成田からとりあえずローマにやってきました。ヨーロッパの6月は夜遅くまで日がカンカンに照っているものですが、ここローマも現在19:33ですが、真昼のごとく晴れ渡っております。これから21:30のフライトでヴェネチアへ向かいますが、空からの眺めも期待できそうです。
ここまでの機中、森奈津子さんの「ゲイシャ笑奴」鹿島茂「乳房とサルトル」を読んで退屈な12時間をやり過ごしておりましたが、森さんのSFのジャンルのバイセクシャルなセックスとSMは他に類が無く、楽しく読ませていただきました。鹿島さんのほうではボルドーとブルゴーニュの違いを、フランス文学と歴史研究の見地から分析している小文がことのほか面白く、ゲルマン系のブルゴーニュとローマ系のボルドーに、その歴史と文化をたどり、ワインの性質の違いを鮮やかに浮かび上がらせていて、実に見事な論考でした。
今回もアリタリアでローマまでやってきましたが、今までと比べていろいろな面でサーヴィスが向上しているなあと驚きました。先ずは日本人スタッフが美人で親切であったこと、ブスで不親切になれている私には、美人で不親切でも好ましいのに、美人で親切なんて天にも昇る気持ちでした。航空食はあまり美味くないものですが、乗って直ぐに出た和食のプレートの隠元牛肉巻きは変に美味く、イタリアンのプレートのメルルーサとおぼしき白身の魚のクリーム煮も中々のものでした。降りる前に出された軽食の、パンとハム、チーズがなかなか良く、デザートのチョコレートケーキなんて、高い金を払わされて解凍された糞不味いケーキを出す高級店に比べても数段上で、時速と高度を勘案すれば絶品と評してもいいと思いました。
いよいよ明日はラ・ジャーラを訪れます。イタリアのBIOの畑を見るのは初めてなので大いに楽しみです。
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