偽物は本物より奇なり

885はその成りたち故に様々なバリエーションがある様です。

まず、RSルックとRGルックにわかれまして。。

お手軽なのだと、ちょっと古くなってきたメッシュアルミホイール用のセンターキャップとしての“885”。

その次は、t.k様のご記憶にある、ホイールキャップ。

ホイールキャップも、鋼製のプレス品と樹脂製で型抜きしたものの系統分けが出来るみたいです。

個人的にはピアスボルトも一体成型で再現された885-RS系の樹脂製12インチホイールキャップを軽トラに付いているのを見た事があります。

そして、本命のアルミホイール。

本物885軽合金ホイールの多くは鋳造品で、同サイズスチールホイールよりは軽いかな？ぐらいです。

ひと癖ある書き方にもあるように、多種多様な製造元とバリエーションがあります。

これもマルチピッチとシングルピッチのものが存在している程度の違いではなく…

ボルト穴やハブ当り面、センターボア部分がアルミを削って仕上げたものではなく、精度と強度を楽に稼ぐため、鋼製のカラーが圧入されているものがあります。

さらに、ハブ部分を隠すカバーも樹脂製のものと金属製のものと2タイプに大きくは分類できまして…

樹脂製の場合ははめ込むのが一般的ですが、それも数種類存在します。
また、金属製の場合は大きめのモンキーを使って外すものとBBSのSSTが使えるものに分かれます。

また、樹脂製・金属製に問わず、ネジ状になっているものだと、BBSと同じ大きさ＆ピッチのものとそうでないものに分かれる。
またハブカバーの中心にある885のエンブレムもステッカーのモノや樹脂盛された金属プレートなど複数の仕上げ方があります。

リムは、少しでもディスク面を大きく見せるためにリバースリムが一般的らしいですが、ノーマルリムも存在する。

これだけの種類があるという事は、エアバルブの取付け位置や方法、その形状も調べてみると系統分けが出来るかもしれません。
ここまでは知りません。知っている方はコメントください。

ではどのように売られていたものなのか。
決して、闇に売られていたり、BBSと謳って騙すように売られていたのではなく…
なかには詐欺行為もあったのかもしれませんが。。

その昔（当方が小中学生の頃）、某大手カー用品店で、PB品ホイールとして885を扱っていた記憶があります。

そのものとして売っていた場合と違うセンターキャップというかハブカバーをつけて販売し、PBホイール用のオプションドレスアップパーツとして、“885エンブレム”付きのハブカバーを別売りしていた場合もありました。

ですから、ステッカーで出来た885エンブレムを剥ぐと違う名前がコンニチハするものもあるようです。

同様にホイールキャップもRGやRSルックで作り、センターエンブレムは何種類か用意されていて、その中のひとつに“885”という品の存在も考えられます。

Sクラス品としては。。
885-RSだとBBSと同じ方法（精度や強度は不明）で造られた3ピース品もあるらしく…
特殊PCD化に対応したディスクやリム打替えのドナーに使えるレベルの品とか。

手持ち品（祖母宅の物置にあります）は、RGルックの鋳造1ピース品でマルチピッチ、ボルト穴やセンターボアにはカラーが圧入されていて、当り面は旋盤仕上げ、ハブカバーは樹脂製のはめ込み式、エンブレムには樹脂が盛ってあるモノです。
確か韓国製で、QC PASSステッカー、リバースリムなので日本語のタイヤの組み込み方法のステッカー付き。
公道でも安心して（？）履けるVIA、JWL適合品。

インチ数やリム幅はさておき、当方が所有するのと同じタイプは数回見た事があるので、かなり流通量の多い系統だと思います。
これを偽物と言い張る方の保有品は、RSルックのスリーピースでシングルピッチ、カラーの圧入はボルト穴部のみ、そしてBBSのSSTが使える品です。

総括としては、BBSのデザインが流行った事に便乗した、ホイールメーカーがディスク面の基本意匠を拝借し、後は自社の製造レベルや目標とする製造コスト、供給先の要求仕様に合わせて、構造や仕上げを独自に改修していったというのがオチのような
気がします。

こんなに885軽合金ホイールついて書いて、当方以外に面白い方はいるか不安になりますが。。
t.k様へのレスコメントにはもったいないぐらい長くなったので、通常エントリーにしてみました。

補足
885を集めると良く似たBBSよりも大変な事になるみたいです。
これは90年代に解体屋さん等で見た記憶と旧車イベント等で聞いた俗説を頼りに書いているので、正確性に関しては一切責任を持ちません。
本物より複雑怪奇で、闇から闇に消えて行ったパチモノ品の歴史とバリエーション。
きっと、読み終えた頃には欲しくなっているはず？