鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその1053~歌川国芳展

2015-05-09 12:08:09 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、歌川国芳展です。

札幌芸術の森美術館で開催している「浮世絵師 歌川国芳展(前編)」に行ってきました。

内容紹介を引用します。

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江戸、幕末期に活躍した絵師・歌川国芳(1797~1861)の画業を紹介する大回顧展です。
国芳の手になる作品はとても多岐に渡ります。
大判サイズの紙を横に三枚つなげた迫力あるワイド画面の妖怪画。
遠近法と明暗法を駆使した近代の到来を思わせる風景画。
町に暮らす女たちを日常の美とともに小粋に描きだした美人画。
検閲とのじりじりとしたせめぎ合いを匂わせる社会諷刺画。
珍奇で洒脱で浮世絵界での「笑い」を高めた滑稽画。
そして、国芳の真骨頂である勧善懲悪英雄たちを力強く描きあげた武者絵。
どのジャンルをとっても確かな画力と巧みな表現が見て取られ、見応えあるものばかりです。
本展は、前編、後編の二部に分け、それぞれ100点ずつを紹介します。
また、作品個々に図解パネルを併せて掲示することで、浮世絵鑑賞が一段と興味深いものとなるよう工夫を凝らしています。
ぜひ、ご期待ください。

【前編のみどころ】
姫が操る骸骨モンスター《相馬の古内裏》を筆頭に、
ネコ、集まって文字となる寄せ絵・遊び絵2点、
金魚や雀、ネコやタヌキの擬人パロディ10点、
まるでマンガの落書き作品2点、
フォトジェニックな風景画12点、
江戸のダンディズム、役者絵13点、
そのほか、ささやかな日常風景を優しく切り取った美人画やモンスター討伐図など計100点を出品。

【後編のみどころ】
ワイド画面で迫力の巨大クジラ《宮本武蔵と巨鯨》を筆頭に、
出世作〈水滸伝〉シリーズ10点、
人、集まって人となる寄せ絵・遊び絵4点、
近代の兆し、リアルな肖像画〈忠臣蔵〉シリーズ4点、
夏の粧い、美人画8点、
そのほか、武者絵や幕政諷刺の問題作など計100点を出品。

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これまでいろいろな浮世絵展を観てきました。
東京国立博物館では人垣の隙間から、しかもガラス越しに、遠くにある作品を単眼鏡の助けを借りてようやく鑑賞しました。
あるデパートの浮世絵展ではガラス越しの上、照明が薄暗かったため、作品を細部まで鑑賞することができませんでした。

ところが今回の浮世絵展は違いました。
市内での開催ということで開館前から並んで先頭集団で観ることができました。
また明るい照明の下、作品に顔を近づけて細部まで鑑賞することもできました。
そして作品数の多いこと!
前編だけでも思い切り堪能できました。
紹介文にもありましたが、妖怪画・風刺画・滑稽画などが多く、漫画的で肩ひじ張らずに鑑賞できたことも良かったです。

これまでも数点だけを鑑賞したり、図録で鑑賞したことはありましたが、やっぱり本物が一番!
画面の迫力や細部の仕上がりを堪能できます。
着物の柄に意味があるという解説パネルを参考にしながら再度鑑賞するという自由さも満足。
作品の中に書き添えてある文字が教科書体フォントのようで読みやすく、さらに添えてあるふりがなまでも読みやすい。
まさに誰でも読んで楽しめる「庶民のための浮世絵」という立ち位置が理解できました。

今回図録を購入し、帰宅後に読んだので、復習・予習はバッチリ。
後編開催が楽しみです。


コメント
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