英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

トレース ~科捜研の男~  第1話

2019-01-09 17:53:09 | ドラマ・映画
 原作のサブタイトル(補助タイトル?)は「科捜研法医研究員の追想」であるが、なぜ「科捜研の男」に改題したのだろうか?
 テレビ朝日の『科捜研の女』を意識しての事というのは想像に難く、ドラマ内容を想像しやすく、“科捜研の女”効果もあるかもしれない。
 しかし、逆効果のように思えた。


なぜなら……

真野礼二(錦戸 亮)の設定…番組サイト・イントロダクションより
警視庁科学捜査研究所の法医科に所属する法医研究員。膨大な知識と高い鑑定技術、他人とは違う独自の着眼点を持ち、その実力は周囲から高く評価されている。その反面、クールで協調性がなく科捜研内では浮いた存在。事件についての一切の主観や憶測を排除し、「鑑定結果こそ真実だ」という信念のもと数々の難事件の鑑定を行う。主観を真実であるかのように語る周囲の人間や、事件をセンセーショナルに騒ぎ立てるマスコミに対しては「キモチワルイ」と嫌悪感を露にする。警察が事件に関係ないと判断した事や物でも、自分が違和感を持つと納得できる結果が判明するまで、ありとあらゆる手段を使って鑑定を行う。

 “科捜研の女”こと榊マリコ(沢口靖子)科学の力によって真実を解き明かそうとし、徹底した化学(科学)分析に労力を惜しまないという点で似ている
 それにより、他のメンバーを巻き込み、こき使うので、仕事熱心な他のメンバーでも時折辟易するシーンはある(一番の被害者は風丘早月(若村麻由美)監察医・教授)が、一応メンバーに好かれている。それに対し、真野は“クールで協調性がなく科捜研内では浮いた存在”という点で異なっている。(もちろん、まったく同じキャラにする必要はないし、同じだと面白くないし、意味がない。

 一番の相違点は、捜査一課の刑事・虎丸良平(船越英一郎)の存在
 “これまでの経験で培ってきた”刑事の勘”に自負があり、客観的事実と証拠にこだわる真野と対立”(番組サイトより)し、「捜査には口を出すな!」と怒鳴りつける独善で横暴ぶり。『科捜研の女』の土門(内藤剛志)とは大違いである。
 もちろん、今後、徐々に虎丸が真野を認めていく展開が予想されるが、しばらくは“真野VS虎丸”のバトルが繰り広げられるであろう。
 ただし、この対立を一つの見どころとするなら“科捜研の男”と題しない方がよかった。
 なぜなら、榊マリコはもっと縦横無尽に好き勝手しているじゃん!刑事以上に捜査するし!
 マリコを連想してしまうだけに、虎丸の横暴さが非常にうざい!



 では、真野に魅力を感じないのかというと、そうではない。
・バラバラ遺体の死臭と無残さに吐き気と食欲減退をもよおす科捜研(警視庁科学捜査研究所法医科)に入所してきた新人法医研究員のヒロイン・沢口ノンナ(新木優子)に対し、被害者が人生を強制終了させられてしまった悲しみなどを解き、指導?する
・冷静な状況把握・考察と、妥協しない鑑定姿勢
・揺るがぬ信念
 
 これに対し、まったく魅力なしの他の研究員
 “単に課せられた仕事をこなせばいい”というやっつけ仕事で、真相を究明しようという意識はゼロ。
 自分たちの怠慢さが目立つのが嫌なのか、真野に対しては批判ばかり。

 ………今のところ、虎丸の横暴さと研究員の態度が大きなマイナス点

 事件の真相やヒロインの事件関係者へのこころの寄せ方は面白かった
 ただし、隣人が犯人というのは意表を突きすぎ!
 それと、「娘は母親を助けるために生まれてきた」という慰め(励まし)は、共感できなかった。


【ストーリー】番組サイトより
 ある陰惨な事件を経験した過去を持つ 真野礼二(錦戸 亮)は、警視庁科学捜査研究所法医科に所属する法医研究員。「鑑定結果こそ真実」という信念のもと、膨大な知識と高い鑑定技術、他者とは違う着眼点を持つ真野は、周囲からその実力を高く評価されている反面、クールで協調性がなく、必要以上に人と係わろうとしないことから科捜研内では浮いた存在でもあった。

 ある日、真野の上司である法医科科長の海塚律子(小雪)は、相楽一臣(山崎樹範)や市原 浩(遠山俊也)、水沢英里(岡崎紗絵)ら法医研究員たちに新人の沢口ノンナ(新木優子)を紹介する。大学院で遺伝子の研究をしていたノンナは、大学OGの律子に誘われて科捜研に入所したものの、遠い世界の出来事だと思っていた殺人事件に係わることに戸惑いを隠せないでいた。
 するとそこに、警視庁捜査一課の刑事・虎丸良平(船越英一郎)と猪瀬祐人(矢本悠馬)、鑑識員の沖田 徹(加藤虎ノ介)らがやってくる。イベント会場で発見された、切断された左手の鑑定結果を聞きに来たのだ。鑑定を担当した真野は、付着物の中から珪藻と通常の20倍のマンガンが検出されたことを伝える。
 それを聞いた虎丸は、即座に多摩川の捜索に向かおうとした。そんな虎丸に、多摩川を探しても意味がない、と告げる真野。だが虎丸は、捜査方針に口を出すのか、と真野を睨みつけると出ていってしまう。すると真野は、おもむろに臨場の準備を始め、特殊な珪藻の生息域で、域内にマンガン鉱山の跡地がある日原川に向かうと言い出す。律子は、真野の勝手な行動を非難する研究員たちの言葉を受け流すと、ノンナに同行を指示し、「しばらく彼について学びなさい」と続けた。
 現場に到着した真野とノンナは、ほどなくそこでバラバラに切断された女性の遺体を発見する。そこには土に半分埋もれた一輪の花もあった。

 司法解剖の結果、死体は10の部位に切断されており、死因は心臓を刃物で刺されたことによる失血死。死亡推定時刻は4日前の深夜だった。また被害者は、生前、恒常的に暴力を受けていたことを示す痕跡もあった。
 そんな中、被害者は娘かもしれないという五十嵐千鶴(森口瑤子)と、千鶴の再婚相手で著名な教育評論家の康信(吹越 満)が警察署を訪れるが…。

脚本:相沢友子
演出:松山博昭

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2 コメント

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私も同じ(笑) (koumama)
2019-01-10 16:45:38
あの船越さん演じる刑事がうざいよねえ(笑)俺の勘だとかいいながら
ほとんど真相見つけてくれたのは錦戸君演じる科捜研だしね
ほかのメンバーも協力的じゃないからあんまり見ていて気持ちよくないし
比べてしまうのはいけないけど
二人の対立なんて古いと思いました
とりあえずは見ていくけど
もう少し小雪さんが意見を言ってくれたり
いいところをみせてほしかったです
返信する
相沢友子氏は ()
2019-01-10 20:01:05
koumamaさん、こんばんは。

>あの船越さん演じる刑事がうざいよねえ(笑)俺の勘だとかいいながら
>ほとんど真相見つけてくれたのは錦戸君演じる科捜研だしね

 うざいし、負けず嫌いで、彼の尺度だと、「引き分け」だそうです(「引き分け」というのは虚勢みたいですが)。今後、彼の態度も南下していくとは思いますが、もう少し、懐の深いキャラにしても良かったと思います。
 他のメンバーも、もう少し魅力が欲しいです。

 ところで、脚本の相沢知子氏は私の好きなドラマが多いです。(この記事を書くに当たって、気がつきました。でも最近はあまり好きなドラマはないです)
・やまとなでしこ 第5話・第8話(2000年)
・恋ノチカラ(2002年)
・鹿男あをによし(2008年)
・鍵のかかった部屋 第1-5・7・10-11話 (2012年)

 で、今後に期待しています。
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