キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

モスカート・ダスティ・デジオルディス

2009年06月04日 | Weblog
今年一月ベッペにつれられて、モスカート・ダスティーの造り手、デジオルディスがあるマンゴ村まで山を登りましたが、大変な雪で、今の横浜の蒸し暑さを考えると夢の中の出来事の様です。

またまたお世話になっている「イタリアワインがわかる」を紐解きますと、アスティー・スプマンテは以前は伝統的な製法、シャンパーニュ方式と言ってはいけないのですが、所謂その方法で造られていたのですが、今では伝統的じゃない方法で造られるワインがほとんどになっているとのことです。

もう一つこの本でお勉強になった事は、アスティー・スプマンテを飲むときには広口のクープ型グラスに注ぐべきで、馥郁たる香りはチューリップ型を必要とせず、7度位のアルコールと美味ゆえ、一口で飲み切ってしまうため泡を見ている暇など無いとのことでした。

さて、いよいよモスカート・ダスティーですが、アスティー・スプマンテと較べるとサラブレッドと農耕馬ほどの違いがあり、繊美にして霊妙なさまはいかなるワインも太刀打ちできないと記載されております。

デジオルディスのパトリッチアおばさんに、カンティーナを案内してもらって驚いたのは、タンクに保存してあるのは葡萄ジュースで、オーダーが入るとタンクで醗酵させて発泡性ワインにして瓶詰め後出荷するとのこと。へーぇと思いましたね。繊細な葡萄の新鮮さと香りを保つためにそうしているとのことでしたが、タンクの葡萄ジュースの美味かったこと、それに泡が加わり爽やかさが増す。それがモスカート・ダスティーなんですね。

デルオルジスのモスカート・ダスティーがようやく日本に到着いたしました。実にいいタイミングです。昨日試飲をする機会を得ましたが、一ヶ月の船旅で疲れているにもかかわらず、その甘さゆえか、炭酸ガスのためか、あるいはサラブレッドの血筋がそうさせているのか、繊細微妙な感じは疲れを見せず、繊細さと同時にしぶとさを秘めているなと感心いたしました。これから鬱陶しい梅雨を迎えますが、きっと華やかな果実の香りと、繊細で爽やかな酸があなたを魅了することでしょう。


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