元・副会長のCinema Days

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「CODE8 コード・エイト Part II」

2024-05-26 06:07:32 | 映画の感想(英数)
 (原題:CODE 8: Part II )2024年2月よりNetflixから配信されたカナダ製のSFスリラー。前作(2019年)と同様に特筆すべき出来ではない。しかし、パート1に比べて作品のクォリティは落ちておらず、その点あまり不満を覚えずに最後まで付き合うことが出来た。テレビ画面で鑑賞するには、これぐらいのライトな建て付けの方がフィットしていると思う。

 人口の約4%が何らかの超能力を持って生まれるようになった近未来世界。前作で犯罪組織と警官隊を相手に大立ち回りをやらかしたコナー・リードは、5年の服役を終えてコミュニティ・センターの掃除夫として働いていた。警察は遣り手のキング巡査部長の元で改革を進めていたが、実はキングは違法薬物の売買を営むギャレットの一味と結託して私腹を肥やしていた。



 ギャレットの下っ端の売人であるタラクは、警察犬ロボットK9に追い詰められて検挙されそうになるが、無抵抗の彼をK9は殺害してしまう。その一部始終を見ていたタラクの妹パバニはコミュニティ・センターに逃げ込み、コナーに匿われる。K9のメモリにロードされた事件動画を一般公開して警察の不正を暴こうとするコナーだが、揉み消しを図るキングはコナーとパバニを抹殺しようとする。

 ストーリー自体に新味は無いが、前作に引き続き各エスパーの持つ超能力がバラエティに富んでいて面白い。特にカメレオンのように身体の色を変えるタラクや、システムを無力化するパバニの扱いは悪くないと思う。そして、前作で市民からの苦情を受けて出番が減ったヒューマノイド型のガーディアンに代わって投入されたK9の造型と能力は、けっこうポイントが高い。

 後半は横暴なキングと、そんな彼に嫌気がさしてコナーに加勢するギャレットの一派も交えた賑々しいバトルが展開する。実はキングも“ある秘密”を抱えており、それが明らかになる終盤の扱いは少し興味を覚えた。前回に引き続いて登板のジェフ・チャンの演出は取り立てて才気は感じないが、取り敢えずは破綻無くドラマを最後まで引っ張っている。

 コナー役のロビー・アメルとギャレットに扮するスティーヴン・アメルは前回に引き続いての出演だが、健闘していると言って良いだろう。アレックス・マラリ・Jr.にシレーナ・グラムガス、ジーン・ユーン、アーロン・エイブラムスなどのキャストも手堅い。それにしても、上映時間が1時間40分と短めなのは有り難い。娯楽アクション編は、この程度の尺が一番良いのだ。

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