キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

土手焼き

2008年05月09日 | Weblog
本当に久しぶりに名古屋名物土手焼きを堪能いたしました。名古屋駅から程近いちょっと分かりにくい通りに面して3、4軒の土手焼き屋が並んでおり、いつもその中の一軒だけ通りに面した立ち飲みのところまで人が溢れかえっております。当然そこの店が一番美味いわけで人を押し分けてかすかなスペースを確保し、まずはビールをと注文します。ビールがやってくるとその場所は、新参者に確保されたと周りの皆さんに認識されるわけです。

ここは通りに面した立ち飲みのところに、お勤め帰りの妙齢の麗人が左手コップ酒、右手に串カツあるいは土手焼きを握り、むしゃぶりついている光景が頻発するところで、実際やっと確保したテーブルから外を眺めると、その夜も綺麗なお姉さんの顔が見えました。また同じテーブルの壁際には、これまた新入社員だというお嬢さんがお二人、気勢を発しピッチを上げておりました。若い女が群がる飲み屋は安くて美味い。この原理がこの店では正確に息づいております。

串カツ味噌10本、さら10本、土手10本、生肝10本、生ハツ10本、焼きトン10本を立て続けに相方と二人で喰らい。特級コップ燗酒¥500、一級コップ燗酒¥380には違いが果たしてあるのだろうかと飲み比べ、特級の方がまったりしていて甘口だが、アルコールがつんと来るアル添酒、きりっと締まった一級酒のほうが同じアル添といえども馴染んでおり美味。以後一級酒を立て続けに4杯あおり、ほっと一息ついたところで、さらに串カツ味噌5本、肝焼き5本、もつ焼き5本を仕上げのビールで胃の府に流し込むと、発射準備完了といった心持で、初夏の夜風が涼しい表に飛び出しました。

この土手焼き屋、牛の臓物と豚カツを売りにしているのだから、ワインを飲ませたら口がすっきりとして売上倍増とはいかないまでも、売上増につながるのになあとワン業者的に思うのですが、あれだけ喰って外へ出たのに結構すっきりしているのは、机においてある喰い放題のキャベツのせいに間違いなく、ワインの無い時代に研究をしつくしているんだなあと感心いたしました。してみると我々ワイン業者の敵はキャベツ君、長新太の可愛いキャベツ君を思い出すと、恨む気持ちにはなれませんが、とんかつ屋の刻みキャベツお代わり自由という戦略も、ワイン業者殺しの深慮遠謀にたぶん間違いないと思われます。
コメント
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