斜視自動車評議会備忘録

実用車4台による12輪生活と気になるクルマの話題を中心に気になることをぼちぼちと

NHK特集は侮れない

2006年11月26日 | クルマ
NHLスペシャルでトヨタの特集をやっておりました。

話題の軸はトヨタの世界進出についてと言ったところでしょうか。
テキサスでのタンドラのラインオフとタイでの技術伝承の指導者育成に関してを掘り下げておりました。
地元の方に愛されるクルマ造りの一環として、地元の企業、地元の方を積極的に採用しているようです。番組中でも触れていましたが、80年代にあった貿易摩擦の結果から導き出した答えでしょう。
地元も潤えば、批判は生まれ難くなるといったところでしょうか。
いいモノを提供するだけでは駄目だということを身に染みたトヨタならでは対策が取られておりました。工場内に入る部品生産メーカーは地元有力者が起業した会社でした。

外国人が外国人にトヨタ式の技能を指導するようになっている事には驚きませんでしたが、すべての工程のトレーニング用ムービー(おそらく世界共通)が用意されているのには驚きました。
今後、世界中に多くのトヨタの指導者が誕生するでしょうが、多くは最初の一人である熟練工のイズムが引き継がれていくことだと思います。

こういった考えが世界中で実践されているのに、日本だけは疎外されてしまうなんていうことは無いことを願いますますよ。
ものづくりの心やカイゼンが世界に拡がっていても、中心となるべき日本のほうがぐらついているような気がします。(ここ数年のリコールの多さが、こういった不安を過ぎらせてしまいます。)

補足
技術というのは伝えても減るものではなく、教えられるようになって初めて身に付いた事が分かるもの。
勤め先の会長に新人研修時代に言われたことです。
そして、「教わった者はただなぞらえるのではなく、土台にして、新しい考えを取り入れて発展させて行く必要がある。」ともいわれました。