鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその2206~わいるどらいふっ3

2023-03-09 12:48:19 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、わいるどらいふっ3です。

お気に入りの「わいるどらいふっ」は全2巻で完結です、と著者自身があとがきに書いていたはず・・・。
それなのに第3巻が予約受付中とは、うれしい裏切りです。
著者・一日一種さんには続編を書いていただき感謝、感謝です。
10巻でも20巻でも続けられるだけ続けて欲しいです。

内容紹介を引用します。
=====
ぼくらはみんな生きている!
クスッと笑える生きもの四コマ漫画第3弾。

*のんびり冬越ししているだけじゃない公園のカモたち。
*暑い日…生き物たちはどうやって過ごしているのか?
*恐怖! 首無し鳥、足が4本ある鳥の正体とは!?

Twitterで人気のいきものイラストレーター・漫画家の一日一種さんが描く、ゆるくて楽しい生きもの漫画です。
コラム、描き下ろし漫画多数。

著者Twitterアカウント @Wildlife_daily
=====

前2巻に続き、著者の豊かな自然観察経験から「これは」というものを紹介してくれています。
とても興味深いものが多いので、自分のために書き留めておきます。
皆さんも本書を読んで自然の世界をゆるく満喫してはいかがですか?

・ネジバナは捻じれ方が株ごとに違い、中には捻じれていないものもある
・潮が引いた後、シギたちがアサリ獲りをしていると、アサリに指を挟まれたことを気にせず
 アサリ獲りを続けているシギを見かける
・モンキチョウのメスは白いためモンシロチョウとよく間違えられる
・サクラ、ウメ、アンズなどは品種が多いため、見極めがかなり難しい
・最強生物クマムシは玄関先や排水溝などのコケに紛れていることが多いが、顕微鏡が無いと
 見つけられない
・クマムシは細密に観察すると案外グロテスクだが、通常そこまで細かく観察できないので
 気にすることはない
・タヌキのため糞は近隣のタヌキが1箇所にするそう。
 以前、洞爺湖有珠山ジオパークで巨大な糞を見つけ、ヒグマのものと思ってガイドに
 報告したところ、タヌキのため糞だったということがありました。
・カマキリを操る寄生虫ハリガネムシは有名ですが、水に落ちたカマキリは魚の格好の
 エサで、ハリガネムシが水中に脱出する前に魚に食べられることがあるそう。
・キツツキは木の中の虫の気配を察知して穴を掘るが、虫だってキツツキの接近ぐらい
 気付いて何とかその場から離れようとする。
 ところがキツツキの舌はとても長い上、先がブラシのようになっているため虫を
 捕まえることができる。 
・ニホンザルは柿を食べきらずに投げ捨てては次に手を付けることを繰り返す。
 そのおかげで木に登れない動物たちも柿を食べることができる。
 サルが柿を投げ捨てる修正があることを知り、昔話の「さるかに合戦」を思い出す
 のは私だけではないでしょう。
・モグラは子育てが終わると、子どもを巣から追い出す。追い出された子どもは
 地上を歩いて新天地を探すが、目が悪いため、道路に出てしまうことがある。

先日テレビで生き物の興味深い話を紹介していました。
サソリは外敵に襲われたときに尾の先の針が付いた部分を自分で切り離し、囮にして逃げるそうです。
ところがその後の生存率が異常に低いため、原因を調べると、尾の先に肛門があり、切り離したことで便秘になって死ぬのだそう。
「だったら片方のハサミを切り離した方がいいのに」と思ったのは私だけでしょうか?
なおこれを明らかにした研究者はイグノーベル賞を受賞したそうです。

一日一種さん、第4巻待ってまーす。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お気に入りその2205~ハキリアリ

2023-03-07 12:51:04 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、ハキリアリです。

篠原かをりさんの「サバイブ」で一番興味深かったハキリアリについてもっと知りたくなり、選んだのが今回ご紹介する「ハキリアリ 農業を営む奇跡の生物」です。

内容紹介を引用します。
=====
テレビなどでもおなじみ、地球上で最も人間くさい振る舞いをする昆虫、ハキリアリのすべて。
切り取った葉で食用キノコを栽培し、2000部屋もある大住居を構え、体の表面で抗生物質まで作り出す。
驚くべきハキリアリの生態にピューリッツァー賞作家が迫る!
=====

昆虫の進化って凄すぎです。
昆虫の生態は周到にプログラミングされたロボットを思わせます。
その中でもアリやハチのような社会性昆虫は複数の個体が分業しながらあたかも一つの生命体のように振る舞いつつ、種を後世に伝えます。
それこそ正に「超個体」といわれる所以です。
そんな社会性昆虫の中でもハキリアリは社会の複雑さと規模でNo.1でしょう。
本書によると地下の大住居を建設するために彼らが掘り出した土は2mもの高さに達するのだそう。
しかも南北アメリカの熱帯・亜熱帯地域に広く生息していて、都市部でも見られるというのです。
見てみたい!
でも実際に見に行っても地下空間に広がる広大な社会を知る術はありません。
結局は本書の写真と解説で我慢するしかありません。

冒頭部分でハキリアリ以外の世界の珍しいアリもいくつか紹介されていました。
まずはグンタイアリ。
当然出てくると思っていました。
次はエゾアカヤマアリ・・・エゾ?!
すぐそこの石狩海岸に世界一のコロニーを作っているアリがいるそうです。
全然知りませんでした。
調べてみると、
・石狩川河口左岸から銭函までの13.5kmに分布
・1巣、約50㎝~1m四方が約45,000巣
・1巣あたり女王アリ24個体、働きアリ6800個体
・全体で、女王アリ108万個体、働きアリ約3億600万個体
・コロニー内では女王アリと働きアリの巣間混合が起きている
アメリカのサイエンスライターに我が地元のことを教えられるとは思いませんでした。
ただ残念ながらこれは1970年代のデータ。
その後石狩湾新港の開発により激減し、今は1/10ほどになっているそうです。
それにしてもこのスーパーコロニーの中であれば、たとえ13.5km離れたアリ同士を入れ替えても仲間として受け入れるとは、実に珍しい生態です。

ハキリアリの女王アリは10年~20年もの間、卵を産み続けますが、その元になるのは結婚旅行の時にオスアリからもらった精子です。
交尾後20年も女王アリのお腹の中で精子が保管されることに驚きました。
そして精子ひとつひとつが大切に使われることにも驚きました。
ちなみに女王アリは10年間で1億個以上もの卵を産むそうです。
これって1分間になおすと20個産む計算になります。
ちなみに女王アリの主食って何だと思いますか?
驚くことに働きアリたちが産む無精卵だそう。
働きアリが卵を産めるとは知りませんでした。
卵は完全栄養食といわれます。
毎日毎日たくさんの卵を産むためには精をつけなくならなりませんものね。

なお女王アリは結婚旅行時に複数のオスアリと交尾する例もあるそうで、その方が巣の耐病性が高くなるそうです。
同じ遺伝子だけだとひとつの病気で全滅なんてことになりかねません。
多様性は必要だと思います。

本書ではアリが葉を切ることがいかに大変なのかを知りました。
アリにとって葉を切ることはかなりの重労働で、体重の1/2が頭、頭の1/2がアゴの筋肉という特別な働きアリが担当するそう。

菌(キノコ)を守るためにアリは複数の抗生物質を分泌するそうで、菌を世話する担当のアリが一番多く分泌するそうです。
抗生物質は必要な菌の成長を促進し、他の菌を排除する役目をします。

このように高度に進化したハキリアリですが自然界には天敵がいるそうです。
ひとつは菌。
毒素を含んだ菌がはびこると、食菌が駆逐され、巣を放棄する事態に発展することがあるそうです。
もうひとつはアリ。
こんな巨大な巣を乗っ取るアリがいるそうで、卵や菌を食い尽くすとまた他の巣に移動するそうです。
凄い集団がいるものです。

本書の終盤に近づき、ハキリアリの巣の全容を写した写真が登場しました。
ハキリアリの巣にコンクリートを流し込み、掘り出して巣の全容を観察している場面を写したもので実に壮観です。
流し込んだコンクリートの量は何トンにも及ぶそうで、まったくもってとんでもない規模です。
菌を育てている部屋の容積は大小様々で、大きなものは60Lを超えるものもあるそうです。
また葉を収穫する木の近くまでトンネルを作って最短距離で移動できるようにしているというのはまあ理解できるとして、その断面サイズが高さ3~4cm、幅4cm~40cm、トンネルの長さが10m以上もあるものもあるそうです。
どれをとっても規格外のサイズに驚かされます。
これらが全て1匹の女王アリから始まったのです。
ハキリアリは女王アリから働きアリまで、それぞれが自らの役割を果たすことで、コロニー全体でひとつの超個体として成立しているのですね。

ヒトが農業を始めるはるか昔から農業をしていたハキリアリの生態は実に興味深いものでした。
訳者あとがきに、国内では多摩動物公園でハキリアリを観察することができると紹介されていました。
観に行きたいものがまたひとつ増えました。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お気に入りその2204~アノマロカリス

2023-03-03 12:01:50 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、アノマロカリスです。

学研のメタルディノ・スペシャル「アノマロカリス」を買っちゃいました。
ろくに飾るところもないのにどういうつもり?と自分にツッコミを入れつつも、外箱の写真を見ただけでニヤニヤしています。

内容紹介を引用します。
=====
主要部品が全て金属製の恐竜が作れるキット。
あしやあごなどが動かせたり、ソフトアルミ板を使った部品を曲げたりできるので、臨場感あふれるフィギュア作りが可能。
工具とサンドペーパー付なので、すぐに作れる。
よりオリジナリティが追求できる創作工程が楽しめる!
夏休みの自由研究にも最適。
完成品は触手が回転して動かせる!
頭や胴体も動き、尾ひれやひれが曲げられる!
アノマロカリスは、カンブリア紀で最大で最強の肉食生物。
生態系の頂点に君臨し、頭からのびる触手を使ってサンヨウチュウなどの捕食。
【商品内容】組立てキット一式、工具、サンドペーパー、ガイドブック
=====

アノマロカリスの魅力的なフォルムが大好きです。
地味な三葉虫を捕食する海のハンター。
まさに古生代カンブリア紀を代表するスターなのです。
最初に触手の化石だけが発見され「奇妙なエビ」という意味の名前が付けられたというエピソードや、アノマロカリスにかじられた跡のある三葉虫化石があるという事実から当時の様子を想像できる点もお気に入りの理由です。

ところが「アノマロカリス」が販売されて9年が経過し、その後の研究からアノマロカリスの情報がすっかり変わってしまっていたことを知りました。
まず最近の研究から「カンブリア紀最大の肉食生物」という肩書は誤りだったことが明らかだそうです。
体長はかつて2mといわれていましたが、現在では最大38cmほどだったとされています。
本品が13cmですから実寸の1/3といったところでしょうか。
また触手で三葉虫を捕獲してバリバリ食べていたという説も誤りだったことが明らかになりました。
歯の構造から三葉虫の硬い殻を食い破ることは不可能だそうで、柔らかい生物を捕食していたようです。
こうして現在では「最強最大」といわれたスターは「面白生物」くらいに地位を下げてしまっています。
アノマロカリス好きとしては実に残念な結果ですが、事実は事実として受け止めなくてはなりません。

話は変わりますが、アノマロカリスってむかし流行ったシーモンキーによく似ていますね。
でもアノマロカリスは子孫を残さずに絶滅したため他人の空似らしいです。
どちらにしてもああいうヒラヒラが重なったような姿はアルミ板を多用するメタルディノシリーズにピッタリだと思います。
完成品を見るのがとても楽しみです。

・・・と書きましたが、気が付けば未組立品が4つ目になってしまいました。
(未組立品の先輩方)
 「学研 トリケラトプス 1/35骨格模型キット」
 「学研 ティラノサウルス 1/35骨格模型キット」
 「大人の科学マガジンVol.28 二挺天符式和時計」(Gakken Mook)

あらら、すべて学研ですね。
どれも興味津々で購入しましたが今も未組立のまま。
これまで実際に組み立てたのは「大人の科学マガジン」のプラネタリウムくらいです。
プラネタリウムは使う時だけ出せば良いのですが、上記4品はどれも部屋に飾ります。
まずは部屋にあふれている本の何割かを整理して、飾るスペースを作るしかありません。
これまで二度と読まないであろう本をのんびりダンボール箱に移していましたが、その作業を加速した方が良さそうです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お気に入りその2203~大相撲③

2023-03-01 12:51:06 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、大相撲③です。

初場所が終わり大相撲ロスの気分を和らげるため、大相撲関連書籍に初めて手を出しました。
1冊目は『「大相撲」知ったら面白すぎる70の話』。
「これを読めば大相撲の楽しみ方が変わる」というコピー通り、とても面白かったです。
そして今回、2冊目として『相撲絵師 琴剣大相撲イラスト集』を購入しました。
こちらはイラスト集だけに読む部分は少ないですが、サンプル画像の素晴らしさに惹かれました。

内容紹介を引用します。
=====
2021年3月26日、惜しまれながらもこの世を去った、相撲漫画家・琴剣淳弥。
多くの力士、相撲ファンに愛された氏の作品集がついに発売! 元力士であり、相撲漫画家として人気だった琴剣淳弥氏の初のイラスト作品集。
月刊誌「相撲」(ベースボール・マガジン社)や「スポーツ報知」(報知新聞社)などで長く連載をしており相撲ファンには馴染みの深いイラストに加え、なかなか見ることができない力士の結婚披露宴用に描かれたウェルカムボードなどの貴重な絵も掲載。
現役時代に見た相撲風景をベースに、元力士でしか描くことのできないリアルな描写が特徴です。
力士たちの息づかい、声、気持ちが伝わる珠玉のイラストたち。
相撲漫画界の横綱、琴剣淳弥の集大成です。
〈コンテンツ一覧〉
●イラスト番付
●現代力士絵~現役活躍中の力士たちをリアルに描写します。
 白鵬/照ノ富士/貴景勝/正代/高安/御嶽海/大栄翔/遠藤/炎鵬ほか
●名力士絵~引退した名力士たちを迫力あるタッチで描き上げます。
 鶴竜/稀勢の里/日馬富士/豪栄道/琴奨菊/朝青龍/千代の富士/大鵬ほか
●相撲イラストレーション~相撲ファンに愛され続けた「琴剣グッズ」でおなじみの、ディフォルメ力士イラスト集。
●力士のいる風景~両国国技館などで販売され大好評のカレンダーイラストを中心に、元力士が描く相撲風景。
●琴剣の仕事~著者がこれまでに遺した数々の仕事を振り返る。
・各種オリジナル大相撲グッズ・ウェルカムボード・隆の勝化粧廻し作成風景・スポーツ報知連載イラストほか
●琴剣さんへのメッセージ~秀ノ山親方(元琴奨菊)、佐渡ヶ嶽親方(元琴ノ若)インタビュー
・現役力士 照ノ富士/北勝富士ほか
・親方 尾車親方(元琴風)/荒磯親方(元稀勢の里)
・各界著名人 北の富士勝昭/デーモン閣下/紺野美沙子/やくみつる/はなわ/塙宣之(ナイツ)/市川紗椰/山根千佳/唐橋ユミ ほか
●特別寄稿:能町みね子(作家)
=====

表紙は白鵬の横綱土俵入りで四股を踏む場面を見事に描いています。
この1枚に一目ぼれして購入を決めたも同然です。
大型本なのでディスプレイを通して見た印象より迫力があり満足感が高かったです。
期待しつつ開くと出てきたのは相撲漫画。
こちらは月刊誌「相撲」や「スポーツ報知」に連載されていたもののようですが、馴染みがなく興味なし。
そのあとは現役力士、引退力士たちの力士絵が続き、たっぷり鑑賞することができました。
炎鵬、遠藤などの二枚目力士はこれといった特徴が無いようで描きづらそうですが、その他の力士は特徴をつかんだ見事な作品ばかりでした。
琴剣への追悼文は、力士、技能人、マスコミが寄せていました。
力士たちからは琴剣に描いてもらったイラストが宝物であることや、力士の体を守るためのテーピングがしっかり描かれていることを高く評価していたのが印象的でした。
追悼文から両国国技館に琴剣のイラストグッズの売店があったことを知りました。
琴剣亡き後は別の方がイラスト制作を引き継いだことでしょう。
大相撲ファンとして両国国技館で相撲観戦をするのが夢ですが、お気に入りの貴景勝のグッズは琴剣のイラストのものを買いたかったです。
貴景勝が現役のうちは琴剣のイラストを使ったグッズを継続してくれるといいな。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする