「…やっと家裁が請求を認めてくれて、保険金も入りますので、お支払いの方も問題なく。
大変遅くなって申し訳ありませんが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。はい、失礼いたします。
すみません、急な電話が入ってしまって」(円城明日香)
「借金の催促の電話ですか?」(時矢・明るい声で)
「なんて不躾なこと、言うんですっ!」(智佳・即座にバシッと時矢の胸をどつく)
…………………絶妙なボケと突っ込みである。
敏腕で慎重でニヒルな旧・時矢とは対照的に、朗らか過ぎで思ったことを口に出してしまう新・時矢の対比が面白く、旧・時矢の残した捜査メモを手掛かりにしていくのも興味深い。
さらに、上記のような“ボケ突込みコンビ”の時矢と智佳のやり取りも面白い。
結婚・離婚の経験は記憶していそうなものだが、刑事であることを拒んでの部分的記憶喪失なので、元妻・奥畑記子(財前直見)は弁護士で、時矢の捜査と関連があるため、記子のことは覚えていないらしい。
「今回の事件」
記子から「7年前に時矢が逮捕した犯人には冤罪の可能性があるとして、近々仮釈放されるのに合わせて再審請求の準備をしている」と知らされ、時矢と智佳は7年前の殺人事件を調べ直す。
7年前の殺人事件の際、燐家の明日香の目撃証言が決め手となったが、その証言は当初の証言とは真逆で、裁判での証言直前に、時矢に説得されて、証言を翻したといういきさつがあった。
旧時矢のメモには
≪犯人の建築士・芹野泰夫(中村靖日)は、何故、控訴をしなかったのか?≫とあった。
さらに、≪芹野は、何故、2階に上がったのか?≫という疑問も生じた。
それらの疑問を起点に捜査を進めていくと……
……金に困っていた明日香が、≪夫を殺害し、自殺に偽装して保険金をせしめる≫ため、芹野をそそのかしてその計画を手伝わせたが、夫の抵抗に遭い、明日香が夫を刺殺。保険金は見込めなくなってしまった。
そこで計画を変更し、夫の遺体を隠しておき、燐家のファイナンス会社社長の隠し金を盗もうとしたが(芹野が燐家(隠し戸棚も含む)を設計していたので、2階に隠し金があことを知っていた)、盗みに入ったところを社長に見つかり、もみ合って階段から突き落としてしまったというのが真相。
芹野が控訴しなかったこと、さらに、明日香が証言を翻したのは、さっさと燐家社長殺害を結審、服役も済ませてしまいたかったから。時矢は敏腕な刑事なので、夫殺害の件も発覚してしまうと考えたのだった。
7年前の事件の構造も、新時矢と智佳の“でこぼこ捜査”も面白かった。
【疑問点】
仮出所の際、芹野が再審請求をしようとたのは不可解。
何もしなければ、新・時矢が動くこともなかったのでは?
【ストーリー】番組サイトより
かつては敏腕でスマート、現在は“記憶ゼロ状態”になってしまった京都府警捜査一課刑事・時矢暦彦(沢村一樹)は、別れた妻で弁護士の奥畑記子(財前直見)から、いきなりある書類を渡される。そこには、7年前に時矢が逮捕した犯人には冤罪の可能性があるとして、近々仮釈放されるのに合わせて再審請求の準備をしていると記されてあった。しかし、刑事拝命以来の20年間の記憶を失った時矢は元妻との出会いも別れも覚えておらず、もちろん7年前のこともすっかり頭から消え去っていた…。
コンビを組んだ新人刑事・佐相智佳(瀧本美織)によると、7年前の事件とはファイナンス会社社長・逢沢省三(剣持直明)が自身の別荘の階段から転落死したというもので、時矢は別荘を設計した建築士・芹野泰夫(中村靖日)が突き落としたとして逮捕したようだった。
刑務所に出向き接見した時矢に対し、芹野は「真実はすべて僕の記憶の中にある。刑事さんがたどり着いた結論だけが唯一の真実ではない」と、まっすぐな眼差しで語り掛ける。
もしかしたら自分が冤罪を生んだのかもしれない…。そう考えた時矢は、智佳と共に再捜査を開始。現場となった別荘は当時、密室状態だったが、再訪したところ、隣の別荘に住む出版社社長・円城明日香(いしのようこ)から意外な真実を告げられて…⁉
はたして7年前の事件は冤罪だったのか、それとも…!? かつての自分が解き明かせなかった密室殺人の真相に、記憶ゼロの時矢が挑む! そしてついに芹野が仮釈放されるが…!?
ゲスト:いしのようこ 中村靖日
脚本:戸田山雅司
監督:及川拓郎
大変遅くなって申し訳ありませんが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。はい、失礼いたします。
すみません、急な電話が入ってしまって」(円城明日香)
「借金の催促の電話ですか?」(時矢・明るい声で)
「なんて不躾なこと、言うんですっ!」(智佳・即座にバシッと時矢の胸をどつく)
…………………絶妙なボケと突っ込みである。
敏腕で慎重でニヒルな旧・時矢とは対照的に、朗らか過ぎで思ったことを口に出してしまう新・時矢の対比が面白く、旧・時矢の残した捜査メモを手掛かりにしていくのも興味深い。
さらに、上記のような“ボケ突込みコンビ”の時矢と智佳のやり取りも面白い。
結婚・離婚の経験は記憶していそうなものだが、刑事であることを拒んでの部分的記憶喪失なので、元妻・奥畑記子(財前直見)は弁護士で、時矢の捜査と関連があるため、記子のことは覚えていないらしい。
「今回の事件」
記子から「7年前に時矢が逮捕した犯人には冤罪の可能性があるとして、近々仮釈放されるのに合わせて再審請求の準備をしている」と知らされ、時矢と智佳は7年前の殺人事件を調べ直す。
7年前の殺人事件の際、燐家の明日香の目撃証言が決め手となったが、その証言は当初の証言とは真逆で、裁判での証言直前に、時矢に説得されて、証言を翻したといういきさつがあった。
旧時矢のメモには
≪犯人の建築士・芹野泰夫(中村靖日)は、何故、控訴をしなかったのか?≫とあった。
さらに、≪芹野は、何故、2階に上がったのか?≫という疑問も生じた。
それらの疑問を起点に捜査を進めていくと……
……金に困っていた明日香が、≪夫を殺害し、自殺に偽装して保険金をせしめる≫ため、芹野をそそのかしてその計画を手伝わせたが、夫の抵抗に遭い、明日香が夫を刺殺。保険金は見込めなくなってしまった。
そこで計画を変更し、夫の遺体を隠しておき、燐家のファイナンス会社社長の隠し金を盗もうとしたが(芹野が燐家(隠し戸棚も含む)を設計していたので、2階に隠し金があことを知っていた)、盗みに入ったところを社長に見つかり、もみ合って階段から突き落としてしまったというのが真相。
芹野が控訴しなかったこと、さらに、明日香が証言を翻したのは、さっさと燐家社長殺害を結審、服役も済ませてしまいたかったから。時矢は敏腕な刑事なので、夫殺害の件も発覚してしまうと考えたのだった。
7年前の事件の構造も、新時矢と智佳の“でこぼこ捜査”も面白かった。
【疑問点】
仮出所の際、芹野が再審請求をしようとたのは不可解。
何もしなければ、新・時矢が動くこともなかったのでは?
【ストーリー】番組サイトより
かつては敏腕でスマート、現在は“記憶ゼロ状態”になってしまった京都府警捜査一課刑事・時矢暦彦(沢村一樹)は、別れた妻で弁護士の奥畑記子(財前直見)から、いきなりある書類を渡される。そこには、7年前に時矢が逮捕した犯人には冤罪の可能性があるとして、近々仮釈放されるのに合わせて再審請求の準備をしていると記されてあった。しかし、刑事拝命以来の20年間の記憶を失った時矢は元妻との出会いも別れも覚えておらず、もちろん7年前のこともすっかり頭から消え去っていた…。
コンビを組んだ新人刑事・佐相智佳(瀧本美織)によると、7年前の事件とはファイナンス会社社長・逢沢省三(剣持直明)が自身の別荘の階段から転落死したというもので、時矢は別荘を設計した建築士・芹野泰夫(中村靖日)が突き落としたとして逮捕したようだった。
刑務所に出向き接見した時矢に対し、芹野は「真実はすべて僕の記憶の中にある。刑事さんがたどり着いた結論だけが唯一の真実ではない」と、まっすぐな眼差しで語り掛ける。
もしかしたら自分が冤罪を生んだのかもしれない…。そう考えた時矢は、智佳と共に再捜査を開始。現場となった別荘は当時、密室状態だったが、再訪したところ、隣の別荘に住む出版社社長・円城明日香(いしのようこ)から意外な真実を告げられて…⁉
はたして7年前の事件は冤罪だったのか、それとも…!? かつての自分が解き明かせなかった密室殺人の真相に、記憶ゼロの時矢が挑む! そしてついに芹野が仮釈放されるが…!?
ゲスト:いしのようこ 中村靖日
脚本:戸田山雅司
監督:及川拓郎