先日作業した車両の続きです。
2月に他店でスタータークラッチ交換を行ったということですが、エンジン左側下からオイルが漏れるので、前回一旦洗浄して様子見だった件で作業です。外装を外し、ミドルドライブ部のケースカバーを開けてみます。配線の通し方がメチャクチャです。
ピックアップコイルの配線を切ったようで修正してあります。スタータークラッチ交換時にケースカバーを外したようですが、配線部かエンジンオイルが出ています。シフトシャフトのオイルシールからはオイルが滲んでいます。オイルではないのですが、クラッチレリーズ部の下側のボルトが濡れています。
クラッチフルードを抜いて、クラッチレリーズを外します。ピストン部が錆びており、更にダストブーツの内側が、ほぼピストン全周フルードで濡れています。ピストンやボディ側が錆びた場合、シール交換を行っても傷やエグレが残るので、後でフルードが漏れるケースがほとんどです。今回は、アッセンブリ交換を行います。クラッチレリーズが装着されていたクランクケース側はフルードで塗装が剥げています。プッシュロッド部のオイルシールも怪しいことと、クラッチレリーズを外さないと交換できないので、今回交換しておきます。シフトシャフトのオイルシールも交換です。配線部のオイル漏れを修正し、配線の通し方を修正し、ケースカバーを閉じます。2月に他店でスタータークラッチを交換した際、この周辺も見ているはずなのですが、オイル漏れやフルード漏れは無視されたようです。
最終チェックと試乗です。クラッチレリーズを交換するとピストンの動きがスムーズにかつ軽くなるので、クラッチの断続がやりやすくなります。納車可能ですので、よろしくお願いいたします。
2018.03.17 作業担当 ヤダ(矢田)