ニューヨークの想い出

ニューヨーク生活20年間の想い出を書いていこうと思います。

682、スーパー・ボウルへの道

2010年01月20日 | Weblog
全米最大のスポーツイベント、スーパー・ボウルに向けた戦いが最終段階に入っています。
9月に始まったレギュラーシーズンを勝ち抜いた12チームで行われているプレイオフも終盤を迎え、4強が出揃いました。
NFCはミネソタ・バイキングスとニューオーリンズ・セインツ。
AFCはインディアナポリス・コルツとニューヨーク・ジェッツ。
NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)はナショナル・カンファレンス(NFC)とアメリカン・カンファレンス(AFC)の2つのカンファレンスから成っています。
両カンファレンスの決勝は24日に行われ、それぞれの勝者が2月7日にマイアミで行われるスーパー・ボウルに出場します。

NFLは全米各地に32チームがあり、都市名と愛称が付けられています。
鉄の町ピッツバーグはスティーラーズ、マイアミはドルフィンズなど、それぞれの地域にちなんだ名前が付けられています。
デトロイト・ライオンズ、シカゴ・ベアーズ、ジャクソンビル・ジャガーズ、シンシナティ・ベンガルズ(ベンガル虎)など、強いイメージの動物の名前をつけたチームも多く、日本のプロ野球と共通するものがあります。

カンファレンス決勝戦に進出した4チーム名の由来:
・ 「バイキングス」はミネソタ州には海賊のふるさと、スカンジナビア系住民が多いことに由来しています。(海賊)
187、ミネソタ・ファームガール」を参照
・「コルツ」は創設時にフランチャイズを置いていたボルティモアが、競馬の盛んな町だったことに由来しています。(2歳以下の牡馬)
・「セインツ」はニューオーリンズがジャズの都で、有名な「聖者が街にやってくる」に由来しています。(聖者)
・「ジェッツ」は、ジェット機のような力強いチームになって欲しいと願って名づけられました。((ジェット機)
また創設当時の本拠シェイ・スタジアムはラガーディア空港に近く、ジェット機の騒音が名物でした。(現在はニュージャージー州にあるジャイアンツ・スタジアムが本拠地です。)
562、ジャイアンツ・スタジアム」を参照

681、ウエストサイド

2010年01月19日 | Weblog
57丁目の南北、9~11番街にかけての地域はいろんな国からの移民が住んでいて、下町(ダウンタウンではない)という雰囲気です。
「ウエストサイド物語」の中のバスケットボール・コート、踊りながら歩く通り、アパートの鉄の階段など、映画に出てくる街並みがそのままあります。
私はこの辺りをよく通りましたが、いつも「ウエストサイド物語の世界だ」と思いながら歩きました。

57丁目の北にある「リンカーン・センター」周辺が映画の舞台になりましたが、1959年から再開発が始まり総合芸術施設になりました。

678、57nd Street

2010年01月16日 | Weblog
年末・年始はいろんなニュースや行事が多く、ニューヨークの町から離れていましたが、ニューヨークに戻ります。
610、42nd Street」から「631、FDRから見た国連」にかけて42丁目について書きましたが、今度は57丁目について書いてみます。
57丁目(青い線)は42丁目(ピンクの線)の北にある両面通行の大きな通りです。(間の通りは一方通行)
マンハッタンを西のハドソン・リバーから東のイースト・リバーまで横に走っていて、間に有名なビルや名所が並んでいます。
611、42丁目西端」のウエストサイド・ハイウエイ(水色の線)を北上すると、57丁目辺りから登り坂になってヘンリーハドソン・パークウエイに続きます。

677、ハイチ大地震

2010年01月15日 | Weblog
12日夕、ハイチを襲ったマグニチュード(M)7.0の大地震は被害の状況が徐々に明らかになってきました。
首都ポルトープランスが壊滅的な被害を受けています。
大統領宮殿をはじめ多くの建物が倒壊し、地震の大きさを物語っています。
詳細な実態はまだ明らかになっていませんが、死者数が10万人を超える可能性があると見られています。
世界各国から救助隊や救援物資が続々と送られていますが、現地に到着しているのはまだわずかです。
一刻の猶予もありませんが日本の行動が見えません。
ハイチはフロリダの南、カリブ海にあるラテン・アメリカ最初の独立国です。
フロリダやニューヨークにはハイチからの移民も多く、私もハイチ出身の友人が何人かいました。

676、どこまで続く競争

2010年01月14日 | Weblog
今月4日に世界一の超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」(828メートル)が完成したばかりですが、今度はサウジアラビアの富豪が高さ1000メートル超のビルを計画しています。
クウェートも1000メートルを超えるビルを建設する計画があり、世界一の座を争う競争は止めを知りません。
このニュースを聞いたとき、「バベルの塔」が浮かびました。
私はクリスチャンではありませんが、「バベルの塔」の話は聞いたことがあります。
旧約聖書の「創世記」に登場する巨大な塔で、人間が天にも届くような高い塔を築き始めます。
それを見た神は、その驕りを怒り言葉を混乱させて建設を中止させ、人々を全地に散らした、という逸話です。
現在の世界の混乱、人間の驕りを感じます。
このバベルの塔は現在のメソポタミア地方に実際に存在したとも言われていて、その基盤の跡が残っているそうです。
しかし、「バベルの塔」という言葉は空想的で実現不可能なことの比喩的に用いられることが多く、人間の傲慢を意味する言葉としても使われます。

675、マーク・マグワイア

2010年01月13日 | Weblog
元大リーグの強打者で、シーズン70本のホームランを記録したマーク・マグワイア氏が現役時代に筋肉増強剤のステロイドを使用していたことを認めました。
カージナルスに所属していた1998年、当時のシーズン最多記録である70本塁打を達成しましたが、この年にもステロイドを使用していたようです。
これは1961年にヤンキースのロジャー・マリスが記録した61本を大幅に上回る驚異的な記録で、史上初の70本台到達でした。
この記録は2001年にバリー・ボンズの73本塁打に破られています。
その後70本を超えるホームラン記録は出ていません。
大リーグは2004年から禁止薬物の使用に対する罰則を導入しましたが、90年代は野放し状態でした。
しかし、現場復帰にあたって道義的な責任から当時のことの説明を求める声が高まっていました。
マグワイア今季から古巣カージナルスの打撃コーチに就任することになり、過去のステロイド使用を認める意思を固めたようです。
同氏は声明で「愚かな過ちを犯した。謝罪する」と述べています。
薬物にもいろんなものがあり、どこまで制限するか難しいところもあります。
マグワイア、ボンズ、カンセコ(下記)等は当時から薬物疑惑が取りざたされていました。
薬物疑惑はその後もあとを絶ちません。

マグワイアはオークランド・アスレチックス(1986 - 1997) 、セントルイス・カージナルス(1997 - 2001)の2球団で活躍しましたが、私の印象に残っているのはホセ・カンセコ(キューバ出身)とのコンビでアスレチックス黄金時代を築いた頃の姿です。
196cmの長身、長い足を内側に折る独特のホームで低めのボールをすくい上げ、特大のホームランを打っていました。
写真はアスレチックス時代のマグワイア。

674、五つの銅貨

2010年01月12日 | Weblog
お正月のテレビで「思い出の映画音楽」という番組がありました。
小堺一機さんが司会で、ゲストの伊東四郎、川原亜矢子、黒柳徹子、なかにし礼、他、各氏が最も印象に残る映画と音楽を紹介していました。
黄色いリボン、ジェーン、五つの銅貨、シューベルト物語、ウエストサイド物語、ムーンリバー、太陽がいっぱい、モアー、シェルブールの雨傘、史上最大の作戦、雨に歌えば、ゴールドフィンガー、虹の彼方へ、慕情、風と共に去りぬ(タラのテーマ)、他。
30曲余り紹介されていましたが、私はそのほとんどの映画を見たことがあり、音楽も知っていました。
年配のゲストが多く、映画もそれなりに昔のものが多いのは納得しましたが、若い川原亜矢子さんが最も思い出深い映画に「パリの恋人」を挙げていたのはちょっと意外でした。
これは1957年のアメリカ映画で、パリを舞台に繰り広げられるジョーとディック2人のラブ・ストーリーです。
フレッド・アステアの熟練したダンスとフレッシュなオードリー・ヘプバーンの歌が印象的です。
川原さんはパリでモデル活動をしていた頃、苦しいときにこの映画に勇気付けられたと語っていました。
フレッド・アステアのタップ・ダンスに憧れ、習い始めたが難しくてすぐにやめてしまったそうです。
黒柳徹子さんは「シューベルト物語」を挙げていました。
私はこの映画を中学の課外授業で見に行きました。
徹子さんは1970年ごろニューヨークに住んでいたことがあり、そのときチャップリンに会ったというエピソードも話していました。
どうりでニューヨークに詳しいな、と納得しました。
281、徹子さん」を参照
なかにし礼さんは「太陽がいっぱい」を挙げていました。
アランドロンの出世作で代表作のこの映画を私は中学生の頃見ましたが、最後のどんでん返しが衝撃的でした。

伊東四郎さんは「五つの銅貨」を挙げていました。
「あんなに泣かせる映画はない、見たことのない人は是非見てください、お勧めです。」と興奮気味に話していました。
私も同感で、いろんな映画を見ましたが1本挙げろと言われたらこの映画です。
ちなみに、元巨人軍の王貞治氏も現役時代のインタビューで最も感動した映画に「五つの銅貨」を挙げていました。
この映画のタイトルは「レッド・ニコルスと彼のファイブ・ペニーズ」というバンド名からとっていますが、レッド・ニコルス(コルネット奏者でバンドリーダー)の家族愛を描いています。
ストーリーについてはここでは書きません。
ぜひ映画を見てください。
コメディやミュージカルなどで活躍したエンターテイナー、ダニー・ケイがニコルスを熱演しています。
映画の中で演奏されているコルネットの演奏は、ニコルス本人によるものです。
サッチモ(ルイ・アーム・ストロング)が自身の役で出演していて、ジミー ドーシ、ベニーグッドマン、グレンミラーなど錚々たるメンバーが出演しています。
ちなみにクレージー・キャッツの谷啓(タニ・ケイ)さんの芸名はダニー・ケイに由来しています。

You Tube
聖者の行進-5つの銅貨より
リパブリック賛歌
トランペットはルイ・アーム・ストロング自身の演奏。
コルネットはレッド・ニコルス本人が吹いています。

Red Nichols Five Pennies 1929
Red Nichols And His Five Pennies - Troublesome Trumpet (1933)
「レッド・ニコルスと彼のファイブ・ペニーズ」の演奏
レッド・ニコルスが吹いているのがコルネット、他のメンバーが吹いているのがトランペット。
私は両方吹いたことがありますが、音はコルネットのほうがマイルドで、トランペットはシャープ。