英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

新・浅見光彦シリーズ  天城峠殺人事件

2019-01-11 22:37:53 | ドラマ・映画
 保田刑事一家の家族の情、竹上旅館の仲居さんたちのドタバタ、ハッスルぶりなどホームドラマ的には良かった。こんな旅館なら泊まってみたい。
 しかし、サスペンスとしては大きな“?マーク”を付けたくなった


 ストーリーは、光彦が取材と母へのサービスを兼ねて訪れた伊豆・天城峠の旅館で知り合った小林章夫(堀内正美)が、後日、車に撥ねられて死亡(ひき逃げ)。生前の章夫の行動を朝美(章夫の娘)と追っていくうち、武上章夫と旅館の主人・女将の過去の因縁、章夫の死の真相が明らかになっていく…。
 その真相とは……
 20年ほど前、リストラの統括者となった章夫が武上夫婦の息子・和真をリストラし、それが原因で和真が自殺(章夫も苦しみ荒れて、離婚)していた。女将は気丈に振る舞っていたが、章夫を殺したいほど恨んでいた。
 章夫が武上旅館に泊まったのは偶然だったが、女将は章夫の顔を見て恨む心が増大。気を晴らすために夫婦で秩父までドライブ。そこで、章夫を撥ねて死亡させてしまう。(その時、女将は「罰が当たったのよ」と呟く)
 武上夫婦は章夫の遺体を天樹まで運び、そこで撥ねられたように見せかけたのだった…。


それにしても…奇跡的な偶然
・気を晴らす為、偶々行った秩父で章夫を撥ねてしまうなんて、偶然というより制作サイドの捏造に近い所業(撥ねたのが伊豆付近ならまだしも)
・武上旅館の主人と章夫の妻が学生時代恋仲だったというもの凄い偶然
・光彦が万引きに巻き込まれた女子中学生を助けたが、彼女の父が保田刑事だった。

共感できない朝美の母
 リストラの件で苦しむ章夫に八つ当たりされ続けたとは言え、朝美を連れて家を出て行こうとした時、「パパが泣いているから」と拒否する朝美を見たら、普通は思いとどまるような気がする


過去に観た天城峠殺人事件とは随分違っているような気がする
・事件の被害者が千社札を貼った足跡を追う光彦とヒロイン
・千社札の張り方が違うことから、章夫の他に千社札を貼っていた人物がいるらしい

 そんな共通点はあったような気がするが、その他は随分違うような気がする

ドラマとは直接関係ない感想
・今話のヒロイン役の谷村美月さんと、『刑事ゼロ』のヒロインの瀧本美織さんは似ている
・『科捜研の女』(2018年10~12月)、『警視庁・捜査一課長』スペシャル(2019年1月6日)、本作『天城峠殺人事件』(2019年1月7日)と連投の金田明夫さん、忙しいなあ


【ストーリー】番組サイトより
 旅と歴史のルポライター・浅見光彦(平岡祐太)は、母の雪江(竹下景子)と共に静岡県伊豆・天城峠を訪れていた。滞在先の武上旅館で光彦は小林章夫(堀内正美)、朝美(谷村美月)親子と出会う。父娘仲睦まじい様子を見た光彦は、その後露天風呂で出くわした章夫から朝美への想いを聞き、娘への揺るぎない愛情を感じとった。だが、後日再び武上旅館へと向かう途中、偶然再会した朝美から、章夫が1カ月前に天城峠で事故にあい亡くなったと聞かされる。
 事故に不審な点を感じた光彦は朝美と共に、章夫が成そうとしていた“下司”と書かれた千社札を貼る旅の目的を探る。その途中、ある寺で朝美は生き別れた実母・清美(市毛良枝)と遭遇する。しかし、母に捨てられたつらい過去を忘れられない朝美は、清美との関わり合いを拒んでしまう。
 一方、事故の真相を追っていた光彦は、万引き犯と間違われた中学生の香菜(鈴木梨央)を助けたことがきっかけで、香菜の父で刑事の保田(尾美としのり)と知り合うことに。
 保田の協力を得て、本格的に捜査に乗り出した光彦は、章夫の人となりを知るため元妻である清美の元へ。

 しかし、武上旅館では女将の慶子(音無美紀子)が自殺を図り、事態は思わぬ方向へと進んでいく…。

脚本:荒井修子
演出:鈴木浩介
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警視庁・捜査一課長 スペシャル2 (2019年1月6日放送)

2019-01-11 17:33:13 | ドラマ・映画
どんどんどんどんつまらなくなってくるこのシリーズ……
 その大きな原因は…“大福”(平井真琴:斉藤由貴)→“もなか”(谷中萌奈佳:安達祐実)→ババロア(馬場呂亜:田中美佐子)

 “大福”は人と変わった視点で物事を捉え、洞察力で捜査を進展させる。突飛な行動で小山田大介(金田明夫)と口論になることも多かったが、このやり取りも面白かった。
 “もなか”は柔道で期待されたメダルを取ることができなかったなどの挫折や人生経験は人一倍豊富で、そこから人間の本質を見抜く力を自然と蓄えてきた……らしいが、キャラの魅力は高くはなかった。
 そして、“ババロア”……過去の失敗から、何事も見逃さない(忘れない)と努力して、記憶力が抜群だが、真面目なのでキャラとしての面白みが薄い。

 さらに、奥野親道(塙宣之/ナイツ)も面白さ減少の一因
 大岩捜査一課長・大岩純一(内藤剛志)の捜査一課長公用車運転担当刑事。
 『ナイツ』としての漫才は非常に面白いが、ドラマでは会話に注釈を入れる“人間電子辞書”など、話を進展させる道具と化している。

 肝心の事件も、いまひとつ。
 今回の殺人は、10年前の強盗殺人事件の犯人たちの仲間割れによるもの。
 《宝飾品を着飾った死体》、《“ダイヤモンド…”のダイイング・メッセージ》が事件の特異ば点だが、安物の装飾品を見に付けたがる被害者の心理が不可解で無理を感じるし、今回のミソである“ダイヤモンド”と“ダイヤモンド富士”を示しただけのモノで、この“ダイヤモンド富士”の時刻に殺人を犯す理由も説得力が弱い。
 《皆がダイヤモンド富士に見とれるので、目撃されにくい≫
という理由だが、却って、皆が外を見るのではないだろうか?
現にリフォーム職人・及川隆三が犯行を目撃して、(小市慢太郎)事件に巻き込まれていた。
 それに、ダイヤモンド富士が見える気象条件は限られていて、犯行計画自体が杜撰である。

 そんなダイイング・メッセージよりも、真犯人の副社長(林泰文)のアリバイトリック(犯行現場の床のクロスごと遺体を運ぶ)の方に主眼を置いた方が面白かったような気がする?(もしかしたら、他の作品の二番煎じのトリックかも?それとも、実行が困難なトリックなので、メインにしにくかった?)

【その他の突込み】
・3枚の写真の撮影地点の推定位置が円で示されるのはおかしい。(台形状の範囲だし、画像だけからでも、富士山や他の建物から撮影した地点はもっと限定できるはず)
・10年前の事件でのほくろがある関係者を探さないのはおかしい。(真犯人は手術でほくろを取っていたが)
・リノベーション会社社長・姫原千尋(萬田久子)に商才やリフォームの腕があるようには思えない
・専務は、脅していた男を副社長が殺すところを見ていて、なぜ、人気のないところへ行く?


そもそも、このシリーズ、大岩捜査一課長の過去の捜査ミスが多すぎる!
今季は他に見る予定のドラマが多いので、パスだなと思ったら、1話だけのスペシャルだった
……

 それと、『科捜研の女』の土門刑事(内藤剛志)・刑事部長(金田明夫)の部下・上司の関係の余韻が残る中、このドラマでその上下関係が逆転する違和感もマイナス要素である。


【ストーリー】番組サイトより
 東京・渋谷で“宝石だらけの遺体”が見つかった…! そんな第一報を受けた捜査一課長・大岩純一(内藤剛志)は、運転担当刑事・奥野親道(塙宣之)と共に現場に向かう。
 被害者の顔を見た大岩は、ハッとする。背中を刺されて死んでいたのは、10年前、大岩が強盗殺人容疑で逮捕した江並弘敏(坂田聡)だったのだ。江並は刑期を終えて1カ月前に出所したばかりだったが、両手指にズラリと派手な宝石の指輪を着けていた上、ネックレスなど多くの装飾品を身にまとって息絶えていた。
 がく然とする大岩の前に現れたのは、渋谷中央署の馬場呂亜(田中美佐子)。かつて大岩の指揮下で江並逮捕に関わった刑事で、なんと“警視庁一の記憶力の持ち主”といわれる敏腕捜査員だった。しかし、なぜか馬場は「私のミスのせいで、10年前の事件はまだ終わっていなかったのでしょうか…」とつぶやき、苦悩の表情を浮かべる。
 まもなく、江並は息絶える直前にひと言、「ダイヤモンド…」と口走っていたとわかる。だが、彼が身につけていた宝石はダイヤのように高価なものではなく、事件前日、雑貨店で購入していたことが判明。店主によると、江並は「10年前の件がある以上、金には不自由しない」と口走っていたという。江並は10年前の事件をめぐって誰かを脅し、大金を得ていたのだろうか…。
 その後、馬場が記憶力を駆使して防犯カメラ映像を分析した結果、江並が死の数時間前、リノベーション会社社長・姫原千尋(萬田久子)と会っていた事実が発覚。千尋は10年前の事件で目撃証言したリフォーム職人・及川隆三(小市慢太郎)の妻で、及川は目撃証言の3カ月後に自殺していた。
 手がかりを求めて千尋と対面した大岩は、10年前とは別人のように華やかに変貌を遂げた彼女の姿に驚く。しかも、かつて「亡き夫を思い続けて生きていく」と嘆いていた千尋が、「過去のことは忘れて生まれ変わった」とにこやかに微笑むのを見て違和感を覚える。また、千尋は事件当日、江並が訪ねてきたことを認め、彼から金を要求されたものの、きっぱり退けたと証言するが、大岩は彼女が何かを隠していることを直感する。千尋はもしや、江並殺害に関わっているのか…!?  やはり江並の死には10年前の強盗殺人が絡んでいるのか…!? そして、馬場が10年前に犯したミスとはいったい…!?

脚本:深沢正樹
監督:池澤辰也
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