今回のお気に入りは、「昆虫はすごい」です。
著者は丸山宗利。
これまで「アリの巣の生きもの図鑑」「アリの巣をめぐる冒険」を読みました。
特に「アリの巣の生きもの図鑑」は衝撃的でした。
アリの巣の中をどうやって撮ったの?という地下写真のオンパレード。
そしてそこは想像を絶する共生生物たちの住む世界でした。
また寄生蜂の攻撃にパニックを起こしたり、冬虫夏草に蝕まれていく哀れなアリの姿なども知ることができました。
著者の文章は、研究者らしからぬ読みやすさも魅力。
そんな彼が書いた昆虫の紹介本。
楽しく読みました。
AMAZONの内容紹介を引用します。
=====
養老孟司氏推薦! !
「気鋭の若手昆虫学者が紹介する虫の世界の面白さ。 虫はなんでもやってます」
恋愛、戦争、奴隷、共生…小さな生物の生存戦略
地球上で最も多種多様な生き物たちの生態に迫る
私たち人間がやっている行動や、築いてきた社会・文明によって生じた物事は、ほとんど昆虫が先にやっている。
狩猟採集、農業、牧畜、建築、そして戦争から奴隷制、共生まで、彼らはあらゆることを先取りしてきた。
特に面白いのは繁殖行動。
相手と出会うためあの手この手を使い、贈り物、同性愛、貞操帯、 子殺し、クローン増殖と何でもアリだ。
どうしても下に見がちな私たちの思考を覆す、小さな生物のあっぱれな生き方を気鋭の研究者が大公開!
=====
面白いエピソードがいっぱいで、予想通りでした。
いくつかをご紹介します。
・肉食のホタルが別種のホタルの点滅を真似して相手をおびき寄せて捕食する。満腹になると今度は自分たちの種独特の点滅を始めて異性を誘う。
・オスがメスに贈り物をし、メスがそれを食べている間に交尾をする、という例は多いが、贈り物の包みの中身が空っぽというサギをはたらく昆虫までいる。
・オス同士の交尾(同性愛)がみられる。これは質の落ちた精子を処分するためという説と、自分の精子を相手の精子に混ぜることで子孫を残す可能性を広げるためという説がある。
・メスがオスの背に乗って陰茎まがいの器官を相手に差し込み、オスの精子を吸い取る、という「まるで逆」の種がいる。
・タガメのオスはメスが産み付けた卵を守る。別のメスはオスに交尾を迫るため、その卵を壊す。
・ミツバチやスズメバチが巣を作る習性は、寄生蜂だったころの名残で、毛や足が未発達な幼虫を守るため。
・シロアリの女王アリの寿命は30年。それだけの年月をかけるためアリ塚が巨大になる。
・卵を1個しか産まない種が複数いる。その多くは孵化してから成虫になるまで食事をしない。
・軍隊アリの黒いじゅうたんに恐怖して逃げ惑う昆虫や動物を獲物にするために帯同する寄生ハエや鳥がいる。
まだまだ面白いエピソードがあるけれど、これくらいにしておきます。
きっと「昆虫はすごい」という題名に偽りがないことを実感していただけたと思います。
なお本書には、現在も未解明である昆虫の謎がたくさん書かれています。
本書を読んだ昆虫好きの小中学生の中から、謎を解明する人が出てくることを願っています。
著者は丸山宗利。
これまで「アリの巣の生きもの図鑑」「アリの巣をめぐる冒険」を読みました。
特に「アリの巣の生きもの図鑑」は衝撃的でした。
アリの巣の中をどうやって撮ったの?という地下写真のオンパレード。
そしてそこは想像を絶する共生生物たちの住む世界でした。
また寄生蜂の攻撃にパニックを起こしたり、冬虫夏草に蝕まれていく哀れなアリの姿なども知ることができました。
著者の文章は、研究者らしからぬ読みやすさも魅力。
そんな彼が書いた昆虫の紹介本。
楽しく読みました。
AMAZONの内容紹介を引用します。
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養老孟司氏推薦! !
「気鋭の若手昆虫学者が紹介する虫の世界の面白さ。 虫はなんでもやってます」
恋愛、戦争、奴隷、共生…小さな生物の生存戦略
地球上で最も多種多様な生き物たちの生態に迫る
私たち人間がやっている行動や、築いてきた社会・文明によって生じた物事は、ほとんど昆虫が先にやっている。
狩猟採集、農業、牧畜、建築、そして戦争から奴隷制、共生まで、彼らはあらゆることを先取りしてきた。
特に面白いのは繁殖行動。
相手と出会うためあの手この手を使い、贈り物、同性愛、貞操帯、 子殺し、クローン増殖と何でもアリだ。
どうしても下に見がちな私たちの思考を覆す、小さな生物のあっぱれな生き方を気鋭の研究者が大公開!
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面白いエピソードがいっぱいで、予想通りでした。
いくつかをご紹介します。
・肉食のホタルが別種のホタルの点滅を真似して相手をおびき寄せて捕食する。満腹になると今度は自分たちの種独特の点滅を始めて異性を誘う。
・オスがメスに贈り物をし、メスがそれを食べている間に交尾をする、という例は多いが、贈り物の包みの中身が空っぽというサギをはたらく昆虫までいる。
・オス同士の交尾(同性愛)がみられる。これは質の落ちた精子を処分するためという説と、自分の精子を相手の精子に混ぜることで子孫を残す可能性を広げるためという説がある。
・メスがオスの背に乗って陰茎まがいの器官を相手に差し込み、オスの精子を吸い取る、という「まるで逆」の種がいる。
・タガメのオスはメスが産み付けた卵を守る。別のメスはオスに交尾を迫るため、その卵を壊す。
・ミツバチやスズメバチが巣を作る習性は、寄生蜂だったころの名残で、毛や足が未発達な幼虫を守るため。
・シロアリの女王アリの寿命は30年。それだけの年月をかけるためアリ塚が巨大になる。
・卵を1個しか産まない種が複数いる。その多くは孵化してから成虫になるまで食事をしない。
・軍隊アリの黒いじゅうたんに恐怖して逃げ惑う昆虫や動物を獲物にするために帯同する寄生ハエや鳥がいる。
まだまだ面白いエピソードがあるけれど、これくらいにしておきます。
きっと「昆虫はすごい」という題名に偽りがないことを実感していただけたと思います。
なお本書には、現在も未解明である昆虫の謎がたくさん書かれています。
本書を読んだ昆虫好きの小中学生の中から、謎を解明する人が出てくることを願っています。