ニューヨークの想い出

ニューヨーク生活20年間の想い出を書いていこうと思います。

905、エアK

2010年09月08日 | Weblog
全米オープンテニスで日本人選手は中日までに全員姿を消しました。
903、USオープンテニス2010」を参照
その中で男子の錦織圭選手が健闘しました。
1回戦で勝利し、2回戦は第11シードのマリン・チリッチ(クロアチア)をフルセットの末破りました。
4時間59分の激闘で「5セットを戦い終えた充実感がある、自信になると思う」、と語っています。
今年は予選からの出場で5連勝です。(予選3勝を含む)
しかし、3回戦の第21シードのアルベルト・モンタネス(スペイン)戦では第2セットの途中で、足の付け根の痛みを訴えて棄権しました。

初出場だった2008年大会では3回戦も突破し16強入りし、その後の活躍が期待されました。
しかし、2009年5月、右ひじの疲労骨折が判明し、2009年大会は出場できませんでした。
錦織選手には絶えず怪我の心配があります。
世界のトッププロを相手にタフな試合を続けるだけの筋力が十分についていないのではないかと思います。
最大の武器は「エアK」で、ジャンプしながら空中に浮いて強力なショットを打ちますが、このとき肘、背筋、膝など全身に相当な衝撃がかかります。
これも怪我の一因になっているのではないかと思います。
錦織選手もそのことは認識しているようで、両親には「エアK」をあまり使うな、と言われているそうです。
しかし「こだわりがあるので譲れない、僕の一番得意なショットで観客も盛り上がってくれるし、自分も勢いに乗れるショット、」と語っています。
「エアK」はボールを高い打点で捉えるので、角度とスピードが付きます。
錦織選手はストロークの安定感やフットワークの良さに加え、ドロップショットなどの小技もあります。
技術的には世界のトップクラスにあるので、トレーニングによってタフな体を作ればトップ10も夢ではないと思います。
「エアK」を封印したとき、トップ10が見えてくるように思えます。

錦織選手の最大の強みは勝負強いところです。
日本人選手の多くは善戦するが勝てない。
錦織選手は苦戦しても勝つ。
善戦した選手が「善戦したので次につながる、良い経験になった」、と話しますが、勝たなければ次につながりません。