デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

EO イーオー

2023-05-20 07:18:00 | 観覧雑記帳
ジャンル 映画
観覧日  2023年5月15日

これはまぎれもなく、ロバが主人公の映画。その証拠に、エンディングロールの出演者のトップには、EOを演じた5匹のロバの名前が出てくる。
見たいと思ったのは、朝日の映画評で、サーカスのロバがという一文があったこと。サーカスでロバは、馬ほどメジャーではない。ただロバに乗っては振り落とされるというのをコミカルに演じるショーがあって、もしかしてそれが見れるかもしれないと期待したが、サーカスのシーンはオープニングの数分だけ。その意味では肩すかしだった。それはこちらの勝手な思い込みであって、この映画はサーカスから別れたあとの、ロバの流浪の旅を、独特の赤いフラッシュバックの光線をつかった映像を挿入しながら、独特のタッチで描いたもの。それは、人間たちの都合で強いられたものともいえるが、EO自身の自由を求める旅でもあった。この旅のなかで,人間の愚かな行為が次々にロバの視点から暴かれていく。これがみどころだ。
EOが旅立つきっかけとなったことは、我々サーカスものにとっては見逃せない話でもあるので、ちょっと詳しく書きとめておきたい。映画ではわずか数分のことだが、これがきっかけでEOの旅ははじまるので、大事なエピソードである。
EOはサーカスで働いていた。ここで共演していたカサンドラの愛を浴びて幸福に過ごしていた。
しかしサーカスに動物愛護団体が、調教した動物を解放すべきだというプラカードをもって、かなり激しく抗議に押しかける。この反対運動はなかなか強烈、ヨーロッパではこれがあたりまえのことかもしれない。説明はなかったが、こうした反対運動もあって、サーカスは倒産に追い込まれ、ロバは競売にかけられ、EOは牧場に売られてしまう。動物愛護団体の抗議のため、動物たちはそれまでの安住していた生活を追われてしまったことになる。
サーカスで一緒だったカサンドラも身勝手といえば身勝手だ。EOが売られた牧場まで、今日が誕生日だからと、わざわざ会いにきながら、連れ去るわけでもなく、そのまままた去っていく。ロバはかつてのことを思い出し、自ら柵を破ってたぶんこのカサンドラを追っていく。この牧場にそのままいたら、落ちついた生活ができたかもしれないのにである。
動物愛護運動の人たちも、サーカスで一緒に仕事にした人も結局は、ロバのことを心配しているとは言っても、それはロバの都合をなにも考えていないとはいえないだろうか。
この映画のなかで、こうした人間の愚かさが次々にロバの目を通して暴かれていく。
EOの目はなんとも優しい、しかしその吠える声は、おぞましい。吠えることで、人間の愚かさをあざ笑っているかのように。
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いよいよ明日

2023-05-20 04:32:31 | デラシネ日誌
浜空碑の掃除に行こうかと思ったが、まだ雨が降っていて、これでは葉っぱもぬれて掃除にならないということであきらめる。
10時過ぎに晴れ間が出てきたので、南部市場まで買い物にでかける。
明日がクラウンパレードの公演ということで、お寺さんや受付スタッフさんといろいろメールやラインで打合せ。
今日の朝日新聞多摩版で大きな記事になっていた。これはありがたいなあ。
前回は初めてだったので、いろいろ準備が大変だったが、今回はお寺さんも、水族館劇場も一回やっているので、イメージがいろいろ描けて、その意味では落ちついて前日を迎えられる。去年は前日は羽村に泊まったが、今回は家から現場に向かう。
14時半からリーグワンの決勝を見る。いい試合だった。埼玉はいつものように前半押さえ気味で、後半も2トライと自分たちのペースで試合を運んだように見えたが、とにかくミスが多かった。特にSOの松田のキックミスはひどかった。後半山沢に代わってから、動きがよくなっていた。ジャパンの司令塔候補と言われているが、彼ではなく山沢だろう。埼玉の長田のトライは見事だったが、試合を決めた東京ベイの立川からのキックパスから木田のトライは、まさにあっぱれのプレイ。それにしても国立で4万以上の客が集まり、これだけ見事な試合を見せるということで、日本でもラグビー人気がしっかりとしてきたことも明らかにしてくれた。基盤となったトップリーグをつくりプロ化の道を切り拓いた宿沢さんたちもきっと喜んでいるのではないか。東京ベイの立川たちの喜ぶ姿をみて、うるるんとなったのは、これだけの試合を見せてくれた両チーム、そしてリーグワンをつくった人たちへの感動もあった。ほんとうにいい試合だった。
東京の孫は大宮の鉄道博物館に、大好きな新幹線に乗っていったらしい。はしゃぎまわっている孫の写真がラインで送られてきた。よっぽど嬉しかったのだろう。すっかり鉄女になっている。
南部市場で買ってきたスズキの刺身と鮭のはらみに餃子で一杯。
島根の境港の酒「こなきじじい」はなかなか旨い酒だった。


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