デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

ダメじゃん小出の黒く塗れ!

2012-01-29 11:09:32 | 観覧雑記帳
公演名 「ダメじゃん小出の黒く塗れ! vol.16 新春18きっぷ」
公演日 2012年1月28日午後2時開演(終演3時40分)
会場   横浜にぎわい座小ホールのげシャーレ

頭で今日京急で起こった子安駅付近の沿線火災をとりあげる、すでにこの時点で小出がリラックスして、まさにホームに帰ってきた余裕たっぷりの状態にいることがわかる。鉄ちゃんシリーズはこれが三回目だが、公演の尺といい、とりあげられたネタの鮮度、面白さ、内容のバラエティーさ、ベストの内容ではなかったかと思う。それはとにもかくにホームでの余裕からきたものではないか。
鉄道に関するネタは、小出の場合山ほどあるわけで、トークの内容はひとつひとつ面白いのはいうまでもない、今回はその間に三つのネタを入れた。これがそれぞれバラエティーに富んでいた。大井川鐵道のSLフェアに呼ばれたときの話しを枕に、ここで第二の人生をおくっている南海電車の車両が、この鉄道のスターともいえるSLに話しかけるという、まるでトーマスのような仕組みのネタ。ちょっとイントネーションが違うかもという関西弁でぼやく南海電車には哀愁さえ感じる。先週土曜日にネタでとりあげられている千頭に行ってきたので余計親密感を感じたし、この電車がいるという操作場に行けば良かったのにとつくづく思った。それにしても小出は、つくづく電車が好きなんだなあと思う。南海電車の顔、なんかほっとしませんか、なんて言っていたが、そういう風に電車を見たことなんか一度もないのに妙に説得力がある。やはり愛あるゆえに説得力なんではないだろうか。
ふたつ目のネタは、箱根駅伝をもじっての、関東お土産選抜の出場メンバーの紹介。擬人法は小出がよくやる手。雷おこし、崎陽軒のシューマイなど、おなじみのお土産を10区にちなんで10選ぶというものなのだが、限りない馬鹿馬鹿しさに笑うしかない。三つ目のネタがこれが今回の作品の中でも叙情性漂う傑作であった。小学生1年の時の冬、ひとりで上越線に乗ったときの話しなのだが、文学作品といってもいいのではないかというぐらい、完成度が高かった。上野駅で母親に連れられ特急ときに乗り込み、母親と別れる時に涙を流し、一緒の席のスキーに行く大学生たちに慰められたということから始まって、おそらく最初のひとり旅であったのだろう、その時電車で過ごした3時間の車内、そして車窓の外の景色それが見事に伝わってきた。最後に流れた上越線のいまと電車のビデオもバック音楽ともあいなって、旅愁を深めてくれた。
会心のライブであった。

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