斜視自動車評議会備忘録

実用車4台による12輪生活と気になるクルマの話題を中心に気になることをぼちぼちと

2009年を振り返って

2009年12月31日 | クルマ
この1年も前年以上に車が売れい事が話題になりました。
販売促進の意味合いも含めて、車齢13年以上の車からの買い替えやエコカーへの代替には補助金をだしたのですが、先行き不安な景気には敵わなかったようです。

高度成長期の新三種の神器(3C)に登場して以来、“マイカー”は現代的な生活に欠かせないもののようになっていましたが、「若者の車への関心の低下」、「カーシェアリングなどの保有しない使い方」など、マイカーとは逆の流れが一般化しました。
酷い言い方をすれば、「車に関心があり、拘っているのは都会的な生活をしていない。」(免許がないと生活が困難)という流れになりつつあります。

そんな時代の影響でしょうか、今年登場した車の多くは“エコ”がキーワードになっていました。もっといえば、“ハイブリッド”が話題をさらっていったかな。
インサイトを除くと全部トヨタ系になってしまいますが、多くのモデルが登場しました。
インサイトとプリウスは今年デビューした車とは思えないほど街で走っている姿を見かけます。
色々課題点はあるのでしょうけど、今の時代の要求にあった車だったということでしょう。
おかげで、今年ほど市場とイヤー・カーがマッチングした年も珍しいような気がします。

もうひとつの傾向として、多くのニューモデルは大きくなりました。
コストダウンのために、「ジャパンプレミアムモデル」を設定する事が困難になってきたからなのでしょうけど、車幅1.8mを超える車は車庫証明の取得から蹴躓く事もあるかもしれません。
旧市街や認定市道、タワーパーキングを走るのに躊躇するモデルが増えたのも事実ですね。

マイカーとして使われるとは限らなくなりつつあるので、従来からある、海外での評価を転用、質感の高さ、特徴的なデザイン、官能的なエンジンフィール、俊敏なハンドリング等を良しとする評価軸は見直しが必要な時期にだと思います。
もちろんこれらの評価を駄目と否定するのではなく、別の評価が合って然るべきだと思います。

例えば、公共事業なんかでよくある要求仕様に対して・・・
最小構成で満たす車種
最廉価で入手可能な車種
ライフサイクルコストが最小になる見込みの車種(整備工数の低減や部品が安価で入手可能)
1万kmあたりのトラブルが最も少ない車種(JAFレポートあたりを活用?)
新技術の取り入れやリサイクル性に優れた車種
なんていう評価軸を表立って提示してみては如何でしょうか。。

個人的にとても気になった今年の車は、マークXとアクティトラックです。
この二車種は、このクラスに求められる性能を満たしてただけでなく、メーカー色も良く出ていましたし、価格の面で見てもクラスの中では優れたものだと思います。
内外装のスタイリングは好みになってしまいますが、要求されるであろう機能は担保されているので、工業デザインとしての及第点は少ないと思います。

最後に
今年一年、駄文に御付合い有難うございました。
来年も本年と変わらぬご愛顧をよろしくお願いします。
皆様にとって来年が素晴らしい年でありますように。
それでは失礼いたします。

年末の恒例行事

2009年12月30日 | クルマ
どっかのCMコピーではありませんが、「今年の汚れは今年のうちに」という事で、所有する2台の車の洗車を済ませました。

コロナは外装に凹凸が多く、様々な素材が使われていて洗車は非常に面倒くさいので、キチンとやってもらえる電装屋さん(AT210型カリーナGTオーナー)に委託しました。
内容は水洗い+液体ワックス掛け、エンジンルーム内の汚れ落とし、そしてルームクリーニングをお願いしました。
全部で5,000円です。決して安くはありませんけど、3時間以上の節約になると思えば納得するしかありません。
条件として、エンジンルーム内の樹脂パーツには保護剤を塗ってもらい、ドア内の鉄板部分にもワックス掛けをしてくれる条件を受け入れてくれたのでお願いしました。
仕上がりの甘い部分は自分で補う事としますが、アーマーオールがギラギラに光沢が出るほうを使ったらしく、ダッシュボードとプロテクターモールが「梅宮辰夫世界を釣る」のような光り方をしています。もう少し控え目な仕上がりでよかったのですが。。

コロナを専門家へ委託してしまった罪滅ぼしという訳ではありませんが、カリーナは手洗いで洗いました。
シャンプー洗車⇒拭き上げ⇒ルームクリーニング⇒エンジンルーム内洗車⇒エンジンルーム&ドア内ワックス掛け⇒外装ワックス掛け⇒タイヤワックス&ホイールクリーニング
とたっぷり3時間コースでした。

車齢10年を超え、購入時から比較してもヘッドライトの濁りが少し気になり始めました。
そして、購入時に中古良品に交換してもらったグリルのメッキ部分がまた剥がれてきました。
会社の洗車機オンリーで、30万km近く走っているTiマイロードは大丈夫なのに、当方のGTはまた剥がれてきました。(4A-GEがいけないのか?)

補足
家にある車の洗車の難易度は、エスティマが一番楽ですよ。
大柄だし、細かな部品の使い分けもないし、新車時秘密のコーティングをしてあるので、水洗い+ピッチクリーナーで洗車ができます。
エンジンルーム内は大変ですけどね。。

PNDの取り付け位置

2009年12月29日 | クルマ
本日、助手席に乗せてもらった車は、恐ろしい事に・・・
助手席用エアバッグの展開部分に吸盤タイプのスタンドを使って取り付けられていました。
これって、万が一のときに逆に危険なのではないでしょうか?
シボの上にも貼りつく吸盤を採用している、ソニーのnav-uならではの出来事。

個人的にはダッシュボード上やエアコンの吹き出し口、ステアリングポスト等に取り付けるものだと思っております。

まさか、フロントガラスに吸盤や両面テープで取り付けていませんよね。

あれは、欧米では一般的なスタイルなのかもしれませんが、日本の道交法を犯してしまいますので、取り付け位置を直ちに見直してください。ガラスへの貼付けは、停車中のルート検索時だけということにしましょう。

納得のいかない方は、然るべきところにキチンと意見を出し、法改正へ働きかけてください。
“日本の特殊事情”なんて愚痴っていてはいけません。
こういうときこそ、選挙区の国会議員を活用しましょう。

ダッシュボード上なら道交法上問題ないのかというわけではなく・・・
あまりにも高い位置に取り付けてしまいますと、「児童に見立てた、1.0mの高さの棒の視認性を遮ってはいけない。」というような道交法に抵触する恐れがありますので、こちらの場合も見直しの必要が出てきます。

目安としては、ガラスの外周の縁取りやワイパー上端よりは下になるように、PND本体やモニターを取り付ける必要があります。

上記の理由により、栃木県内にあるとある自動車部品メーカーでは、ガラスへの貼付けだけでなく、オンダッシュの取り付けも通勤用車には禁止されております。

ここからは聞いた話ですが、オンダッシュのナビは陸事のラインに並ぶときに結構チェックされる項目でして・・・
以前は検査時のみモニターを外しておけば、お咎め無しな事が多かったのですが、最近ではスタンドが残っていると、何らかの違法状態に復旧する恐れがあるということで・・・
詳細な検査か、スタンドの撤去を求められるようになってきているとか。

簡単に取り付けられるものほど、その取り付け位置に心を配る必要があり、道交法に準拠した上で、視認性、防犯性、電源からの取り回しを考慮すると、非常に疲れる作業になります。

PNDに限らず、フロントガラスに吸盤で貼り付けるものはNGと思ったほうが良いですね。
ガーミンの900、iPodtouchが吸盤スタンドでフロントガラスに貼り付けられた車を少し運転した事がありますが、本体に限らず、シガーソケットからの電源コードも鬱陶しかったです。

個人的には比較的ツルツルで吸盤が張り付きやすい、ハンドルポスト上部への取付けをおススメします。

補足
防犯上の観点だけでなく、道交法に抵触する可能性もあるので、オンダッシュ設置のナビ類は昔から好みではありません。

卵が先か鶏が先か

2009年12月27日 | クルマ
まぁパクリ疑惑についての見解を少々。。

今回は「疑わしきは被告人の利益なり」という観点で書いております。

後方視界を確保するためにプリウスのテールランプ間にあるエクストラウインドウの話題です。

あれは、インサイトやCR-Xのパクリなのでしょうか?

自動車関連の掲示板では結構書かれていることだと思いますし、アンチトヨタと思われる方が、もてぎのドライブ王国の会場で話しているのも聞いたことがあります。

別にあれは、ホンダのオリジナルアイデアではなく、古くは1970年代の三菱・ミニカスキッパーにも採用されておりました。
これも決してオリジナルというわけではなく、全長を伸ばすこと無く空気抵抗を低減できる特性を持つ「コーダトロンカ(coda tronca)」と呼ばれる、リアにハッチを持ち、テールエンドを断ち切った形状のファストバッククーペボディを採用した車種には多く見られる特徴です。(ここいらヘンは少々調べました。)

燃費を稼ぐ事が至上命題なハイブリッド車は、僅かな空気抵抗でも低減することに心を砕く必要があり、車庫事情や4人乗り乗用車としてのボディサイズ等の制約条件を考慮した結果、似てきたのだと思います。(セグメント分けも絡んでいるのかもね。)

パクリ疑惑を例に挙げる方は、ハイブリッドのハッチバックにあの装備という状況証拠が先行してしまっているような気がします。(こちらにも過去の事例もあるのかもしれませんが。)

パクリ疑惑をいわれる方に逆に尋ねたくなるのは・・・
インサイトは4シーター化するにあたって、プリウスのような5ドアハッチバックを採用したのは何故なんでしょうかね。やっぱり、パクッたからなんでしょうか?

個人的には、「リヤシートとラゲッジスペースを確保して、モーター用のバッテリーを床下に格納する。」という設計条件を最も効率的に満たすパッケージングだから、2社とも採用したのだと思っております。

当方は自動車ではありませんが、設計の仕事をしております。
基本的な設計条件や要求使用が同じであれば、誰が線を引いても似た様なモノが出来て当然だと思っております。設計する製品に関する知識や経験があり、類似案件の勉強をしていればしているほどその傾向は強くなると思いますし、量産品を作る場合であれば、あるほどその傾向は強くなると思います。
憶測ですが、「FF、ハイブリッド、5ドアハッチバック」としてまとめていく場合の模範解答が、あのボディ形状で、「後方視界の確保」という要求仕様を満たしていくと、エクストラウインドウは必然的に装備されるものなのかもしれません。

だから、ディメンションや佇まいが似ているというだけで、“パクリ判定”を下してしまうのは如何なものなのかと思います。

補足
軽自動車などで、後発ゆえの商品の差別化ポイントがパクリを誤魔化している様に映るのかもしれません。

コロナ以上クラウン未満だけでは勿体無い

2009年12月26日 | 私乗記
新型マークXの2.5Lモデルに結構自由に乗ることが出来ました。

試乗した個体は250G(ベースグレード)です。
マークⅡ的にはグランデに相当するグレードだと思います。
多分、一番か二番に売れるグレードだと思います。

煌びやかな装飾は省かれておりますが、基本的な装備はキチンと付いております。
運転席はパワーシートになり、安全装備も充実しているので、何気なく選んでも不満に思う事は少ないモデルだと思います。
110系マークⅡから付いていたリヤサンシェードが最上級グレード以外に設定されなくなってしまったのは少し残念に思い、フォグランプがオプションなのには驚きました。(呆れました?)

走りは意外なほど良いです。
FRらしい動きをしますが、変な癖もなければ、お仕着せなスポーツ感もありません。
操作系は基本的に軽めですが、シャキッとしているし、インフォメーションも不快に鳴らない程度にキチンと伝えます。
淡々とストップ&ゴーを繰り返すのも、高速を100km/h+@ぐらいで流すのも快適にこなしますし、そこからの追い越しも軽々ですね。
FRセダンの魅力を肩肘張らずに堪能できる車だと思います。
旧型より出力ダウンした4GR-FSEですが、これといってパワー不足を感じる事はありませんでした。(6速ATと電子制御スロットのセッティングの賜物なんでしょうけど。。)
内装はトヨタ的な高級感を演出した内装で、マークXならではというものは特にありませんが、使いやすさは抜群でしたね。
スイッチ類の配置と操作方法は単純明快でとても扱いやすかったです。
視界に入る色味も厳選されていて、ナビの地図を映し出しても、最近のホンダやマツダの車のようにパチンコ台のようになることがありませんでした。

後部座席やトランクも先代と比べて広くなり、狭さを感じるような事はなくなりました。
運転して見ると、街乗り+@が楽しくなるようなハンドリングとサスペンションのセッティング。
タイトルのような理由で選んでも、後悔しないどころか、もっと積極的な理由で選んでも満足感のあるモデルに仕上がっていました。
ミニバンでもなければ、ハイブリッドでもないトヨタ車も結構頑張っていることが分る1台だと思います。

カローラ、コロナ、マークⅡ、クラウンが好きな当方の感想なので、話半分でお願いします。あと300~350万円の車であることをお忘れなく。。

補足
個人的には、250Gか250Gリラックスセレクションをベースに、フォグランプ、リヤサンシェード、自動防眩ミラー、木目調ステアリング&シフトノブ、本皮表皮フロントコンソールボックス、ステンレス製ドアスカッフプレート、17インチアルミ(クラウンロイヤルシリーズ用をハイグロス塗装)なんていう特別仕様が出た頃が買い時だと思います。。
リヤシートのバックレストは分割可倒だけでなく、アームレストスルーもあったほうが、4名乗車+長モノ積載も出来て良いですね。