カンボジア経済

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AMRO ASEAN諸国の経済見通し改定 カンボジアは成長率予測引下げ

2022年02月11日 | 経済
 1月25日、ASEAN+3マクロ経済調査事務局(ASEAN+3 Macroeconomic Research Office:AMRO)は、ASEAN+3地域経済見通し2022年1月改訂版を発表しました。AMROは、この地域の経済・金融の監視・分析を行うとともに、ASEAN+3(ASEAN10か国と日本、中国、韓国)による外貨融通の取り決め「チェンマイ・イニシアティブ(CMIM)」の実施を支援するために設立された国際機関です。
 AMROは、今回の見通しで2022年の加盟13カ国のGDP成長率見込みを2021年10月の予測から若干引き上げましたが、ASEANについては引き下げました。オミクロン変異株の感染拡大等、新たな不確実性が浮上したためとしています。ASEAN+3では、2022年4.9%(同4.8%)、ASEAN10か国では、2022年5.2%(同5.8%)と見ています。カンボジアについても2022年は大きく引き下げ5.2%(同6.6%)としました。ASEAN主要国も2022年成長率予測は概ね引き下げられ、タイ3.6%(同5.8%)、フィリピン6.2%(同6.7%)、シンガポール4.0%(同4.0%)、マレーシア6.0%(同6.7%)、インドネシア5.2%(同5.6%)等となっています。なお、物価上昇率は、概ね問題なく、カンボジアについても2021年2.8%、2022年2.4%と予測しています。
 AMROでは、リスクとして変異株等による感染再拡大をあげていますが、ワクチン接種の進展が重要な対策となると指摘しています。また、世界的なインフレの進行とそれに伴う先進各国の金融緩和の出口政策については、ASEAN諸国への影響は限定的であると見ています。
 AMROとCMIMは、アジア通貨危機の際の国際通貨基金(IMF)の対応が失敗続きであったために、日本が主導して設立したアジア版IMFです。2016年の設立協定発効以降、活動を本格化しており、アジアの視点に立った経済分析・監視を実施しています。
(写真は、プノンペン市内の高層ビル群)

AMROの新聞発表(英文です)
https://www.amro-asia.org/amro-positive-on-asean3-economic-outlook-gdp-to-grow-4-9-in-2022/


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