書名 「馬と人の江戸時代」
著者 兼平賢治 出版社 吉川弘文館 出版年 2015
江戸時代の馬術のことが気になり、なにか参考になる本がないかと思っているときに、お世話になっている一関の郷土史家の方に教えてもらった本。直接馬術に関係する記述はなかったが、南部藩や盛岡藩の人たち(農民から武士まで)にとって、馬がどれだけ生活の中に溶け込んでいたかを、知る上で参考になった。著者が岩手の生まれで、馬ともなじみがあるということもあってか、馬への愛情が根っこにあり、すんなり入ってきた。
奥馬(東北の馬)は幕府から重用されていたこと、安泰の時代でもあった江戸において、それまでの軍馬としての役割はかなりなくなってはいたが、武芸のひとつとして重視していったのが、吉宗であり、またロシアが蝦夷に接近してくることによって、馬の需要が高まる(武具としてだけでなく、馬皮も)という事例なども、歴史の中で馬の位置づけを明らかにしてくれ、これも参考になった。
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