朝起きてベットからおりるとき腰の激痛が走る。よくなってきたと思っていたが完治はしていないわけで、薬を飲んだり湿布薬をつけ、マッサージをしてもらっても一時的な効果しかないということだ。朝飯を食べて10時半すぎにホテルを出て劇場まで歩く。腰にとって一番自然な楽な状態とはどんな状態なのだろうと思う。歩く時がいちばん痛みを感じない気がする。11時過ぎに劇場に着くと、サーカスアカデミーの若者たちが今日の公演のオープニングの稽古。ロビーに昨日素晴らしい公演をしたアレクセイ・クラースヌイがいたので挨拶。彼はふだんはサーカスで働いているという。真面目そうな男だった。
なななたち第二陣はホテルを12時出発という。今日のショーで実質「コメディアーダ」が始まることになる。クリューコフはプレス対応やら明日から進行などについて打合せなどもあり忙しそう。ただ今日のショーのことも気になるので事務所とステージを何度も往復。なななが到着したときには一部の稽古の真っ最中。一応順番通り照明と音響を決めていくということなのだが。ひとつ問題が発生。なななのエンディングで使う曲が入っている携帯プレイヤーから音響の設備にはダウンロードできないという。ヤーナがネットで同じ曲山本リンダの「どうにもとまらない」を探してダウンロードしてくれる。2時半から二部のあたまに登場するなななの稽古。頭のフスマダンスのところはクリューコフのアイディアからでたもので、彼も立ち会い、動いてもらい、明かりを決めていく。3度稽古をしてかたちができる。できたところでなななが通しでリハ。前回サーカスアカデミーでやったときより短くしたほうがいいと言われていたが、なにより動きがなぞったものではなく、自分からだに馴染んだ状態から出てくるので見ていて、気持がいい。ほとんどの人たちはランチを食べにでかけていたが、残っていた人たちから笑いがなんども起きる。稽古が終わるとクリューコフがよくなったと安心したように笑っていた。なななも手応えを感じたようだ。その後も稽古が続く、腰バンドをきつくしているせいか食欲もわかない。腰の状態はどんどん悪くなっていく。いままでで最悪かもしれない。これ座ってみるのは無理なので稽古を見学しているなななを置いて、散歩にでかける。結局ホテルまで戻る。今日は金曜日ということもあるのだろうメインストリートや公園には人がいっぱいでている。
18時過ぎに劇場に戻る。
19時から「農婦たちのコメディアーダ-クラウンの女王たち」と題したプログラムが5分ほど押しで始まる。出演したのはウクライナのサーカスアカデミーから三つの女性グループ「プランシェット」(過去2回コメディアーダに参加)、トリオのトリコ」(去年参加)と「ビオメハニカ」(今年のコンペッション参加)とロシアの男女二人組、ロシア人でいまはパルセロナで多く活躍しているというアレクサンドル・フリッシュの知り合いでもあるカトリーン、ポーランドのドミニカ、イスラエルの男女ペア、デリーエフの娘のヤーナ、ウクライナのベテラン女性クラウンオクサナ、司会と最後の強烈なネタをしたオクサナの旦那のオレクたち。トリオトリコは去年も見たネタで面白かったが、存在感で圧倒したのがオクサナだった。彼女は大柄でふだんの様子もなにか笑わせるものをもっている、ヤーナが演技するのを見るのは初めてだったが彼女はこちらの方でも才能がある。二部のあたまは女性たちのダンスのあと、ふすまダンスからなななの番。あたりまえの気持では見ていられない。あとで一番前で見ていたクリューコフは電気椅子に座っているようだったと言っていた。クリューコフが思いついたふすまのダンスは、かつてななながメンバーのひとりだった五人囃子の時につかったものを、「ビオメハニカ」のメンバーが手伝ってくれる。客席から見ているとどうしても「五人囃子」を思い出してしまう。「さくら」の琴の演奏が流れる中、フスマのダンスが行われる中、ゴミバケツをもったななながどこに置くからその場所を探すように登場。ふすまの動きに翻弄されながらうすまが横にならんだところで、4つのふすまがはけ、ひとつ残ったふすまでなななは影絵を演じる。そしてそのふすまがはけたところで、なななの今回のネタが始まる。リハを見て少し安心していたが、客席の反応も生かしながら、落ちついて演技しているのがわかる。あがってはいないようだ。動きも自然になっている。客席からクスクス笑いがおこる。いわゆる爆笑の世界ではない。でもみんなが笑っているのがよくわかる。前に座っていた女性の客は完全にはまっていた。最後山本リンダの曲ではけるときは手拍子、そして拍手も。さっそく隣で見ていたシルクドソレイユのスカウト担当シェリフが「イッツナイス」と声をかけてきた。ほっとしたらなにか力が抜けてきた。プログラム自体はこのあとも続くのだが、印象に残ったのはポーランドのソロマイムダンス、なななともすっかり仲良くなったようだが、とてもなめらかな動きをしていた。
最後のオレクのネタはバケツを持ってきてそのなかにいろんなものを入れてミックスしようというはちゃめちゃのものだったが、洗剤丸ごと、ビール、最後はシャンパンを瓶ごといれるなどかなりあぶないギャグだった。
エンディングでなななが紹介されたとき場内から大きな拍手がまきおこる。ななな、来て良かったなとつくづく思う。間違いなくクラウンのなかで、クラウンの女王のひとりになっていた。
公演後ナージャがとてもよかった、笑えたし、演技も見事だったと彼女もほっとしていたようだった。イタリアのデビットが大好きな作品だと言ってくれたり、カナダのジョンもひとつひとつのネタがクリーンで大好きな作品だと言ってくれた。カトリーンもほんとうに素晴らしかったと。イスラエルのマイムの先生のゲンナージ、ポーランドのマイム劇団の代表のニコライも絶賛。なによりもクリューコフが興奮しまくっていた。今日は自分は飲まないことにしたのだが、彼はもうすっかり酔っていた。そしてなななに最後のダメだし。客席の反応を感じろ、それによってまた次回いいショーができるはずだと力をこめて語っていたのも大きな手応えを感じたからであろう。いちばん手応えを感じたのはなななに間違いない。客の顔がしっかり見れていたと言っていたので、クリューコフのダメだしの意味もすぐに理解できたようだった。
24時前におひらき、バスに乗ってホテルに戻る。クリューコフの部屋によって薬をもらう。効いてくれるといいのだが。とにかく今日はこのまま寝ることに。酔っているクリューコフは客席の反応を感じることだと繰返し言っていた。一緒に飲みたそうだったが、今日はとにかく腰がいたいのでもうこれ以上座りたくない。部屋にもどり薬を飲んで、就寝。
なななたち第二陣はホテルを12時出発という。今日のショーで実質「コメディアーダ」が始まることになる。クリューコフはプレス対応やら明日から進行などについて打合せなどもあり忙しそう。ただ今日のショーのことも気になるので事務所とステージを何度も往復。なななが到着したときには一部の稽古の真っ最中。一応順番通り照明と音響を決めていくということなのだが。ひとつ問題が発生。なななのエンディングで使う曲が入っている携帯プレイヤーから音響の設備にはダウンロードできないという。ヤーナがネットで同じ曲山本リンダの「どうにもとまらない」を探してダウンロードしてくれる。2時半から二部のあたまに登場するなななの稽古。頭のフスマダンスのところはクリューコフのアイディアからでたもので、彼も立ち会い、動いてもらい、明かりを決めていく。3度稽古をしてかたちができる。できたところでなななが通しでリハ。前回サーカスアカデミーでやったときより短くしたほうがいいと言われていたが、なにより動きがなぞったものではなく、自分からだに馴染んだ状態から出てくるので見ていて、気持がいい。ほとんどの人たちはランチを食べにでかけていたが、残っていた人たちから笑いがなんども起きる。稽古が終わるとクリューコフがよくなったと安心したように笑っていた。なななも手応えを感じたようだ。その後も稽古が続く、腰バンドをきつくしているせいか食欲もわかない。腰の状態はどんどん悪くなっていく。いままでで最悪かもしれない。これ座ってみるのは無理なので稽古を見学しているなななを置いて、散歩にでかける。結局ホテルまで戻る。今日は金曜日ということもあるのだろうメインストリートや公園には人がいっぱいでている。
18時過ぎに劇場に戻る。
19時から「農婦たちのコメディアーダ-クラウンの女王たち」と題したプログラムが5分ほど押しで始まる。出演したのはウクライナのサーカスアカデミーから三つの女性グループ「プランシェット」(過去2回コメディアーダに参加)、トリオのトリコ」(去年参加)と「ビオメハニカ」(今年のコンペッション参加)とロシアの男女二人組、ロシア人でいまはパルセロナで多く活躍しているというアレクサンドル・フリッシュの知り合いでもあるカトリーン、ポーランドのドミニカ、イスラエルの男女ペア、デリーエフの娘のヤーナ、ウクライナのベテラン女性クラウンオクサナ、司会と最後の強烈なネタをしたオクサナの旦那のオレクたち。トリオトリコは去年も見たネタで面白かったが、存在感で圧倒したのがオクサナだった。彼女は大柄でふだんの様子もなにか笑わせるものをもっている、ヤーナが演技するのを見るのは初めてだったが彼女はこちらの方でも才能がある。二部のあたまは女性たちのダンスのあと、ふすまダンスからなななの番。あたりまえの気持では見ていられない。あとで一番前で見ていたクリューコフは電気椅子に座っているようだったと言っていた。クリューコフが思いついたふすまのダンスは、かつてななながメンバーのひとりだった五人囃子の時につかったものを、「ビオメハニカ」のメンバーが手伝ってくれる。客席から見ているとどうしても「五人囃子」を思い出してしまう。「さくら」の琴の演奏が流れる中、フスマのダンスが行われる中、ゴミバケツをもったななながどこに置くからその場所を探すように登場。ふすまの動きに翻弄されながらうすまが横にならんだところで、4つのふすまがはけ、ひとつ残ったふすまでなななは影絵を演じる。そしてそのふすまがはけたところで、なななの今回のネタが始まる。リハを見て少し安心していたが、客席の反応も生かしながら、落ちついて演技しているのがわかる。あがってはいないようだ。動きも自然になっている。客席からクスクス笑いがおこる。いわゆる爆笑の世界ではない。でもみんなが笑っているのがよくわかる。前に座っていた女性の客は完全にはまっていた。最後山本リンダの曲ではけるときは手拍子、そして拍手も。さっそく隣で見ていたシルクドソレイユのスカウト担当シェリフが「イッツナイス」と声をかけてきた。ほっとしたらなにか力が抜けてきた。プログラム自体はこのあとも続くのだが、印象に残ったのはポーランドのソロマイムダンス、なななともすっかり仲良くなったようだが、とてもなめらかな動きをしていた。
最後のオレクのネタはバケツを持ってきてそのなかにいろんなものを入れてミックスしようというはちゃめちゃのものだったが、洗剤丸ごと、ビール、最後はシャンパンを瓶ごといれるなどかなりあぶないギャグだった。
エンディングでなななが紹介されたとき場内から大きな拍手がまきおこる。ななな、来て良かったなとつくづく思う。間違いなくクラウンのなかで、クラウンの女王のひとりになっていた。

公演後ナージャがとてもよかった、笑えたし、演技も見事だったと彼女もほっとしていたようだった。イタリアのデビットが大好きな作品だと言ってくれたり、カナダのジョンもひとつひとつのネタがクリーンで大好きな作品だと言ってくれた。カトリーンもほんとうに素晴らしかったと。イスラエルのマイムの先生のゲンナージ、ポーランドのマイム劇団の代表のニコライも絶賛。なによりもクリューコフが興奮しまくっていた。今日は自分は飲まないことにしたのだが、彼はもうすっかり酔っていた。そしてなななに最後のダメだし。客席の反応を感じろ、それによってまた次回いいショーができるはずだと力をこめて語っていたのも大きな手応えを感じたからであろう。いちばん手応えを感じたのはなななに間違いない。客の顔がしっかり見れていたと言っていたので、クリューコフのダメだしの意味もすぐに理解できたようだった。
24時前におひらき、バスに乗ってホテルに戻る。クリューコフの部屋によって薬をもらう。効いてくれるといいのだが。とにかく今日はこのまま寝ることに。酔っているクリューコフは客席の反応を感じることだと繰返し言っていた。一緒に飲みたそうだったが、今日はとにかく腰がいたいのでもうこれ以上座りたくない。部屋にもどり薬を飲んで、就寝。