カンボジア経済

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2022年03月21日 | 一般
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新型コロナ カンボジアの状況 3月21日 カンボジア入国規制を大幅緩和

2022年03月21日 | 経済
 カンボジアの新型コロナウイルスの感染状況は、ワクチン接種の進展に伴い市中感染は大幅に減少していました。しかし、2月に入ってオミクロン株の市中感染が拡大しています。3月20日の保健省の発表によれば、死者は累計3051名(3月13日から4名増)です。累計陽性者数は13万4986名(同918名増)となっています。治癒数は13万956名(同1988名増)です。先週の新規陽性者のうち、市中感染は785名、海外帰国・入国者の新規陽性は133名でした。
 カンボジアで初のオミクロン株の陽性者は昨年12月14日に確認されました。当初は海外からの帰国・入国者のみでしたが、1月8日にオミクロン株初の市中感染確認が発表され、その後市中感染が拡大しています。3月20日発表で国内での市中感染は1万3217例(3月13日から785例増)が確認されているとしています。
 3月17日からカンボジア政府は、カンボジア入国時の規制を大幅に緩和しました。緩和されたのは、カンボジア到着前72時間以内のPCR陰性証明書の提出義務の撤廃、到着時の抗原検査の撤廃、陸路・海路・空路による全ての渡航者に対する到着時査証(アライバルビザ)の運用再開です。但し、全ての渡航者は入国時にワクチン接種証明書を提示しなければならないとしており、ワクチン未接種者は、14日間の隔離が必要となります。カンボジアでは、ワクチン接種の進展を背景に経済の再開を進めており、主要産業である観光業の回復に向けて大胆な緩和を行ったものと見られます。なお、周辺国のタイやベトナム、マレーシア等でも入国規制が緩和されてきています。
 3月18日、日経新聞は、「コロナの水際対策2年、失った往来 「鎖国」批判招く」と題する記事を掲載し、日本政府の水際対策を厳しく批判しました。世界的にみて日本の水際対策はきわめて厳しいといえる。来日を足止めされた外国人は1月時点で40万人にのぼった。留学生らの抗議活動もおこり「鎖国」のイメージが広がった。留学生は数ある国のなかから日本を選んだ。ビジネスや研究・教育の場としての日本の魅力や人気が低下してしまう。長期的には国際競争力にも影響する。変異型は日本国内で急拡大し水際対策は意味をなさなくなった。警戒を怠ってはいけないが、主要国と歩調を合わせた合理的な手段が引き続き求められる。」としています。
 3月18日、フン・セン首相は、中国の習金平主席と電話会談を行いました。この際、中国側から、2000万回分のワクチンを提供することが表明されました。また、中国は、カンボジア国内でのワクチン生産も支援するとしています。3月18日、ハンガリー政府が提供したアストラゼネカワクチン52万3100回分が到着しました。また、3月19日には、ASEAN対応基金によるファイザーワクチン13万9200回分も到着しました。カンボジアではこれまでに、約4460万回分のワクチンを調達していますが、中国の2000万回分と3~9月に到着予定のCOVAX550万回分を加えると、現在進めている国民1600万人への3回目と4回目の接種を十分に完了させられるものと見られます。
 カンボジアでのワクチン接種については、世界的に見ても早いペースで接種が進んでいます。既に、5歳以上~成人についてはほぼ接種を完了していると言ってもよい状況と見られます。3月19日現在で、1478万1310人への第1回接種を完了しています。これは、カンボジアの人口(約1600万人)の92.4%に相当します。成人(18歳以上約1000万人)への接種について見ると、既に目標の102.6%に第1回接種を、99.1%に2回目を完了しています。また、世界に先駆けて、3歳~4歳児への接種を2月23日から開始しました。28万1901人への第1回接種を完了しています。
 ブースター接種(3回目)も実施が進められ、3月19日現在777万4259人(うち成人582万548人)が接種を完了しています。1月3日以降、12歳~18歳に対しても3回目接種を行っており、117万5648人が接種を完了しています。更に、6歳~12歳についても2月21日から3回目接種が開始され、77万8061人が完了しています。また、オミクロン株対策の一環として、4回目の接種を1月14日から開始しました。3月19日現在で111万9758人が接種済です。
 カンボジアでは、感染拡大に歯止めをかけるために2021年はプノンペン等のロックダウンに踏み切る等、厳しい規制を行ってきましたが、秋以降、大幅緩和となっています。なお、入国規制を含めて各種規制が頻繁に変更されていますので、大使館等のサイトで最新情報をご確認ください。カンボジアは、医療体制が脆弱という弱点があり、いわゆる医療崩壊の懸念がありますので、引き続きマスクやアルコール消毒といった対策の継続が必要と見られます。
(写真は、活気を取り戻しているプノンペンのセントラルマーケット。3月16日撮影)

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https://www.kh.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html



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