カンボジア経済

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JICA 事業評価年次報告書2017を発行

2018年05月01日 | 経済
 4月9日、国際協力機構(JICA)は、事業評価年次報告書2017を発行したと発表しました。事後評価では、国際的基準(DAC評価5項目)に基づき、事業の妥当性、有効性・インパクト、効率性、持続性について評価を行っています。そのうち外部評価では、総合評価を「A(非常に高い)」、「B (高い)」、「C(一部課題がある)」、「D(低い)」の4 段階でレーティング(格付け)しています。
今回の外部評価には、カンボジアでは、地方州都における配水管改修及び拡張計画(無償:総合評価A)、メコン地域電力ネットワーク整備事業(カンボジア成長回廊)(円借款:総合評価A)、ニロート上水道整備事業(円借款:総合評価A)、シハヌークヴィル港経済特別区開発事業(円借款:総合評価D)の4件が含まれています。
 総合評価がDとなったシハヌークヴィル港経済特別区開発事業については、入居企業が3社にとどまっていることや、運営・維持管理について体制及びソフト面での技術に重大な問題があること等が要因となったものです。外部評価者は、「SEZ/工業団地の運営・管理業務経験がない機関が SEZ/工業団地案件のカウンターパートとなる場合には、SEZ/工業団地の運営・管理業務について実績のある機関・企業に委託するなど他の運営主体を利用する可能性も合わせて検討の視野に入れることが望ましい。また、SEZ/工業団地の運営・管理業務で問題が発生した際は、援助効果促進調査(SAPS)を適時に実施するなど大規模なてこ入れ策を講じることが重要である。」と指摘しています。
 なお、有識者見解として、日本貿易振興機構アジア経済研究所開発研究センター長の石田正美氏による「「カンボジア成長回廊の地域開発における「シハヌークヴィル港経済特別区開発事業」と「メコン地域電力ネットワーク整備事業」の位置づけ」も添付されています。この地域の今後の発展に関する大変興味深い考察が述べられています。
(写真は、シアヌークビル港経済特区。2017年2月撮影)

JICAの発表
https://www.jica.go.jp/information/info/2018/20180409_01.html

評価結果:
シハヌークヴィル港経済特別区開発事業(E/S)、シハヌークヴィル港経済特別区開発事業
(別紙:有識者見解「カンボジア成長回廊の地域開発における「シハヌークヴィル港経済特別区開発事業」と「メコン地域電力ネットワーク整備事業」の位置づけ」)
https://www2.jica.go.jp/ja/evaluation/pdf/2016_CP-P8_4_f.pdf

メコン地域電力ネットワーク整備事業(カンボジア成長回廊)
https://www2.jica.go.jp/ja/evaluation/pdf/2016_CP-P7_4_f.pdf

ニロート上水道整備事業
https://www2.jica.go.jp/ja/evaluation/pdf/2016_CP-P9_4_f.pdf

地方州都における配水管改修及び拡張計画
https://www2.jica.go.jp/ja/evaluation/pdf/2016_1061220_4_f.pdf


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