英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

メゾン・ド・ポリス  第1話「デスダンス」

2019-01-16 16:06:46 | ドラマ・映画
 おっさんや初老(私は55~60歳辺りを指すと思っていたが、もともとは40歳のことを指していたらしい)、年寄り…ご年配の方々に、新人刑事・牧野ひより(高畑充希)がおもちゃにされたり、こき使われたり、振り回される図は面白いかもしれないが、少しまだるっこしい(まだるっこい)気もした。
 実際に捜査に当たるのは、ひよりと夏目惣一郎(西島秀俊)で、他の4人はお助けマン的存在のようだ。元科学捜査のプロ・藤堂雅人(野口五郎)の活躍の場は多そうだし、元警察庁のキャリア・伊達有嗣(近藤正臣)は権力的力で二人の捜査を後押ししそうだが、他の二人はどうなのだろう?(今回、迫田保(角野卓造)は二人を凶刃から救った)
 俳優的には活躍しないといけないだろうが、お助けマンが多いのはドラマとしては締まりがない気がする。


 夏目が警察を辞めた理由は今のところ不明だが、犯人が刃物で刺そうと突進してきてもよけようとしなかったことと関係があるのだろう。
 それはともかく、捜査の為なら何でもする(暴力的に脅迫まがいの取り調べや事件関係者から話を聞き出すために平気で嘘をつく)のは、あまり好きになれない。

事件について
 焼殺事件が発生したが、その手口が5年前の「デスダンス事件」とよく似ており、模倣犯と考えられた。
 しかし、被害者に1セント硬貨を持たせるという細工(アピール)は犯人と捜査関係者しか知らない事実。
……と言うことは、捜査関係者が情報を漏らしたか、模倣犯が捜査関係者か、5年前の事件の真犯人が別にいたか?


 実際は、デスダンス事件の犯人・本田の母親が、デスダンス事件が再び起きれば、息子の無実が証明されると考え、模倣したのだった。
 1セント硬貨の情報は、息子から「取り調べで1セント硬貨のことを聞いた」と教えられたらしい。
 ところが、5年前の取り調べでは、1セント硬貨について本田には一言も話しておらず、1セント硬貨について知っていたことで、本田がやはり犯人だったことが確定。
 しかも、今回、母親に1セント硬貨のことを放したのは、母親が自分のために犯行を模倣してくれると思ったから。
 ところが、さらに裏があって、少年時代の母息子間で1セント硬貨に対する思い出(怨念)があり、母親はデスダンス事件の犯人は息子だと確信していたとのこと。息子の無実など少しも信じていなかった…


おお、そうだっのか!……という真相だったが、犯人である確証となる1セント硬貨を取り調べで詰問しないのは、不自然だと思う。

 自分の享楽の為に人を焼き殺し、母親が模倣して助けてくれることを期待する息子……
 罪を犯した息子を助けるために、模倣して焼き殺す母親……

 人の命を奪ったことに何の罪の意識もない、しかも残忍な手口で、苦しんでいる映像をネットにアップする……

 ………虫唾が走る親子だった。


 

【ストーリー】番組サイトより
 柳町北署の新人刑事・牧野ひより(高畑充希)は念願かなって刑事課に配属され、やる気に満ち溢れていた。そんなある日、所轄内で人が焼かれる動画が投稿サイトにアップされるという事件が発生。捜査本部は5年前に起きた焼殺事件の模倣犯と見て捜査を開始。ひよりは事件の手がかりを探るべく、「デスダンス事件」と呼ばれたその5年前の事件を担当していた元刑事・夏目惣一郎(西島秀俊)から話を聞くため、高級住宅街にある古びた洋館を訪れる。

 この洋館には、館のオーナーであり元警察庁のキャリア・伊達有嗣(近藤正臣)、ジャージ姿で新聞を読んでいる現場主義の元所轄の熱血刑事・迫田保(角野卓造)、キザな口調でひよりに近寄ってくる元科学捜査のプロ・藤堂雅人(野口五郎)、管理人として家事全般を担当する元警務課勤 務・高平厚彦(小日向文世)、そして高平の下で雑用係をしている元警視庁捜査一課の敏腕刑事・夏目が暮らしていた。ここは元警察官のおじさんばかりが共同生活を送るシェアハウスだったのだ。
 ひよりは夏目に話を聞きにきたのだが、当の夏目は口を割ろうとせず藤堂や迫田のペースで事が進んでいく。警察を退職した、いまや一般人のおじさんたちが捜査に介入しようとすることにひよりは慌てるが、「上には私が一声かけておきましょう」という伊達の謎の一言で話は進んでいってし まう。

 こうしてひよりとおじさんたちの不思議な捜査会議が始まった。老眼、腰痛、高血圧だが捜査の腕は超一流のくせ者おじさんたちと共に、ひよりは事件を追っていくことになるのだが――。

脚本:黒岩勉
監督:佐藤祐市
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