カンボジア経済

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世界銀行 カンボジア経済アップデート2018 経済の好調続くと予測

2018年05月17日 | 経済
 5月10日、世界銀行は「カンボジア経済アップデート2018年4月:最近の経済発展と今後の見通し」を発表しました。
 カンボジアの2018年の成長率についてはこれまでの予測(6.9%)と変わらず6.9%と予測しています。また、経済成長は引き続き好調が続くと予測しており、今後のGDP成長率予測は、2019年6.7%、2020年6.6%と見込んでいます。公的支出の増大と好調な世界経済がカンボジア経済の成長につながると見ています。物価上昇率は、2018年3.2%、2019年3.4%、2020年3.3%と、安定すると予測しています。経常収支(対GDP比)は、輸入の伸び鈍化等で2017年の9.8%の赤字から、2018年9.4%、2019年9.2%、2020年9.9%と安定的に推移する見込みです。また、この赤字は、好調な直接投資等で埋め合わされており、外貨準備は増加を続けており、2018年末時点で98億5260万ドル(輸出の6.9カ月分)に達すると見ており、非常に安定的な水準です。外貨準備は今後も順調に拡大し、2019年109億3640万ドル(同6.9か月分)、2020年120億3010万ドル(同6.8か月分)に達すると見ています。
 今後のリスクとしては、建設・不動産セクターのバブル、選挙に伴う不確実性、最低賃金上昇に伴う輸出競争力の鈍化をあげています。また、実質賃金の上昇により、賃金の安さに頼ってきた競争力が減退しつつあり、これが将来の雇用の確実性に影響を与えていると懸念しています。
 今後の課題としては、人造りへの投資を強化して、生産性の高い熟練労働力の育成が必要であるとしています。また、地場の中小企業が成長と雇用創出に果たす役割も重要であり、中小企業育成政策や、国内投資奨励政策も重要であると指摘しています。また、建設セクターのバブルについては、投機的な投資を抑制することが必要としており、金融機関のモニタリングを強化すべきであるとしています。
 なお、「カンボジアにおける職業の将来」に関するレポートも含まれています。

世界銀行の発表(英文です)
http://www.worldbank.org/en/news/press-release/2018/05/10/high-growth-in-cambodia-expected-to-continue-world-bank?cid=EXTIK_Tokyo_eNews_P_EXT


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