袴田吉彦はマッチしない。“意表”を狙ったキャスティングなのかもしれないが、発砲の真相に説得力がなくなってしまった。
 袴田吉彦さんの無駄遣いだ。


【ちょっとした突込み・疑問】
・3年前に刺殺された女性も今回殺害された弁護士も、乱数表から裏帳簿にたどり着いたが、そんな常識的な手法(乱数表)なのだろうか?
・乱数表を使って裏帳簿を付ける作業って、かなり大変なように思えるが……
・殺された弁護士の服装を状況に合うように着替えさせる必要が本当にあるのか?
・死体の顔がペンキで赤く塗られていたのも、単なる偶然だった


第1話「ボディ」第2話「ボディ ~二重の罠」第3話「辞書の神様」第4話「バクハン」第5話「計算違いな男」第6話「ブラックパールの女」第7話「うさぎとかめ」第8話「微笑みの研究」第9話「刑事一人」元日スペシャル 第10話「ディーバ」


【ストーリー】番組サイトより
警察密着番組に右京と亘が出演!?
取材映像に事件の謎を解く鍵が!


 内村刑事部長(片桐竜次)のツテで、捜査一課に警察密着番組の取材が入ることに。ディレクターの野田(やべきょうすけ)が取材する中、弁護士の男が転落死し、その顔が赤く塗られているという不可解な事件が発生。伊丹(川原和久)と芹沢(山中崇史)はカメラを意識しながら捜査に臨むが、現場に右京(水谷豊)と亘(反町隆史)が颯爽と現れ、野田が2人をメインに撮影してしまったため、取材映像は内村によってお蔵入りさせられてしまう。
 そんな中、右京はお蔵入りになった映像に、辞職した警察官・立花(袴田吉彦)が映り込んでいるのを発見。立花には、3年前、女性刺殺事件の犯人を正当防衛で射殺した過去があった。事件後、立花は犯人遺族から告訴されたのだが、そのとき原告側の弁護についていたのが、今回転落死した男だった。
 偶然では片付けられない符合に気づいた右京と亘は、捜査を続行。弁護士の事務所から、意味ありげな暗号を発見する。また、立花と同期だった芹沢も独自に事件を追い始めるが…!?

弁護士の転落死に芹沢と同期の元警察官が関与!?
被害者が残した謎の暗号が意味するものとは?
3年前と現在、2つの事件が意外な繋がりを見せる!


ゲスト:袴田吉彦 やべきょうすけ

脚本:根本ノンジ
監督:杉山泰一
コメント (6)
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トレース ~科捜研の男~  第2話

2019-01-17 17:37:49 | ドラマ・映画
「“真実を知ることで遺族は救われる”って
 でも、こんな悲しい真実、突きつけたくなかった。
 これなら、知らなかった方がましです。何の救いにもならない」

どんな真実であったとしても、知らない方が良い事なんてない。
 進むべき方法がわからない闇の中で立ち止まっているのは、何よりもつらい。
 遺族は真実を知ることで初めて、前に進むことができるんだ。

 それを手助けするのも、科捜研の大事な仕事のひとつだ

 おまえはよくやった」


……刑事ドラマでよく取り上げられる≪悲しくて残酷な真相を告げるべきか?≫が今回のテーマ

 幼い頃経験した陰惨な事件の真実が分からず苦しんでいる真野(錦戸 亮)の答えだった。


≪新米法医研究員・ノンナの悩み≫がもう一つのテーマ
 ノンナ(新木優子)は、望んで科捜研に入ったわけでない上、研究員としての技術は未熟で、仕事の意義や、存在価値に悩んでいた。
 真野は半ば強引にノンナを手伝わせ、“真実を明らかにする”という科捜研の使命を説き、励ます……解決
  

やっぱり、“空気”に近い他の研究員
 ノンナの未熟な仕事を注意や指導するわけでなく、自分たちが余分に仕事をしてカバーする。
 ノンナを研究員としては見ておらず、ノンナを指導するより自分たちがした方が早いと考えているのだろう。
 でも、それでは新人は育たないよなあ……まあ、“面倒くさい真野のお守り役”でちょうど良いと考えているのだろう。


不愉快極まりない虎丸刑事
 何とかならないだろうか……
 
 虎丸は自分が当たりをつけた容疑者の犯行と断定できる証拠しか欲しがらず、事件全体の真相を究明する姿勢が全くない。
 ことが思い通りに進まないと、部下やモノに当たり散らし、人の意見を聞かない……



今回の事件
①現場から採取された血液と容疑者・宮永のDNAが一致しない謎
 宮永は骨髄移植を受けており、血液と細胞(今回は頬の内側の粘膜)のDNAが違う所謂“キメラ”だった。(キメラを題材にしたサスペンスがあったが、なんだったのだろう?←2番煎じと責めている意図はありません)
②被害者は自ら手すりに上っていた
 “襲われ格闘中に自ら手すりに上る”という不自然な状況に、マリコでなくても主人公クラスの刑事なら疑問に思うはず(『科捜研の女』で下足痕の専門は日野所長かな)。
 それに、面識があって話し合い(論争)があったとしても。手すりに上るという状況は極めて異常。
 『科捜研の女』なら、自ら飛び降りた可能性を考え、下足痕、落下位置、高さ、身体の向きを検証するのではないだろうか?


どうせなら、自ら飛び降りるべき(他人事なので、簡単に言っています)
 娘の心臓移植の為、助かるはずの救急患者に筋弛緩剤を投与し、脳死にさせたという殺人を犯していた今回の被害者。
 贖罪の意を示していたが、それなら、宮永に殺人を犯させないために自ら飛び降りるべきだった。



【ストーリー】番組サイトより
 科捜研の法医研究員・真野礼二(錦戸 亮)と沢口ノンナ(新木優子)は、捜査一課の虎丸良平(船越英一郎)から東凛大学病院の外科医・真田和寿(名高達男)が殺害された事件に関連するDNAの照合鑑定を依頼される。
 事件が起きたのは、真田の教授就任を祝うパーティーでのことだった。席を外したまま戻らなかった真田を探しに行った娘の有里(関めぐみ)が、控室のバルコニーから転落死している父親を発見したのだ。そのとき有里は、現場から逃走する男の姿を目撃していた。真田の首には刃物を突き付けられたような傷があり、男の逃走経路には血痕が残っていた。また、バルコニーの手すりには真田の靴の跡があった。これらの状況から、犯人は真田にナイフを突きつけたが抵抗されて傷を負い、バルコニーを乗り越えて逃げようとした真田を突き落としたのではないかと考えられた。警察は、防犯カメラの映像から被疑者の宮永 渉(篠原 篤)を拘束していた。現場から採取された血液と宮永のDNAが一致すれば事件は解決だと意気込む虎丸。しかし、照合の結果は不一致だった。

虎丸は、捜査一課長の江波清志(篠井英介)から、1週間以内に犯人を逮捕できなければ班を解散させる、と叱責されるが、それでも犯人は宮永だと主張。真野やノンナらを連れて事件現場のレストランを徹底的に調べ直す。だが、仕事へのプレッシャーから眠れない日々を過ごしていたノンナがふいに意識を失って倒れてしまい…。

脚本:相沢友子
監督:松山博昭
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メゾン・ド・ポリス  第1話「デスダンス」

2019-01-16 16:06:46 | ドラマ・映画
 おっさんや初老(私は55~60歳辺りを指すと思っていたが、もともとは40歳のことを指していたらしい)、年寄り…ご年配の方々に、新人刑事・牧野ひより(高畑充希)がおもちゃにされたり、こき使われたり、振り回される図は面白いかもしれないが、少しまだるっこしい(まだるっこい)気もした。
 実際に捜査に当たるのは、ひよりと夏目惣一郎(西島秀俊)で、他の4人はお助けマン的存在のようだ。元科学捜査のプロ・藤堂雅人(野口五郎)の活躍の場は多そうだし、元警察庁のキャリア・伊達有嗣(近藤正臣)は権力的力で二人の捜査を後押ししそうだが、他の二人はどうなのだろう?(今回、迫田保(角野卓造)は二人を凶刃から救った)
 俳優的には活躍しないといけないだろうが、お助けマンが多いのはドラマとしては締まりがない気がする。


 夏目が警察を辞めた理由は今のところ不明だが、犯人が刃物で刺そうと突進してきてもよけようとしなかったことと関係があるのだろう。
 それはともかく、捜査の為なら何でもする(暴力的に脅迫まがいの取り調べや事件関係者から話を聞き出すために平気で嘘をつく)のは、あまり好きになれない。

事件について
 焼殺事件が発生したが、その手口が5年前の「デスダンス事件」とよく似ており、模倣犯と考えられた。
 しかし、被害者に1セント硬貨を持たせるという細工(アピール)は犯人と捜査関係者しか知らない事実。
……と言うことは、捜査関係者が情報を漏らしたか、模倣犯が捜査関係者か、5年前の事件の真犯人が別にいたか?


 実際は、デスダンス事件の犯人・本田の母親が、デスダンス事件が再び起きれば、息子の無実が証明されると考え、模倣したのだった。
 1セント硬貨の情報は、息子から「取り調べで1セント硬貨のことを聞いた」と教えられたらしい。
 ところが、5年前の取り調べでは、1セント硬貨について本田には一言も話しておらず、1セント硬貨について知っていたことで、本田がやはり犯人だったことが確定。
 しかも、今回、母親に1セント硬貨のことを放したのは、母親が自分のために犯行を模倣してくれると思ったから。
 ところが、さらに裏があって、少年時代の母息子間で1セント硬貨に対する思い出(怨念)があり、母親はデスダンス事件の犯人は息子だと確信していたとのこと。息子の無実など少しも信じていなかった…


おお、そうだっのか!……という真相だったが、犯人である確証となる1セント硬貨を取り調べで詰問しないのは、不自然だと思う。

 自分の享楽の為に人を焼き殺し、母親が模倣して助けてくれることを期待する息子……
 罪を犯した息子を助けるために、模倣して焼き殺す母親……

 人の命を奪ったことに何の罪の意識もない、しかも残忍な手口で、苦しんでいる映像をネットにアップする……

 ………虫唾が走る親子だった。


 

【ストーリー】番組サイトより
 柳町北署の新人刑事・牧野ひより(高畑充希)は念願かなって刑事課に配属され、やる気に満ち溢れていた。そんなある日、所轄内で人が焼かれる動画が投稿サイトにアップされるという事件が発生。捜査本部は5年前に起きた焼殺事件の模倣犯と見て捜査を開始。ひよりは事件の手がかりを探るべく、「デスダンス事件」と呼ばれたその5年前の事件を担当していた元刑事・夏目惣一郎(西島秀俊)から話を聞くため、高級住宅街にある古びた洋館を訪れる。

 この洋館には、館のオーナーであり元警察庁のキャリア・伊達有嗣(近藤正臣)、ジャージ姿で新聞を読んでいる現場主義の元所轄の熱血刑事・迫田保(角野卓造)、キザな口調でひよりに近寄ってくる元科学捜査のプロ・藤堂雅人(野口五郎)、管理人として家事全般を担当する元警務課勤 務・高平厚彦(小日向文世)、そして高平の下で雑用係をしている元警視庁捜査一課の敏腕刑事・夏目が暮らしていた。ここは元警察官のおじさんばかりが共同生活を送るシェアハウスだったのだ。
 ひよりは夏目に話を聞きにきたのだが、当の夏目は口を割ろうとせず藤堂や迫田のペースで事が進んでいく。警察を退職した、いまや一般人のおじさんたちが捜査に介入しようとすることにひよりは慌てるが、「上には私が一声かけておきましょう」という伊達の謎の一言で話は進んでいってし まう。

 こうしてひよりとおじさんたちの不思議な捜査会議が始まった。老眼、腰痛、高血圧だが捜査の腕は超一流のくせ者おじさんたちと共に、ひよりは事件を追っていくことになるのだが――。

脚本:黒岩勉
監督:佐藤祐市
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刑事ゼロ 第1話(初回2時間スペシャル)【訂正あり】

2019-01-15 22:59:35 | ドラマ・映画
1月から始まったドラマで初回を見たものは『トレース ~科捜研の男~』『刑事ゼロ』『メゾン・ド・ポリス』『スキャンダル専門弁護士』。この4作に『科捜研の女 スペシャル』『警視庁、捜査一課長 スペシャル』『新・浅見光彦シリーズ 天城峠殺人事件』を加えた7作の中で、一番面白かった。

Ⅰ.“源氏香の図”が暗示する連続殺人
 “源氏香の図”を題材にした作品は山村美紗原作のドラマを観た記憶がある(『京都・源氏物語殺人絵巻』、確か出演:藤谷美紀、原田龍二、田村亮)が、詳しくは覚えていないが、面白かった感触は残っている。

【訂正】
『京都・源氏物語殺人絵巻』の主演や私の感想は間違っていました。
浅野ゆう子さん、遠藤憲一さんの共演で、記事で辛辣に批判していました



 焚いた5つの香の中で、同じ香だと思うものを線で結んで出来た図形を源氏物語の巻名を当てはめる。しかも、その巻名の登場人物のキャラと、事件の被害者(標的)に当てはめるという複雑さ。
 でも、複雑だが、過去の事件関係者が参加した組香の会の香図に基づいて殺人が行われると判明し、途中から予告殺人めいてきて、面白かった。
 ただし、ややこしくて、頭がついていかない面もあった。
 そもそも、源氏香の図が52通りあると理解するのに時間が掛かった。
 a、b、c、d、e の5種類の香を選ぶ場合の数は「5の5乗」あるが、例えばaabcdとccaebは異なる香の並びだが、香図としては同じものになる。
 数式(計算)で求めることができるかもしれないが、私の頭では丹念に数える方が良いようだ。

 ポーカーの役に例えて、数えてみると、
5カード…… 1通り(実際のトランプではジョーカーを利用しない限り不可能だが)
4カード…… 5通り
3カード……10通り
フルハウス…10通り
1ペア………10通り
2ペア………15通り
バラ………… 1通り 計52通り
 役の高い順ではなく、数えた順番(この順の方が考えやすい)

 更に、香図に対応する源氏物語のキャラと事件被害者を対応させなければならないので、頭がパンクしそうだった。
 まあ、難しいことは、主人公たちに任せて、単純に≪おお、そうなのか≫と感心して観るのが正しい視聴方法である。
 事件を誇示する香図が大きくなっていく法則も面白かった。

Ⅱ.時矢暦彦(沢村一樹)の記憶喪失の特異性
 時矢刑事(沢村一樹)は刑事になってからの20年間の経験の記憶(対人関係を含む)も失っていたが、スマホなどの生活上の基本的な記憶は残っているようなので、≪刑事であってはいけない≫という防衛司令を受けて思い出せないだけで、記憶は存在している……というのが、町医者兼叔父生田目守雄(武田鉄矢)の見立て。
 記憶欠落による騒動や性格の変異、記憶制御の原因など今後の展開が興味深い。
 ただし、≪失った記憶の代わりに鋭い嗅覚など研ぎ澄まされた五感が備わった≫という設定はどうなのか?記憶力も強化されたようで、便利過ぎる。

Ⅲ.けっこういいコンビの時矢暦彦(沢村一樹)と佐相智佳(瀧本美織)
 生活の基本的記憶は持っていても、刑事としての記憶がないのは大変で、それを補うのが佐相刑事(瀧本美織)。
 以前の時矢を崇拝していたが、記憶喪失の時矢に対しては対等に近い態度。特に、記憶を失ったことで、時矢の刑事適性を問題視し、今回の事件解決後に合格判定を下すのは、上から目線過ぎる。自分も新米刑事なのに。
 まあ、それはともかく、いいコンビのように感じた。

【ちょっとした疑問点】
・最初の犠牲者となった府会議員は、過去の組香の会の参加者であり、犯人が生まれた時の主治医だったという関わりはあったが、殺されるほどの因縁があったのだろうか?(私が見過ごした?)
・被害者同士の接点はないように思えたが、それでも、あんな独特な図が殺害現場に共通して存在していたら、何らかの関係があると考えるのが普通だろう

【ストーリー】番組サイトより
 京都府警捜査一課刑事・時矢暦彦(沢村一樹)は“京都府警に時矢あり”といわれるほど優秀な刑事。だが、容疑者・能見冬馬(高橋光臣)を追跡中、廃工場の貯水プールに転落。病室で目を覚ましたとき、なんと刑事拝命以来の20年間の記憶を失っていることに気づく…!
 時矢は見舞いにやって来た元相棒・福知市郎(寺島進)のことを暴力団関係者と誤解するばかりか、新たにコンビを組むよう命じられた新人女性刑事・佐相智佳(瀧本美織)から、深夜に女性府議会議員・椎名蒼が刺殺されたことを聞いてビビりまくり。その遺留品を見せられても、まるでピンとこない。
 記憶喪失のことを周囲に打ち明ける間もないまま、新たに発生した殺人事件の初動捜査に当たることになった時矢。被害者のフリーライター・今宮賢は公園の鉄棒に吊るされていた挙げ句、鉄棒と遺体の前面には色付きの粘着テープが奇妙な形で貼られていた。このテープが示す図は、犯人からのメッセージなのか!? メッセージといえば、府議会議員殺害現場にもアルファベットなのか記号なのかわからない血文字が残されていたが、有名な府議会議員としがないフリーライターの間に接点があるとは到底思えない…。
 ところが、粘着テープに顔を近づけた時矢は、「同じ匂いがする…!」と、驚愕の一言を発する。実は、失った記憶の代わりに鋭い嗅覚など研ぎ澄まされた五感が備わった時矢は、そこに議員殺害現場の遺留品と共通する匂いを嗅ぎ取ったのだ。
 敏腕刑事と周囲には思われている時矢のつぶやきがきっかけとなって、あれよあれよという間に合同捜査本部が設立されることになったが、2つの事件が同一犯による連続殺人であるという根拠はほかに何も見当たらず、捜査は難航。時矢の立場は、本部内で微妙なものに…。
 そんな中、時矢は2つの事件に残された図形が香りを聞き分ける遊び、“組香(くみこう)”に関係しているのではないかと直感。調べを進めるうち、事件の周辺に高名な小説家・鳴島恭三(小林稔侍)の影がちらついてくるが、その矢先、第三の事件が起きて…!?

ゲスト:富田靖子 高橋光臣 徳井優 大澄賢也 / 小林稔侍

脚本:戸田山雅司
監督:及川拓郎
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2019全日本バスケットボール選手権 決勝 トヨタ自動車 ×JX-ENEOS

2019-01-15 00:26:14 | スポーツ
全日本バスケットボール選手権は、
“結局”、JX-ENEOSが圧勝し、23回目の優勝、6連覇を達成した

 “結局”という言葉を使いたくなるような、ここ数年のJXの強さである。

第1Q
 トヨタが長岡の気合の入ったプレーや多彩なオフェンスで点を重ねるのに対し、渡嘉敷のジャンプシュートや岡本の3Pシュートなどで対抗するが、渡嘉敷はダブルチームでペイント内のプレーを封じられ、その他、ターンオーバーとしてカウントされないようなオフェンスミスが目立った。
 6分48秒、トヨタ15-13JX、ややトヨタペースか、と見られたところで、JXがタイムアウト。
 タイムアウト明けに、吉田がコートイン。藤岡も4得点、3アシストと悪くはなかったが、オフェンスの核となるべき渡嘉敷、宮澤が機能していないと見ての交代かもしれない。(渡嘉敷はダブルチームに手こずり、宮澤も長岡の徹底マークされるうえに、シュートタッチが悪い)
 早速、JXは吉田からのパスを受けた岡本が3Pシュート。その後は渡嘉敷がゴール下でシュートを2本決めるなど、若干、オフェンスが機能し始めたが、宮澤の3Pシュートは決まらず、渡嘉敷はダブルチームされ、ヘルドボール(ジャンプボールシチュエーションでトヨタボールに)になるなど、オフェンスは完全には機能していない。
 とは言え、オフェンスが今一つでもJXは慌てず、ディフェンスをしっかり行い、ゲーム序盤にハイピッチで動いたトヨタのオフェンスを止められるようになっていた。

 第1Q、残り50秒弱、トヨタ19-20JX。ここで、ターニングポイントとなるプレーが出る。
 馬瓜ステファニーのシュートミス(石原のシュートブロックかファールかは微妙)から、吉田が素早くボールを運び、サイドライン付近に走り込んで待つ宮澤にパス。すかさず、3Pシュートを放ち、ネットに吸い込まれる。この時、チェックに行った安間がファールを取られ、バスケットカウント。フリースローを決め、宮澤の4点プレーとなった。(トヨタ19-24JX)
 
 “結局”、JX24-19トヨタで第1Qを終了。
 JXはオフェンスが今一つうまくいっておらず、トヨタペースで進んだにも拘らず、5点のリードは望外の展開。
 トヨタは良く動いたが、3Pシュートが5-0と決まらないなど、シュートを決め切れなかった。

 

第2Q
 JXは吉田、岡本、石原、宮澤、渡嘉敷と第1Q後半と同じメンバーでスタート(石原は第1Q中盤に2つ目のファールを犯した梅沢に代わってコートに入っていた)
 このピリオドで出だしも岡本がターンオーバーを犯すなど、ピリッとはしなかったが、1分10秒(JX24-21トヨタ)に、吉田がオフェンスリバウンドに跳び込み、岡本を経由してパスを受けた宮澤がドライブインシュートを決め、26-21。
 そして、ここからJXの怒涛の攻撃が始まった
 まず、ボールを運んでいた山本に対しハーフライン付近で宮澤がプレッシャーを掛け、ボールがサイドラインからコート外に飛び出たボールを、宮澤が跳び込んでキャッチし、背面にボールを放り投げる。これを岡本が受け、一旦コート外に飛び出した宮澤がサイドライン付近に走り込み、吉田からパスを受け、3Pシュートを決める。JX29-21トヨタ。(堪らず、トヨタがタイムアウト)
 タイムアウト明けも、ディフェンスリバウンドから吉田がゴール下の渡嘉敷にタッチダウンパス。31-21。
 さらに、再度、吉田→渡嘉敷へのホットラインパスを決め、しかも、これがバスケットカウントになり、34-21。
 その上、長岡のシュートを渡嘉敷がブロック。そして今度は藤岡(岡本に代わってコートに入っていた)が、トップにいた渡嘉敷にパスを送り、そのまま渡嘉敷が2歩のランニングシュート(ドリブルなし)!JX36-21トヨタ。
 堪らず、再度、トヨタがタイムアウト。
 しかし、トヨタ陣エンドラインからのスローインを宮澤がプレッシャーを掛け、苦しいパスを岡本がカット、パスを受けた宮澤が難なくシュート。
 JXは、なおも手を緩めず、厳しいデイフェンスでパスミスを誘発し、奪ったボールを落ち着いて回し、藤岡がジャンプシュート。JX40-21トヨタ

 約3分30秒の間に、JXは16点連取!
 猛ラッシュ!スパーク!……トヨタとしては息を継ぐ間もないうちにドドドッとやられてしまった。

 点を取られて、取り返そうと早目にシュートを打って外し、それをファーストブレークで切り返され、更に焦ってターンオーバー、不完全にオフェンスを終えたので、ディフェンス態勢も整わず、“ホットライン攻撃”を浴びてしまった。……勝負あり


 その後は、トヨタも気持ちを切らさず頑張ったが、JX86-65トヨタで試合終了


 JXはゲーム序盤は渡嘉敷、宮澤が機能せず、リズムが悪かったが、途中から入った吉田が上手く建て直した。吉田→渡嘉敷のホットラインがトヨタディフェンスを粉砕した感がある。渡嘉敷曰く「世界一、自分をうまく使うポイントガード」……さすがである。渡嘉敷は31得点、15リバウンド、4アシスト、2ブロックショット。
 宮澤はシュートタッチが悪く、3Pシュートは8-2と確率が低かった(しかし、その2本が非常に効果的)。しかし、ドライブに切り替え、要所で得点を上げた。ディフェンスも強力でトヨタのターンオーバーを誘発した。17得点、7リバウンド、6アシスト、2スティール、1ブロックショット。
 さらに、岡本が4本の3Pを決め、宮澤の3Pシュートを補った(14得点、3スティール)
 また、宮澤が良くない時は、梅沢を使い、梅沢もそれに応えた(10得点、5リバウンド)


 トヨタはゲーム序盤は、よく動き、攻守にJXを上回ったが、JXに焦りを生じさせるには至らなかった。
 痛かったのは、3Pの不調で、第3Q終了間際まで15-0。せめて5本ぐらい決まっていれば、全く違う試合展開になったはず。

 (実況再度は、今期のリーグ戦では3Pの成功率は高いと強調していたが、今期はまだ、上位チーム同士の対戦が組まれていないという要素を考慮しなければならないと思う)

 ただ、3Pシュートよりも、残念だったのは、第2QにJXのスパークを受け続けてしまったこと。吉田→渡嘉敷のホットラインパスの1本目が決まったところ辺りのオフェンスで、時間を掛けて展開をスローダウンさせるべきだった。
 


 それにしても、JXは盤石の強さ
 少し前は、吉田の控えのPGが手薄という弱点があった。吉田も怪我を押してプレーしなければならないというシーズンもあり、吉田を攻めるという突破口もあった。(でも、故障で吉田不在でも勝っていたシーズンもあった。渡嘉敷、大崎が強力だったからなあ)
 それが、宮澤が加わって更に攻守に厚くなった。その宮澤は3Pシュートの武器を加えて全日本のエースに進化。
 さらに、PGの宮崎、その上、藤岡が加入し、今季は吉田を控えに回せるほどPGも厚くなった。
 控えも昨季は大沼(今季は体調不良らしい)、今季は石原が成長し、活躍。スターティングメンバーに起用されている梅沢もその期待に応えようとしている。
 現在、出産で大崎が不在であるが、そのマイナスを全く感じさせない強さである。
 
 ポテンシャルの高い選手が揃っているのは間違いないが、選手ひとりひとりがしっかり自分の役割を果たし、しなければならないプレイを確実にこなす。高いチーム力をそのまま発揮し続けることができる。それがJXの強さである。
 つまり、巡航速度が速い。ゲームを通してその巡航スピードで走り続けることができる。その上、悪路でも、悪天候でも苦にしない。
 相手チームは、コーナリングやギアチェンジなどテクニックを駆使して、何とか食いついていくが、その内、タイヤがパンクしたり、ガソリンが切れたり、クラッシュしてしまう。
 そんなことを想像してしまう、今回のJXの準決勝、決勝だった。

 
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2019全日本バスケットボール選手権 準決勝② 富士通 ×JX-ENEOS

2019-01-13 11:43:09 | スポーツ
富士通がPG町田を中心に、3Pシュートやドライブインを効果的に駆使し、詰め寄ったが、JX-ENEOSが王道の強さでそれを跳ね返し、決勝戦に進出した。


 富士通は、町田がアシストパスはもちろん、ドライブシュートや3Pシュートでチームをグイグイ引っ張った3Pシュート4本を含む33得点、8アシスト、4リバウンド、1スティールの大車輪の活躍。特に、篠原とのコンビ(ピック&ロール、スクリーン)がよく決まった。
 それに呼応するように、篠原の動きも冴え、ペイント内のディフェンス、リング下のシュートやジャンプシュートが良く決まった(15得点、6リバウンド、2ブロックショット、1アシスト)。
 その他は、山本が前半3本の3Pシュートを決めたが、後半は尻すぼみの11得点、篠崎11得点ぐらいで、あと一人、核となる選手がほしかった。そして何より、ターンオーバーが16もあったことが痛かったJXのディフェンスが厳しかったとも言える)

 JXは富士通の果敢なバスケットに攪乱されたシーンもあった。特にスクリーンに対し、アンダー(マークする選手と逆側)に回避すると3Pシュートを打たれ、オーバー(マークする選手と同じ側)に回避すると、ドライブで抜かれてしまっていた。
 それでも、点差を詰められても、選手一人一人が自分の役割、プレーを確実に果たし、着実に得点を積み重ねていった。そして、第4Qに入ってのスパート(スパーク)、開始30秒後の65-57から、3分弱で78-59と一気に突き放し、勝負を決めてしまった。
 特に、宮澤の活躍は素晴らしく、3Pシュート4本を含む28得点、14リバウンド、4アシスト、4スティール、1ブロックショット。第1Q中盤、高さと走力を駆使してリング下に走り込んでパスを受けて3連続シュートはJX優位の流れを作り(藤岡のアシストパスも絶妙だった)、3Pシュートで相手のリズムを断ち切り、ドライブインでディフェンスを切り裂いた。ディフェンスでも、マークした相手を自由にさせず、スタッツ(リバウンド数など)以上に貢献していた。
 その上、渡嘉敷、藤岡、ベンチから出場の吉田がいるのだから、相手チームは堪ったものではない。(宮澤だけをマークできない)
 渡嘉敷はいつも通り活躍(23得点、8リバウンド、2アシスト、2スティール)、吉田は効果的な3P3本を含む11得点、6アシスト。藤岡は4得点、8アシスト。
 さらに光ったのが、途中からコートに入り、攻守に動き回った石原。宮澤を少し小さくしたような風貌で、動き・働きも似ており、実況も1、2度間違えていた(相手チームも幻惑されたかも?)。31分出場の13得点と、JXが主導権を富士通に渡さなかった一因と言える。

 ゲーム終盤は控え選手を出場させたので、若干、差が縮まり、最終スコアは91-77。終わってみれば、JXの盤石の勝利。富士通も健闘したが、最後に力尽きた


準決勝2試合を通して、クリーンなブロックショットをファールと判定するシーンが少なくとも3度あるなど、ファールに関する笛が厳しい。
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2019全日本バスケットボール選手権 準決勝① トヨタ自動車×デンソー

2019-01-12 15:48:11 | スポーツ
第1Q
 19-16でトヨタのリードで終えたが、デンソーのディフェンスがよく、トヨタは馬瓜エブリンの個人技で得点(10点)を稼いだだけ。エブリンを守っていたオコエがベンチに下がってしまったのも大きい。
 デンソーオフェンスは良く、伊集8点、高田6点が光ったが、赤穂さくららのシュートミスが多い。また、PG・田村の組み立てがうまくいかなかったが、故障上がりの稲井がコートに入ってリズムも良くなった。“伊集劇場”が幕開けしそうな気配。

第2Q
 ルーキー山本の3Pで幕開け。開始1分で高田が、2分で馬瓜エブリンが共に2つ目のファール、馬も1Qでファール2つとファールがかさみつつある。(ファールやアウトオブバウンドなど、若干疑問の笛が目立つ)
 このQ、稲井がコートに残るもデンソーはボールが回らず、オフェンスが機能しない。2分半経過して、トヨタ28-19デンソーと点差が開く。デンソーはスモールチームに替えて、動きのテンポを上げて良く守り、オフェンスも機能し始める。トヨタ28-15デンソー(5分35秒)。
 デンソーは高田を下げ、オコエを戻し、トヨタは栗原(藤高)を投入。長岡が難しいシュートを2本決め、トヨタ32-23デンソー。
 堪らず、高田をコートに戻す(4分38秒)が、オコエの雑なプレーなどでデンソーはリズムに乗れない。トヨタも栗原のフリーを作って3Pを放つが決まらず、また、三好もフリースローを2本とも外し、さらにほぼノーマークのドリブルシュートを長岡が外すなど、突き放すチャンスを活かせない(しかも、リバウンドでファール)
 それでも長岡の3Pシュートなどで単発的ではあるが得点を上げるトヨタに対し、赤穂さくら、高田が痛いオフェンスファール(3ファールの高田はベンチに)。トヨタ37-24デンソー(8分9秒)。
 この後も、トヨタは突き放すチャンスを迎えるが、長岡のトラベリング、栗原が3Pシュートを外すなどあと一押しが出来ない。その間、ファーストブレイクで伊集が決め、赤穂さくらもようやくジャンプシュートを決め、何とか10点差を保つ。前半はトヨタ38-28デンソーで終了
 トヨタのディフェンスが良くなってきた。第2Q途中から足を気にし始めた伊集だが、「左足首を痛めたようで、後半は出られないかもしれない」という情報も。

第3Q~
 出だしは膠着状態。デンソーのゾーンディフェンスを崩せなかったが、エブリンが赤穂さくらの頭越しに3Pシュートを決め、得点が動く。デンソーも赤穂さくらがリバウンドからシュートを決める。伊集の故障、高田のファールトラブルのデンソーは、赤穂さくらの活躍が必須だが、これで、リズムを取り戻せばいいが…。
 しかし、長岡が3Pシュートを決め、トヨタ44-30デンソー。高田がミドルショットを決め、デンソーも追いすがるが、三好がトップの遠いところから3Pシュートを決め、トヨタ47-32デンソー(2分35秒)。
 デンソーも赤穂さくら、高田がシュートを決めるが、エブリンがオコエのチェックをもろともせず、ロングシュート(2P)を決める。オコエは3つ目のファールで、エブリンはバスケットカウントのフリースローも決め、50-36とムードを断ち切る。ここまでデンソーは高田15点、伊集12点、赤穂さ7点、稲井2点。何と、高田、伊集以外で得点したのは2人だけでたったの9点。
 リバウンドも競り負けているデンソー、更に高田が4つ目のオフェンスファールを犯しては(8分35秒)は、勝ち目はほとんどなくなった……

 結局、トヨタ 71-60 デンソーで、トヨタが決勝進出。

 デンソーは、序盤、≪シュートを外す→プレーに迷いが生じる→オフェンスの選択を誤る→シュートを外す→≫ の悪循環に陥り、デンソーのバスケットができなかった。稲井が完調でなく、伊集のけが、赤穂さくらの不調、髙田のファールトラブルも痛かった。それでも、最後まで最善を尽くし、踏みとどまったのは流石である。髙田の奮闘が目立った。
 トヨタは、よく動き、第1Q後半あたりからディフェンスがよくなった。特にペイントゾーンのヘルプなど寄り付きが鋭く、デンソーのオフェンスファールを誘った。
 オフェンスはそれほどよくなかったが、馬瓜エブリンと長岡のシュートが良く入いり、徐々にリズムも良くなり、思い切りも良くなった。
 ただし、相手を突き放せるチャンスをことごとく逃してしまったのが不満材料。本来は25点ぐらい差をつけるべき展開だった。


トヨタ………エブリン22点、長岡22点、三好9点、安間8点、山本5点
デンソー……高田23点、伊集12点、赤穂さ9点、稲井8点、田村6点(オコエは無得点)
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新・浅見光彦シリーズ  天城峠殺人事件

2019-01-11 22:37:53 | ドラマ・映画
 保田刑事一家の家族の情、竹上旅館の仲居さんたちのドタバタ、ハッスルぶりなどホームドラマ的には良かった。こんな旅館なら泊まってみたい。
 しかし、サスペンスとしては大きな“?マーク”を付けたくなった


 ストーリーは、光彦が取材と母へのサービスを兼ねて訪れた伊豆・天城峠の旅館で知り合った小林章夫(堀内正美)が、後日、車に撥ねられて死亡(ひき逃げ)。生前の章夫の行動を朝美(章夫の娘)と追っていくうち、武上章夫と旅館の主人・女将の過去の因縁、章夫の死の真相が明らかになっていく…。
 その真相とは……
 20年ほど前、リストラの統括者となった章夫が武上夫婦の息子・和真をリストラし、それが原因で和真が自殺(章夫も苦しみ荒れて、離婚)していた。女将は気丈に振る舞っていたが、章夫を殺したいほど恨んでいた。
 章夫が武上旅館に泊まったのは偶然だったが、女将は章夫の顔を見て恨む心が増大。気を晴らすために夫婦で秩父までドライブ。そこで、章夫を撥ねて死亡させてしまう。(その時、女将は「罰が当たったのよ」と呟く)
 武上夫婦は章夫の遺体を天樹まで運び、そこで撥ねられたように見せかけたのだった…。


それにしても…奇跡的な偶然
・気を晴らす為、偶々行った秩父で章夫を撥ねてしまうなんて、偶然というより制作サイドの捏造に近い所業(撥ねたのが伊豆付近ならまだしも)
・武上旅館の主人と章夫の妻が学生時代恋仲だったというもの凄い偶然
・光彦が万引きに巻き込まれた女子中学生を助けたが、彼女の父が保田刑事だった。

共感できない朝美の母
 リストラの件で苦しむ章夫に八つ当たりされ続けたとは言え、朝美を連れて家を出て行こうとした時、「パパが泣いているから」と拒否する朝美を見たら、普通は思いとどまるような気がする


過去に観た天城峠殺人事件とは随分違っているような気がする
・事件の被害者が千社札を貼った足跡を追う光彦とヒロイン
・千社札の張り方が違うことから、章夫の他に千社札を貼っていた人物がいるらしい

 そんな共通点はあったような気がするが、その他は随分違うような気がする

ドラマとは直接関係ない感想
・今話のヒロイン役の谷村美月さんと、『刑事ゼロ』のヒロインの瀧本美織さんは似ている
・『科捜研の女』(2018年10~12月)、『警視庁・捜査一課長』スペシャル(2019年1月6日)、本作『天城峠殺人事件』(2019年1月7日)と連投の金田明夫さん、忙しいなあ


【ストーリー】番組サイトより
 旅と歴史のルポライター・浅見光彦(平岡祐太)は、母の雪江(竹下景子)と共に静岡県伊豆・天城峠を訪れていた。滞在先の武上旅館で光彦は小林章夫(堀内正美)、朝美(谷村美月)親子と出会う。父娘仲睦まじい様子を見た光彦は、その後露天風呂で出くわした章夫から朝美への想いを聞き、娘への揺るぎない愛情を感じとった。だが、後日再び武上旅館へと向かう途中、偶然再会した朝美から、章夫が1カ月前に天城峠で事故にあい亡くなったと聞かされる。
 事故に不審な点を感じた光彦は朝美と共に、章夫が成そうとしていた“下司”と書かれた千社札を貼る旅の目的を探る。その途中、ある寺で朝美は生き別れた実母・清美(市毛良枝)と遭遇する。しかし、母に捨てられたつらい過去を忘れられない朝美は、清美との関わり合いを拒んでしまう。
 一方、事故の真相を追っていた光彦は、万引き犯と間違われた中学生の香菜(鈴木梨央)を助けたことがきっかけで、香菜の父で刑事の保田(尾美としのり)と知り合うことに。
 保田の協力を得て、本格的に捜査に乗り出した光彦は、章夫の人となりを知るため元妻である清美の元へ。

 しかし、武上旅館では女将の慶子(音無美紀子)が自殺を図り、事態は思わぬ方向へと進んでいく…。

脚本:荒井修子
演出:鈴木浩介
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警視庁・捜査一課長 スペシャル2 (2019年1月6日放送)

2019-01-11 17:33:13 | ドラマ・映画
どんどんどんどんつまらなくなってくるこのシリーズ……
 その大きな原因は…“大福”(平井真琴:斉藤由貴)→“もなか”(谷中萌奈佳:安達祐実)→ババロア(馬場呂亜:田中美佐子)

 “大福”は人と変わった視点で物事を捉え、洞察力で捜査を進展させる。突飛な行動で小山田大介(金田明夫)と口論になることも多かったが、このやり取りも面白かった。
 “もなか”は柔道で期待されたメダルを取ることができなかったなどの挫折や人生経験は人一倍豊富で、そこから人間の本質を見抜く力を自然と蓄えてきた……らしいが、キャラの魅力は高くはなかった。
 そして、“ババロア”……過去の失敗から、何事も見逃さない(忘れない)と努力して、記憶力が抜群だが、真面目なのでキャラとしての面白みが薄い。

 さらに、奥野親道(塙宣之/ナイツ)も面白さ減少の一因
 大岩捜査一課長・大岩純一(内藤剛志)の捜査一課長公用車運転担当刑事。
 『ナイツ』としての漫才は非常に面白いが、ドラマでは会話に注釈を入れる“人間電子辞書”など、話を進展させる道具と化している。

 肝心の事件も、いまひとつ。
 今回の殺人は、10年前の強盗殺人事件の犯人たちの仲間割れによるもの。
 《宝飾品を着飾った死体》、《“ダイヤモンド…”のダイイング・メッセージ》が事件の特異ば点だが、安物の装飾品を見に付けたがる被害者の心理が不可解で無理を感じるし、今回のミソである“ダイヤモンド”と“ダイヤモンド富士”を示しただけのモノで、この“ダイヤモンド富士”の時刻に殺人を犯す理由も説得力が弱い。
 《皆がダイヤモンド富士に見とれるので、目撃されにくい≫
という理由だが、却って、皆が外を見るのではないだろうか?
現にリフォーム職人・及川隆三が犯行を目撃して、(小市慢太郎)事件に巻き込まれていた。
 それに、ダイヤモンド富士が見える気象条件は限られていて、犯行計画自体が杜撰である。

 そんなダイイング・メッセージよりも、真犯人の副社長(林泰文)のアリバイトリック(犯行現場の床のクロスごと遺体を運ぶ)の方に主眼を置いた方が面白かったような気がする?(もしかしたら、他の作品の二番煎じのトリックかも?それとも、実行が困難なトリックなので、メインにしにくかった?)

【その他の突込み】
・3枚の写真の撮影地点の推定位置が円で示されるのはおかしい。(台形状の範囲だし、画像だけからでも、富士山や他の建物から撮影した地点はもっと限定できるはず)
・10年前の事件でのほくろがある関係者を探さないのはおかしい。(真犯人は手術でほくろを取っていたが)
・リノベーション会社社長・姫原千尋(萬田久子)に商才やリフォームの腕があるようには思えない
・専務は、脅していた男を副社長が殺すところを見ていて、なぜ、人気のないところへ行く?


そもそも、このシリーズ、大岩捜査一課長の過去の捜査ミスが多すぎる!
今季は他に見る予定のドラマが多いので、パスだなと思ったら、1話だけのスペシャルだった
……

 それと、『科捜研の女』の土門刑事(内藤剛志)・刑事部長(金田明夫)の部下・上司の関係の余韻が残る中、このドラマでその上下関係が逆転する違和感もマイナス要素である。


【ストーリー】番組サイトより
 東京・渋谷で“宝石だらけの遺体”が見つかった…! そんな第一報を受けた捜査一課長・大岩純一(内藤剛志)は、運転担当刑事・奥野親道(塙宣之)と共に現場に向かう。
 被害者の顔を見た大岩は、ハッとする。背中を刺されて死んでいたのは、10年前、大岩が強盗殺人容疑で逮捕した江並弘敏(坂田聡)だったのだ。江並は刑期を終えて1カ月前に出所したばかりだったが、両手指にズラリと派手な宝石の指輪を着けていた上、ネックレスなど多くの装飾品を身にまとって息絶えていた。
 がく然とする大岩の前に現れたのは、渋谷中央署の馬場呂亜(田中美佐子)。かつて大岩の指揮下で江並逮捕に関わった刑事で、なんと“警視庁一の記憶力の持ち主”といわれる敏腕捜査員だった。しかし、なぜか馬場は「私のミスのせいで、10年前の事件はまだ終わっていなかったのでしょうか…」とつぶやき、苦悩の表情を浮かべる。
 まもなく、江並は息絶える直前にひと言、「ダイヤモンド…」と口走っていたとわかる。だが、彼が身につけていた宝石はダイヤのように高価なものではなく、事件前日、雑貨店で購入していたことが判明。店主によると、江並は「10年前の件がある以上、金には不自由しない」と口走っていたという。江並は10年前の事件をめぐって誰かを脅し、大金を得ていたのだろうか…。
 その後、馬場が記憶力を駆使して防犯カメラ映像を分析した結果、江並が死の数時間前、リノベーション会社社長・姫原千尋(萬田久子)と会っていた事実が発覚。千尋は10年前の事件で目撃証言したリフォーム職人・及川隆三(小市慢太郎)の妻で、及川は目撃証言の3カ月後に自殺していた。
 手がかりを求めて千尋と対面した大岩は、10年前とは別人のように華やかに変貌を遂げた彼女の姿に驚く。しかも、かつて「亡き夫を思い続けて生きていく」と嘆いていた千尋が、「過去のことは忘れて生まれ変わった」とにこやかに微笑むのを見て違和感を覚える。また、千尋は事件当日、江並が訪ねてきたことを認め、彼から金を要求されたものの、きっぱり退けたと証言するが、大岩は彼女が何かを隠していることを直感する。千尋はもしや、江並殺害に関わっているのか…!?  やはり江並の死には10年前の強盗殺人が絡んでいるのか…!? そして、馬場が10年前に犯したミスとはいったい…!?

脚本:深沢正樹
監督:池澤辰也
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トレース ~科捜研の男~  第1話

2019-01-09 17:53:09 | ドラマ・映画
 原作のサブタイトル(補助タイトル?)は「科捜研法医研究員の追想」であるが、なぜ「科捜研の男」に改題したのだろうか?
 テレビ朝日の『科捜研の女』を意識しての事というのは想像に難く、ドラマ内容を想像しやすく、“科捜研の女”効果もあるかもしれない。
 しかし、逆効果のように思えた。


なぜなら……

真野礼二(錦戸 亮)の設定…番組サイト・イントロダクションより
警視庁科学捜査研究所の法医科に所属する法医研究員。膨大な知識と高い鑑定技術、他人とは違う独自の着眼点を持ち、その実力は周囲から高く評価されている。その反面、クールで協調性がなく科捜研内では浮いた存在。事件についての一切の主観や憶測を排除し、「鑑定結果こそ真実だ」という信念のもと数々の難事件の鑑定を行う。主観を真実であるかのように語る周囲の人間や、事件をセンセーショナルに騒ぎ立てるマスコミに対しては「キモチワルイ」と嫌悪感を露にする。警察が事件に関係ないと判断した事や物でも、自分が違和感を持つと納得できる結果が判明するまで、ありとあらゆる手段を使って鑑定を行う。

 “科捜研の女”こと榊マリコ(沢口靖子)科学の力によって真実を解き明かそうとし、徹底した化学(科学)分析に労力を惜しまないという点で似ている
 それにより、他のメンバーを巻き込み、こき使うので、仕事熱心な他のメンバーでも時折辟易するシーンはある(一番の被害者は風丘早月(若村麻由美)監察医・教授)が、一応メンバーに好かれている。それに対し、真野は“クールで協調性がなく科捜研内では浮いた存在”という点で異なっている。(もちろん、まったく同じキャラにする必要はないし、同じだと面白くないし、意味がない。

 一番の相違点は、捜査一課の刑事・虎丸良平(船越英一郎)の存在
 “これまでの経験で培ってきた”刑事の勘”に自負があり、客観的事実と証拠にこだわる真野と対立”(番組サイトより)し、「捜査には口を出すな!」と怒鳴りつける独善で横暴ぶり。『科捜研の女』の土門(内藤剛志)とは大違いである。
 もちろん、今後、徐々に虎丸が真野を認めていく展開が予想されるが、しばらくは“真野VS虎丸”のバトルが繰り広げられるであろう。
 ただし、この対立を一つの見どころとするなら“科捜研の男”と題しない方がよかった。
 なぜなら、榊マリコはもっと縦横無尽に好き勝手しているじゃん!刑事以上に捜査するし!
 マリコを連想してしまうだけに、虎丸の横暴さが非常にうざい!



 では、真野に魅力を感じないのかというと、そうではない。
・バラバラ遺体の死臭と無残さに吐き気と食欲減退をもよおす科捜研(警視庁科学捜査研究所法医科)に入所してきた新人法医研究員のヒロイン・沢口ノンナ(新木優子)に対し、被害者が人生を強制終了させられてしまった悲しみなどを解き、指導?する
・冷静な状況把握・考察と、妥協しない鑑定姿勢
・揺るがぬ信念
 
 これに対し、まったく魅力なしの他の研究員
 “単に課せられた仕事をこなせばいい”というやっつけ仕事で、真相を究明しようという意識はゼロ。
 自分たちの怠慢さが目立つのが嫌なのか、真野に対しては批判ばかり。

 ………今のところ、虎丸の横暴さと研究員の態度が大きなマイナス点

 事件の真相やヒロインの事件関係者へのこころの寄せ方は面白かった
 ただし、隣人が犯人というのは意表を突きすぎ!
 それと、「娘は母親を助けるために生まれてきた」という慰め(励まし)は、共感できなかった。


【ストーリー】番組サイトより
 ある陰惨な事件を経験した過去を持つ 真野礼二(錦戸 亮)は、警視庁科学捜査研究所法医科に所属する法医研究員。「鑑定結果こそ真実」という信念のもと、膨大な知識と高い鑑定技術、他者とは違う着眼点を持つ真野は、周囲からその実力を高く評価されている反面、クールで協調性がなく、必要以上に人と係わろうとしないことから科捜研内では浮いた存在でもあった。

 ある日、真野の上司である法医科科長の海塚律子(小雪)は、相楽一臣(山崎樹範)や市原 浩(遠山俊也)、水沢英里(岡崎紗絵)ら法医研究員たちに新人の沢口ノンナ(新木優子)を紹介する。大学院で遺伝子の研究をしていたノンナは、大学OGの律子に誘われて科捜研に入所したものの、遠い世界の出来事だと思っていた殺人事件に係わることに戸惑いを隠せないでいた。
 するとそこに、警視庁捜査一課の刑事・虎丸良平(船越英一郎)と猪瀬祐人(矢本悠馬)、鑑識員の沖田 徹(加藤虎ノ介)らがやってくる。イベント会場で発見された、切断された左手の鑑定結果を聞きに来たのだ。鑑定を担当した真野は、付着物の中から珪藻と通常の20倍のマンガンが検出されたことを伝える。
 それを聞いた虎丸は、即座に多摩川の捜索に向かおうとした。そんな虎丸に、多摩川を探しても意味がない、と告げる真野。だが虎丸は、捜査方針に口を出すのか、と真野を睨みつけると出ていってしまう。すると真野は、おもむろに臨場の準備を始め、特殊な珪藻の生息域で、域内にマンガン鉱山の跡地がある日原川に向かうと言い出す。律子は、真野の勝手な行動を非難する研究員たちの言葉を受け流すと、ノンナに同行を指示し、「しばらく彼について学びなさい」と続けた。
 現場に到着した真野とノンナは、ほどなくそこでバラバラに切断された女性の遺体を発見する。そこには土に半分埋もれた一輪の花もあった。

 司法解剖の結果、死体は10の部位に切断されており、死因は心臓を刃物で刺されたことによる失血死。死亡推定時刻は4日前の深夜だった。また被害者は、生前、恒常的に暴力を受けていたことを示す痕跡もあった。
 そんな中、被害者は娘かもしれないという五十嵐千鶴(森口瑤子)と、千鶴の再婚相手で著名な教育評論家の康信(吹越 満)が警察署を訪れるが…。

脚本:相沢友子
演出:松山博昭
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