9時過ぎにチェックアウト、初めてホテルのオーナーを見たが、なかなか変な人だった。石巻駅のみどりの窓口で岡山行きの切符を購入。今回は木下サーカスの資料館と川尻の久蔵の墓参りという予定。
仙台に着いても暑いし、街ぶらするには荷物が重いし、サーカスまで時間があるので多賀城で降りて、東北歴史博物館に行くことにする。常設展しかやっていないが、なかなか充実していた。古代から昭和までを駆け足でという感じ、もうちょっと深い掘り起こしがあってもいいかという気もするが、遮光土偶などは実物で、このあたりで発掘されたものらしい。一番面白かったのが秋田の人形同祖神、なかなか迫力あるコーナーだった。このところ連日メールをくれるスノーショーのサーシャに写真を送ってあげる。


仙台行きの電車が20分ぐらい遅れる。サーカスは13時15分からということで焦って、会場のエルパークまで。
ぎりぎりに会場について、相澤さんご夫妻と合流、自分の勘違いでサーカスは13時45分から。エルパークは久しぶり、今日は台湾の台南市との観光協定を締結するというイベントのため、台南の物産展などをやるなかで、ここを拠点にコンテンポラリーサーカスをつくっているグループが15分のデモンストレーション公演をするというサーカス学会のやまだ君情報を見て、やってきた。男性ばかり7人ぐらいの編成で、主に椅子パランスの芸を中心にしたショーを見せてくれる。明らかに舞台が狭く、高さもなくやりにくそうだったが、椅子のバランスは迫力があった。コンテンポラリーらしいところをもうちょっと見たかった。
このあと相澤さんの車に乗せてもらって山形に向かう。ホテルにチェックインして一休み。今日の一番の目的白州以来の仲間斉藤朋のしごと展を見に、旧吉池病院へ。ホテルがある十日町が山形のいわば中心街、この通りに病院があった。

このすばらしい建物を保存しようという運動をしているスタッフさんの案内で邸内を見学。110年前に建てられた建物だが、実に細かいところにさまざまな工夫が施され、見ていてあきない。そしてそこに展示されている朋のやった仕事の写真やポスター、なかなか見応えがあった。
18時から朋とこの建物の保存運動をしている熊坂俊秀さんのトークショー。主に熊坂さんが展開してきた山形県内での景観を守った体験をもとに、いま展開している街歩きや、この建物の保存運動などについても語ってくれた。聞きながらプラスワンでぜひ話をしてもらい、石巻の人たちにこの活動を知ってもらいたいと思った。せっかく横浜から来たということもあって、なにかしゃべらせようということで、自分のことも話すことになったので、いま石巻でやっている場つくりの話をしながら、山形とつながっていきたいとコメントさせてもらった。このあと打ち上げに参加。熊坂さんや駅前でパントマイムをしているパフォーマーの人、女相撲の天童の近くでいろいろ活動している人たちと楽しい一夜を過ごすことができた。石巻に戻る相澤さんご夫婦とお別れしたあと、二次会ということで、熊坂さんの事務所でまた話の続き。1時すぎまでいろいろ厚く語り合えた。朋とplanBでコメディナイトをやっていた時のことを思い出す。朝までパフォーマーたちと熱く語り合ったものだ。どうも朋と一緒だと煽られ、また若くもないのに妄想にかられ、いろいろやりたくなってくる。まだそういう熱気が体内にあるということだ。それは熊坂さんのやっていること、やっていたこと、そしてこれからのことを聞いて、知って、かきたてられたものでもあった。9月にオンラインで結ぶかたちになるかと思うが、熊坂さんにプラスワンで語ってもらうことをまずはきっかけに、山形といろいろつながってやっていこうということになる。よくまあこんな遅くまで起きて、酒もしっかり飲んで、熱く語り合ったものである。2時ぐらいホテルに帰還。まだ身体はほてったままだった。